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ざまぁを計画するだけの簡単なお仕事 0
荒れ果てた庭の一角で彼女は小さく歌う。
柔らかく甘く、破滅を呼ぶ歌を。
そして、なにかに気がついたように視線を向けた。
「誰もいなくなっちゃったわ」
ふふっと少女のように彼女は笑った。
「ねぇ、旦那様。私でもお役に立てたかしら?」
彼女は褒めてくれるかなと上目遣いで様子をうかがう。
「どうしてこんなことを?」
「最良だと思ったのよ? 違ったの?」
シュンとした様子でうつむく。
「君だけが助からない」
「ええ、そう! おわりなの!」
子供のような無邪気な笑顔で。
「だから、殺して?」
男にねだった。