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#15 ゴブリンキング

「グゴオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」


凄まじい雄叫びとともに、巨大なゴブリンキングが突進し、拳を突き出す。

そして、その巨体の重量がその拳にのしかかり、地面を抉った。


それを回避して、俺はその圧倒的威力に驚く。


「流石はSランクの魔物・・・か」


だが、負けるつもりはない。

大将軍は、Sランクでも上位の実力を誇っていた。


それに比べれば、目の前の魔物など大したことはない。


「〝閃刃〟」


俺は全力で、その刃を振るった。


「ゴオオオオ!!!!!!」


凄まじい速度で放たれた斬撃は、ゴブリンキングの腹を斬る。

だが、ゴブリンキングの巨躯を考えれば大したダメージにはならないだろう。


斬られた長の姿を見て、周りにいたゴブリンキングたちが俺に襲い掛かって来た。


「グゴオ!!!」


「チッ」


数が多い。

一対多数で勝つのは厳しいだろう。


そう思って俺は、ある策(・・・)を実行する。


そして、俺を囲んだゴブリンキングに対し、斬撃を放った。


「〝回刃〟」


ゴブリンキングたちは俺の刃により斬られる。

だが、流石に一撃で全員は仕留めきれなかったようだ。


ゴブリンキングたちは、その剣術に驚き、一定の距離を取る。


「グゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」


そんな中、長のゴブリンキングが叫んだ。


その僅か数十秒後、百以上のゴブリンジェネラルと、それが率いるゴブリンたちが、山の頂上へ出現した。


「!?」


俺は、その数に驚く。

これほどの数が控えていたのか。


この短い剣では、集団戦は不利。


俺は、まずいな、と思っていた。

奥にはゴブリンキングが構えている。


雑魚を全て倒そうとすれば、ゴブリンキングを倒し切れない。

逆にゴブリンキングを倒そうとすると、雑魚の波に飲み込まれる。


ならば、ゴブリンキングに一撃ぐらいもらっておこうか。


俺は、剣を構える。


「〝嵐刃〟」


細かい斬撃を無数に放つ。

それにより、多くのゴブリンが切り刻まれた。


「グゴオオオオオオオオオオ!!!!!」


「・・・来たか」


長のゴブリンキングが、その刃を受けながらも突進してきた。


この〝嵐刃〟は、雑魚を斬るためのもの。

Sランクを止めるほどの力はない。


まあ、こうなることは分かっていた。

そう思い、俺は短剣をゴブリンキングに向ける。


ゴブリンキングの拳が、放たれた。


短剣で止めたとはいえ、攻撃の威力は凄まじい。


俺は吹っ飛ばされる。


そう感じた時には、目の前にゴブリンキングの影が写っていた。


次の瞬間、ゴブリンキングの拳が俺の目の前に突き出されていた。

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