エピソード 10 全知全能よりも煩悩に生きる奴って実はすごいんだと思う
仕事の関係もあって投稿がキツくなってきたなぁ
前回のあらすじ 唐突にアガタは日本に戻り、そこでかつてのいじめっ子である肉餅改め二駆締太郎との戦いが始まろうとしていた
「アガタ!ここで決着つけてやるぜ!」
「よしわかった、ケリをつけてやる...だか一つ聞かせろ」
「おう、言ってみろや」
「そもそもなぜ俺を倒したらお前がそれを手に入れるって話になるんだ?物か何かじゃないんだろう?お前が言ってたのは」
「...それ? それと言ったのか? お前にとっても大切な...待てよ、おまえ!まさか"物"として俺が発言していたと!?俺はそんな畜生じゃねえ!ぶん殴りとばしてやる」
な、なんだ?あいつ、欲しいものがあるから俺から巻き上げようってわけじゃねえのか?
「へっ、まぁ良いさ お前の攻撃なんざかわしてやるさ!」
「? かわすだぁ?やっぱりお前頭が何かしらでおかしくなったようだな?お前にそんなことができるのかよ」
「何言ってるんだよ、俺の身体能力は野生児並だぜ」
「バカなこと言うなよ、だってお前、発明品を使った戦いしかしたことがないじゃないか」
「....?! お前何言ってるんだ、俺がそんな理的な戦いをするタイプじゃないってわかってるだろ!」
「何を急にラリって自分の身体能力を過大評価しているのやら...もう我慢ならない、ぶん殴ってわからせてやるぜ」
そういうと肉餅が殴りかかろうとしている
あ、遠くで他の生徒が先生を呼ぼうとしてるのか走って行ったな
ならばスピード勝負だ
「これがお前が⌘○+☆を俺から奪った罪の分だ!おもいしれ!」
「へっ、そんなのよけらr」
あれ...俺の体、浮いてる?
空を舞ってる?避けられてない
しかも死ぬほど痛えええええ!!!どうしたんだ俺の体
「へっへっへっ!早くポケットからどこぞの猫型ロボみたいに道具を取り出して俺を退けてみろや〜!お前の身体能力だけはゴミカスレベルだってガキの頃から知ってるんだぜ〜?」
(いや、まて!やはり何かおかしい!さっきここで目が覚めるまでのことを考えるとこれはやはり夢か何かであの洞穴に入ったことで試練を与えるために俺からパワーや身体能力に縛りをかけた可能性が高いぞ!)
そうだ、そうに違いない 肉餅のやつがこんなに痛々しい一撃を放って俺が倒れるもんか
俺のスピード系の動きとこいつのパワー系の相性は最悪のはずだから!だから俺も本気で念じれば覚えた技が出せるはずだ!
「ちぃ!ここからが本番だぜ肉餅!いくぜっ!覚えたての必殺技!ここで食らえ、ソウルフルヘイトフィスト!」
どうだぁ!くらえこの野郎!これが俺の必殺...
「....待てよ、ただのくだらねえパンチじゃん、お前マジで大丈夫か?」
はりゃ?
「フニャンって音がしましたね...。」
あ、あれ?俺の技どうなってるんだ?
「...あーあ、なんかお前の状態見てるとなんかやる気が失せてきっ」
「ん?どうした?」
「きっ、ききききき...」
何やら周りの背景が崩れてきた、やっ、やっぱり?てことはそういう事?
「きききききききききききききき」
肉餅の様子も変だ! ...後ろにゲートか何かがないか探してみたが...やっぱりこいつを倒さないと、俺は日本に帰ってきた訳ではなくネルマゼルトから幻影の中に放り込まれたってのが正しいわけだったんだな?
「だったら俺は容赦しねえ!なんとかお前を倒して、技を自由に吐き出させてもらうぜっ!」
「ぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎきぎぎぎ!!」
そうしてるとなんとまぁ、恐ろしい
もはや肉餅が消え去り、目の前にデカい岩石の顔をした化け物が現れた
「やれやれ、なんとか消せたな。 俺はここの番人ことガーセキである、お前の脳内に合わせた設定をして、力試しをしようとしていたのだが、どうやら何者かがお前をこの精神世界の中でだけでも弱体化させ、数多さえお前に不審な情報を与えようとしたので中断させてもらったぞ」
「な、なんだと?精神世界?中断...ってことは俺に何か真相でも伝えようとした際に誰かに盗み聞きされでもしたのか?」
「いんやぁ、あくまでお前がここに入る前にだれかが呪いか何かをかけてお前を永遠に我が試練に閉じ込めようとしたようだ、幸いおまえの身体能力が下がった際にお前が違和感を覚えたおかげで早く中断させることができたってわけだな」
「....誰が呪いをかけたんだ?!」
「それは俺にもわからないがこうなった場合別の特訓方法をしなければお前に力を与える与え強化するわけにはいかないな」
「だ、どんな試練だ?」
「煩悩を捨て去る試練だ」
「え?」
「今からシルエットとはいえお前の目の前に裸体を模したものたちが現れる、そのシルエットに欲情さえしなければ簡単に教えてやっても良い」
「ま、マジっすか...なんでそんなことしないといけないんだよ俺の力と関係あるのか?」
「簡単な話、これは本来ならばお前が過去の場面や人物を思い出させそれで精神を清めるための試練だったのだがどうも今のお前は力を使えないらしい」
「なるほど」
「だから煩悩を薄め、いつでも覚えた技や芸当を引き出せるように脳内を鍛えるしかないのだ」
へっ、なんだ シルエット相手に何も興奮しなければ良いんだろ?楽勝じゃないのさ
「...楽勝なんて勘違いだけはやめた方がいいなぁ」
ん?
そういうと、目の前が眩しく光った
...ん?なんだあれ
あれは...誰だ?謎の背の高いお姉さんがセクシーな歩き方で影の向こうでなんかしている?
え?嘘だろ
あ。あの、お姉さん服を着てないのか?!
「だれだ、ダメだ、これはしれんだ、知ったことか?いいや落ち着けよ 落ち着け俺!」
「やばい!これではあの岩のような奴に言われた通りになってしまう!なんとしても耐えなければ!」
目をそらそうとするもその影は追跡してきた
目を瞑ろうにも潰れないし...
そこで俺は考えだした
自分のわざを脳内に浮かべてみようと
えっと...俺はソウルフルヘイトフィストって技は使えるよな
でもそれ以外、ラッシュ攻撃しか使ってない...
お前は今艶かしい動きをした影を見ている場合ではないんだ
俺に他の動きを見せないとあの3人組どころか世界の人々を救えやしないんだ...ベルダの奴もそうだし...
そう考えていると俺はベルダの事を頭に浮かべたのは失敗か、はたまた罠だったのかと思う光景に出会した
あ、あれ?お姉さんの影がベルダの影になっている...
お、落ち着け?俺は彼女に好意がある訳ではない
しかもまだあって数日程度の筈だ
いや、でも...ス、スタイルあんなに良かったっけ?あいつ
やばい、やばいやばいやばい
煩悩が消えないと俺は制御能力を得られずこの精神世界からぬけだせないんだ
しかし、うーん!あの影!なんてこった、尻と胸をカーテン越しに押し付けてきた
くそ、頭の中で萎えることを考えないと俺は...!
...萎えることと言えば あのマッショのケツがトラウマになりそうだったなぁ
...あれ?あのベルダ風のシルエットがまた変わった...
!!!!!
さ、最悪だ! 今度はマッショの姿に変化しやがった!
ゲゲゲ!最悪だ!
「...おえええ、急に人をドキドキさせたと思いきやこんなもの見せやがって! くそ、なんかだんだんイライラしてきたぞ...!」
そう考えていると脳内にだんだん技のイメージが浮かんできた
これでそいつを殴れと言わんばかりに。
俺はその中から新しい動きになりそうなモノを選んで念じて行おうとした、するとなぜか頭の中で技の名前が思いつき、こう叫んだ
「真空万脚回し蹴りっ!」
俺はカーテンを蹴り飛ばし、そこでカーテンが千切れさるのをみた
そこには誰もいなかったがだんだんと...光が刺してきた?
「ほほぉ、見ていたがいきなりおまえが堕落しそうな状況から技を思いつけるとはな」
「へへっ...俺が煩悩がある輩じゃないと伝わったなら本望だぜ」
「よろしい、では少し待ってろ...ところでなぜベルダとやらの影になった際に攻撃しようとはしなかったのかな」
「聞かないでください」




