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公式企画に参加してみた ⑦ 「春の推理2024」

遺品整理 〜 あなたの身にも起こり得る事かもしれません 〜

作者: モモル24号

 ────おじいちゃんが亡くなった。


 ついこの間まで、庭で元気に乾布摩擦までしていたのに急過ぎる。


 エィチにぃさんシィ〜


 オィチにぇしんハチ


 窓を開ければ、縁側に出る。小さな庭から癖のある、無邪気なおじいちゃんの声が聞こえて来そうだ。


 おばあちゃんを先に亡くして、三年。よく頑張ったと思う。仲良しな二人だから、今頃は天国でラブラブかもしれない。


 おじいちゃんは施設に入るのを嫌がり、訪問介護のスタッフさん達にも台所とお風呂までしか立ち入らせなかった。


 入ろうとすると、おばあちゃんとの思い出を汚されたくない、そう怒鳴るらしい。


 幸い身体に問題なかったので、叔父達や私もおじいちゃんの好きにさせた。


 だから亡くなったと聞いてびっくりしたのだ。


 バタバタしたけれど、葬儀も無事に終わり、私は仕事のある夫を先に帰らせて、久しぶりに叔父達それぞれの夫婦と実家に泊まった。


 昔ほど嫌味を言われなくなったのは、二人共幸せだからだろう。奥さん達は優しく年相応に美人だ。


 変われば変わるもので、昔の事を謝られた。私と違って二人の奥さんは資産家の娘。きっと、お金にも余裕が出来たので、丸くなったんだと思う。


 叔父達との昔話をすると苦笑いを浮かべる。叔母さん達が聞きたいというので、少しだけ昔を思い出して話す事にした。

 

 ────両親を早くに亡くした私は、おじいちゃんとおばあちゃんに大切に育てられた。不憫に思ったのかもしれない。


 理由は単純で簡単だ。私の父は三人兄弟の三男だった。末っ子気質全開でおじいちゃん達に凄く可愛がられて育てられたようだ。


 そして一番早く家を出たので、たくさん支援をして貰えた。


 叔父達の不快な理由は、要するに偏った愛情への不満とお金に対するやっかみだと思う。だから私は子供の頃、嫌味な叔父さん達が嫌いだった。


 叔母さん達は同情して、それぞれの旦那である叔父達の行いを非難してくれた。


 ────本当に良い奥さんを見つけたんだね、そう私は返して二人の奥さんに喜ばれた。


 大人になった今なら、私も叔父達の気持ちは少しはわかるようになった。だからその事で叔父達を恨んだりしない。


 結婚して家庭を持つと色々と出費が嵩む。景気も悪くお給料も上がらないので、将来を考えて夫婦共働きでやっていくので精一杯だ。


 自分がその身になって体験してわかった。身も蓋もない話だけど、親の援助が受けられるのは非常に助かると思う。


 だから私は、私を可愛がってくれたおじいちゃんとおばあちゃんには凄く感謝していた。


 孫である私には本来なら相続権はない。ただ両親は先に亡くなっているため、代襲相続というのが適用されるらしい。


 叔父達には申し訳ないと思うけれど、頼る宛のない私はどんな嫌味を言われても権利は行使するつもりでいた。



 ────少しでも経費を浮かせる為に泊まりこんで、皆で片付けと遺産の整理をしよう。


 ……それが間違いだった。


 おじいちゃんが頑なに家を離れたがらない理由をもっと考え、目ぼしい品を生きている内に分けておけば良かったと後悔した。


 少なくとも宝探しのように、おじいちゃん達の部屋に入らなければ不幸は訪れなかったように思う。


 幸せいっぱいの叔父達夫婦を関わらせるべきではなかった。


 私一人なら……この家の秘密を墓場までもっていけたのに。


 最初に押入れの奥からお菓子の古びた空き缶を発見したのは叔父達だ。


 海賊がお宝を発見したかのように、歓声が上がる。


 おじいちゃん、不謹慎でごめん……この時はまだ余裕があった。


 ずっしりと重く、揺するとカサカサ音がなる。


 厳重に巻かれたガムテープが覗き込む皆の期待をいやでも盛り上げる。


 昔のものだから、テープはベタついて剥がしづらい。空き缶をカリカリと鳴らしながら、ようやく一つ目のお宝が私達の前で解放された。


「……だと、思ったよ」


 不思議と皆の声が揃う。


 空き缶の中身は古びた写真の山だった。お宝には違いない。


 ────ただし、おじいちゃん達にとっての。


「これ、昔のおばあちゃん? 昔おばあちゃんに見せてもらったものより古いし、随分印象違うよね」


 女は恋をしたり、母になると変わるものだ。なんて、結婚して間もない私が言うセリフではないか。


 まだ、私も叔父達も古い写真を見て笑う余裕があった。


 空き缶の中の写真のおじいちゃんはモダンなおやじといった感じで、若い時はカッコいい人だと思うくらいだった。


 押し入れの奥の方から、もう一つ空き缶が出てきた。中の写真はくたびれていて、おじいちゃんの学生時代の写真みたいだ。


 その中にはおじいちゃんと、おじいちゃんによく似た男の人と、先程のおばあちゃんのさらに若い頃の写真が出てきた。


 写真の裏にはおじいちゃんの名前とおばあちゃんの名前が書かれているものがいくつかあった。


 ────何だろう、この寒気。


 二人の名前に、何故か違和感のようなものを覚えた。


 文字は昔に書かれたもの。何でおじいちゃんは自分の写る写真に自分の名前「栄治」 に、「何々と」 という感じで「栄治と」 と、他人が書いたようなメモを書いたのだろうか。


 もう一人、おじいちゃんに似た人物と区別するため?


「この写真だと父さんがどっちかわからなくなるな」


「あぁ。まるで俺達みたいだ」


 ……そうか、それだ。この写真はおじいちゃんの兄弟か近しい親族の人の写真だ。


 だから他人がおじいちゃん達との記念に書くように「栄治と〇〇へ」 って書かれていた。


 謎が解けて少し嬉しい。でもおばあちゃんの名前の書き方が、なんというか親し過ぎる気もした。


 いくつかの写真が、その証拠のように映っているからだ。


「ねぇ、一番下に手紙入っていたわよ」


 叔母さんが目ざとく古く色の変わった手紙を取り出して広げた。そこには震える手で書いたのか、乱れた文字でこう書かれていた。


『俺はもう長くない。お前と文香が好き合っていたのは知っている。文香と雄一の事は栄治、お前に託す。 〜 英一 〜』


「これって……」


 手紙を読んでしまった私達は、さっきまでの不謹慎ながら楽しい気分から、お通夜や葬儀の時よりも静かに口を噤んだ。


 雄一……それは亡くなった私の父の名前。


 開けてはいけないパンドラの箱のように、私達はおじいちゃんが頑なに隠し守っていた秘密の箱を開けてしまった。


「ああ、そういう事ね。雄一さんは連れ子だったのね」


「……えっ?!」


 ショックを受けた私に対して、叔母さん達は何だか軽い。まるで知っていたみたいだ。


「この人達の話を聞いて、その可能性を話し合った事があったのよ」


「自慢になるけど、お義父さんもこの人達もイケメンっていう部類でしょ? 雄一さんはイケメンというよりお母さん似でカワイイ感じでさ」


 私は写真でしか両親を知らない。父は、おじいちゃんのお兄さんの子なので、似てる部分はあったそうだ。


「お義父さん達の再婚した時期を逆算すると、雄一さんはまだ産まれて間もないかも」


 戸籍を調べればハッキリとわかるだろう。父は栄治の三男として戸籍に載っている。


 そうなると叔父達の母はどうなったのだろうか。叔父達も幼くて、記憶が曖昧らしい。


 ずっと嫌っていた叔父達に、何だか私は申し訳ない気持ちになった。


 英一というお兄さんの手紙の内容が本当ならば、おじいちゃんが愛していたのはおばあちゃんになる。


 叔父達は両親から、あまり愛情を注がれなかったのではないかと簡単に想像出来てしまう。


「済んだ事だ。それに反面教師として、子供達には平等に接しているよ」


 私の気持ちを慰めるように、叔父達が優しい言葉をかけてくれた。


 なんかがめつく自分達の事ばかり考えていた私はいたたまれなくなった。


「あ、ほら出てきたよ。この土地の權利書とか書類関係」


「まったく、大事なものはまとめて銀行にでも預けておけば、施設でもう少し長く生きていただろうに」


 何度かそういう話し合いをしていたそうだ。おじいちゃんの家は、町の再開発の流れで地価が上がっていた。


 おばあちゃんの亡くなったのを機に、終活を考えるように促していたのだとか。


「結構大変なのよ身辺整理って。だから当人がいるうちに片付けておくのが一番だったの」


 流石は資産家の娘。ドライな性格に見えるけれど、後の苦労は受け継ぐ人間に倍になってのしかかると知っている。


「お義父さんの財産は家と貯金ね。わたし達は相続を放棄する予定だから、後の事はあなたが自分で好きになさいな」


 叔父達は邪険にされながらも父の事は兄弟として受け入れ、私の事も姪として大事に思ってくれていたのだとわかった。


 浅ましい自分が厭になって涙が溢れる。ただ同時に厳しい現実を突き付けられていると察せられた。


 絶縁状とまでいかないが、おじいちゃん達の財産を事実上全て譲るのだから頼って来るな、そう言われたのと同じだ。


 優しいだけじゃなく現実の厳しさをずっと教えて来てくれた叔父達が、今は素敵に見えた。


 おじいちゃんの家にみんなで一泊した後、私は一人残って片付けを行う。最終的には業者に処分を頼むにせよ、価値のありそうなものは集めておく。



 ────大学生になるまで暮らしていた二階の私の部屋はそのままだ。


 おばあちゃんがいた頃は、使われなくなった布団を干して、換気もしてくれたけど、今は黴臭くて埃臭い。


 古びた机は父も使っていた思い出のものだけど、アパート暮らしの私には抱えきれないもになる。


 そういった気持ちの整理を含めて、叔父達は私を突き放してくれたんだとわかった。


 残したければ、ここに住めばいい。おじいちゃんの残してくれた貯金と家があれば、仕事をしながら少し余裕を持ってやっていけるから。


 ただ旦那の事を思うと難しい。最近出世をして、収入が上がったと喜んでいたから。


 再開発が行われていても、発展するのはだいぶ先。転職しようにも仕事がないと思う。


 机に向かって悩みながら、私は処分を決める。家具は無理でも、何か父の思い出になるものがないか、使っていなかった引き出しを開ける。


 父が使っていたノートや教科書の類。それに高校の卒業アルバムが出て来た。間には茶色の厚手の紙の封筒が挟まれていて、十数枚の写真が出て来た。


「これは二人の思い出のアルバム」


 両親は高校時代に出会ったと聞かされている。両親の思い出の薄い私は、写真でしか二人の姿を想像出来ず、引き出しを開けて何度も見た覚えがある。


 すっかり忘れていたけれど、夫に私の両親はこんな人達だったんだよと、伝えてあげたい。だからこれは持って帰ろうと机に出した。


 いままでそんなに気にとめてなかったけれど、処分するとなると一応調べておきたくなるもの。


 秘密の箱を開けてショックを受けたばかりなのに、懲りない私。叔母さんに軽く流してもらい救われたけれど、気持ちが不安定だったのは確かだ。


 何気なく開いたアルバムの下のノート。いままで下の方は開いた事がなかった。


 使いかけの国語の授業に使った普通のノート。ただペラペラと適当に捲った────


 ────もう、耐えられない。


 空白のページの続く後、ノートの真ん中あたりに殴り書きのような文字が連なる。


 ────産まれた娘には罪はない。そう思って我慢して来たが、耐えられない。


 ────後の事は知らない。何も知らない母を二重に傷つける前に、二人で死のうと思う。


 ────綾香、すまない。


 両親は事故で亡くなったと聞いていた。国語の授業で、悲しい物語を読んだ感想であってほしかった。


 「綾香」 は私の名前だ。自分の名前がまるで呪言のように、重い現実として身体を蝕む。


 私に謝る言葉が、何か別な悪夢を生じさせた気がする。


 これだけではわからない。ただ酷い悪寒がまた私の身体を襲う。吐き気を堪えて、私は他のノートや教科書も見てみる。


 メッセージ性のあるものは、使いかけの国語のノートに書いてあったものだけだった。


 ────情報の断片を集めよう。


 父が母……私のおばあちゃんに抱く気遣いは本物だ。だとすると、二重に傷つけるの意味の一つは、死ぬ事だ。


 隠された事実をおばあちゃんに知らせないために。


 叔母さん達は何かに勘づいたのかもしれない。だからそれとなく忠告して、さっさと帰って行ったのかもしれない。


 ────私も、考えたくない事実に気がついてしまった。父の苦悩……認めたくない事実。


 確証はない。ない方が救われた。でも、おじいちゃんの────栄治の行動が証拠を残している事を暗に告げていた。


 おじいちゃんの部屋には、確証となる物は出て来なかった。父が連れ子だった秘密は、あくまで私からは秘密に見えただけの事だ。他の家族には公然の秘密。


 父も知らなかったかもしれないが、おばあちゃんは知っている。だなら二重に傷つける、もう一方の鍵にはならない。


 ────皮肉にも長年おじいちゃんと暮らしていたから、彼の行動のから秘密の隠し場所がわかってしまった。


 何も知らないままだったのなら、行動の違和感も年齢のせいと考えただろう。


 少なくともおじいちゃんは、乾布摩擦なんてする人ではなかった。


 ────庭だ。


 それも物干し台のある方ではなくて、おじいちゃんの部屋の窓側。縁側のすぐ下。


 土地や家の権利書や貯金の通帳よりも大切に隠していたもの。


 縁側の下の土は明らかに掘り起こされていて、古びて苔のような周りの土と色が違う。


 足で無理に踏み固めたのか、サンダルの跡がいくつか残っていた。


 ────胸が苦しい。


 ────息が詰まる。


 私はおばあちゃんが昔使っていた小さなシャベルを見つけて、比較的新たな土を掘ってゆく。


 10センチ程だろうか。鉄製のシャベルの先がカツッと何か固いものにあたる。


 土の中から出てきたのは古いお菓子の空き缶だ。


 ────出てきてしまった。


 ────見つけてしまった。


 どこか他人事のように土に汚れた空き缶を見る。大好きだったお菓子の空き缶が急に気持ちの悪いものに見えた。


 誰もいない小さな庭で、私は封じられた空き缶を開けた。空き缶の中は二重になっていて、もう一回り小さな空き缶が入っていた。


 開けてみると乱雑に詰められた写真と、手帳のような物が入っていた。


「…………」


 想像していたより酷かった。写真は母らしき人のもの。……痴態だ。


 吐き気をもよおすのは、父の苦悩と葛藤を想像出来るから。


 ……それに私自身の存在性が揺らぐからだ。


 手記は栄治という男の胸糞悪くなる自慢と、ほんの少しの後悔の自白が綴られていた。


 ────我慢出来ずに私は吐いてしまった。


 この家で過ごした温かな情景が冷たく凍りついて、全ての記憶が音を立てて崩れてゆく。


 ────子供の頃のように、何も知らないままいられたのなら、どれほど幸せだった事だろう。


 両親を死に追いやったのは、おじいちゃん……だった男だ。親しみを込めて呼んでいた事に……その血が流れているかもしれない事に……嘔吐きが止まらない。


 悍ましいのは、無邪気な歌に思えた歌の意味を知らず、和んでいた事だ。


 エィチにぃさんシィ〜

 オィチにぃしんハチ


 英一は死に

 雄一は妊娠を知らん


 あの歌は栄治という男の虚栄心の現れだった。実の兄とその子の嫁を奪ってやったと誇る歌。


 わざわざ解説をメモ書きにして自画自賛していた。ハチは亡八。女房のぼうにかけた傑作だと記されていた。


 ────もっと恐ろしいのは、こんな危険な証拠を残した理由だ。


 あの男が自身の破滅を省みず、こんな物を取っておいたのは、将来私を脅すのに使うためだった。


 おぞましい性癖。


 唾棄すべき妄執。


 私だって大人だ。そういう話は知っている。でも現実(リアル)で知りたい話ではなかった。


 自分の身に降りかかるなんて、自分がその産物かもしれないなんて、思っていなかった。


 私は激しいストレスにより嘔吐しながらも、台所からライターと油を持って来た。空き缶内に手帳を戻して写真ごと燃やす。


 衝動で家に火を放って、私ごと何もかも燃やしてやろう……そう思った。


 ────夫の笑顔が浮かぶ。


 血が穢されたような気がして、会わせる顔がないのに……凄く会いたくなった。


 わがままを言って、会社を休んで貰えば良かった。でも見せずに済んで良かったのかも……。


 叔母さん達が、ここまで予想していたのかどうかは分からない。好きにしなよの中には、思わぬ事実をどう受け取るのかも含まれていたんだ。



 ────おじいちゃんとおばあちゃんは優しかった。二人ともそれぞれ優しさには理由があった。


 どうして優しかったのか、私は本当の意味を知ってしまった。


 そして私のおじいちゃんは、本当に亡くなったのだ────



 ────夫に見せるつもりでいた写真と、父の無念を記したノートは全て灰になった。


 私は父のように強くない。だから自分から死など選べなかった。


 法律が何年前まで適用されるのかわからない。だから父のノートも焼却した。


 栄治の通帳に残る貯金の何割かは両親は事故で亡くなった時の保険金だ。


 本来、私が大人になった時に受け取るはずだったもので、今回の相続には無関係のもの。


 父のノートの存在や栄治の手記は、事故ではなく自殺だったと紐づけられてしまう。


 悪い事だとわかっている。でも私は生きる選択をした……だから燃やした。浅ましくズルい女。そんな過去も罪も灰となって消し去った。



 ────庭で焚き火をしたことでお隣の奥さんから注意されてしまう。


「どうもすみません。業者さんが入る前に、いかがわしい写真とかの処分が……ね」


 一応消防署に連絡しないと怒られるわよと注意だけもらい、「いやね男の人は」 そう言って納得してくれた。


 相続の事が片付いた後、私は夫に色々と打ち明けなければならない。


 良いことも、悪いことも。


 夫には隠し事はしないと誓った。告白するには勇気がいる。でもあの人ならこんな浅ましい私を受け入れてくれると願っている。


 相続には、遺品整理には思わぬメッセージやドラマのような秘密が残されている。


 知らずに済めば幸せな事もあるのだと、私は身を持って知った。


 一番心配なのは私の身体に宿る魂。強いストレスのせいで流れていないだろうか、気が気でない。



 ────これだけは自信を持って言える。この新たな魂は正真正銘、愛する貴方との結晶だと。

 

 お読みいただきありがとうございます。


 公式企画 春の推理2024 メッセージ、10作品目の投稿となりました。




 

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