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逃亡聖女は引き籠もりたい  作者: 橘可憐


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改革の第一歩


ノームはセリスの望むとおりに売店を作った様で

「商品の事で話がると言っておったぞい」と私に伝えてから

「もう飲み始めても良いのかのぉ」とお酒を催促して来た。


「勿論です、いつもありがとうございます」私はそう言って

ノームに飲みたい銘柄を聞いて望み通りに出した。


するとサラマンダーもウィンディーネも催促をしたそうなので

「何が良いですか」と聞くと

二人ともやはりお気に入りの銘柄を言ってる。


最近の精霊達は本当に口が肥えて来たと言うか

好みがはっきりとして来た様だった。


そしてアウラとシルフにも果物を出して

「ふたりでゆっくり食べて」そう言ってから温泉施設へと向かった。


すると私を待ち構えていたエリスが「お姉様お待ちしてましたの」と

まだしつこくお姉様呼びをしている。


「だからぁ」と私は諦めた様に大袈裟にため息をついていると

「下着の種類は他にございませんの」と

私のため息をまったく無視して聞いて来た。


「種類って?」私がそう尋ねると

「女性物の下着の事ですわ」と軽く答えるので

私は見せる方が早いかと等価交換様に

女性用下着のリストを表示して貰ってエリスに見せた。


するとエリスは等価交換様の能力に物凄く驚いていたが

それよりも煌びやかな画像に魅入られた様で

あれこれとページを捲ってはため息をついていた。


ブラやパンティーの様なのはセリスには少し刺激的過ぎた様で

キャミソールをとても気に入りその中から何種類か選び

それから靴下を女性物と男性物とあれこれ選び

後は定番となったシンプルな下着をあれこれ選んでいた。


その後はこの世界の衣服や下着など必要ないと言い張り

元の世界の物だけを念入りに選んでは決めて行った。


「ココでしか買えない物なのが重要なんです」そう力説すると

「他にもお土産に出来そうな物は無いのですの」と聞かれ

私はお土産って聞くと食べ物なんだけどなぁと思いながら

「後は置物とか?人形とか?記念品みたいな?」と言い淀むと

「お姉様ったらまったく思いつきませんの」と言われてしまい

身も蓋もなく小さくなってしまったがふと思いついた。


「香水とかコロンとか匂い袋と言ったフレグランス系はどう」

私がそう元気よく言うと

「それはいったいどんな物ですの」と聞かれ

等価交換様にやはりリストを出して貰った。


そしてその中のお値段手ごろな化粧品会社の物を

何種類かの香り違いで購入して

エリスに使って見せるとエリスはとても感動して

すぐに販売を決めていた。


瓶詰の商品だからゴミ問題も大丈夫だろうと考えて

暫くの在庫分も考えて多めに購入してエリスに渡し

「頑張って売ってね」と言うと

「お任せ下さいお姉様」と返され

私はとうとうお姉様呼びを諦めた。



そして思いついたように腕の時計を見ると既に7時を過ぎていた。


私は慌てて「今日はもう良いから帰りなさい」と促した。


まだ15歳の子をいったい何時間働かせる気だったんだと

今頃になって気づき

そしてそれと共にエドガーやマリーさんの事を思った。


するとそこにローズちゃんが現れ

「教会に寄っていたので遅くなりましたの」と

そう言うのにびっくりした。


「マリーさんはどうしたの」私がそう聞くと

「ママはパパとお仕事ですの」って

みんないったい何時間働くつもりなのだと今更ながら気が付いた。


「ローズちゃん今日はもう良いからお家に帰ろうよ」

私がそう言うと

「今日は何も手伝っていませんの」と肩を落とした。


本当にどいつもこいつも働き者ばかりで困るよ

まるで私だけが怠け者の様じゃないか。


私は施設の全部に時計を設置する事に決めて

そしてみんなにも腕時計をプレゼントする事に決めた。


それから施設の営業時間もきっちり決めてシフトも決めて

みんなのブラック体質もブラックな考え方も改善しないと

いつまで経っても私だけが怠け者の役立たずの様で気が滅入る

少し腹立たしくそんな事を考えていた。



私は宿泊施設へローズちゃんを送り届けて

ロックさんとマリーさんに営業時間の話をすると

宿泊施設に住み込めると仕事が楽になると申し出られ

きっちりと営業時間を守る事を約束に

ノームに改装して貰うついでに住み込めるようにすると約束した。


すると今度はローズちゃんが

「ティナちゃんとマドリーヌちゃんにお仕事教える約束したの」と

既に教会の子達と明日の約束を済ませている様だった。


私はもう私が居なくても進む話にどう対処しようか考えていた。


私がグズグズし過ぎているのは分かっているけれど

子供達のやる気に追いつけない自分がとても情けなかった。


「じゃぁ明日の朝教会で待ち合わせしようか」

私はそうローズちゃんに提案してその場は分かれた。



私はすでに飲み始めてご機嫌なノームに

「ごめんノーム至急で頼みたい事があるの」そう言っていた。


「宿泊施設の改装なら今夜はやらんぞい」

「そうじゃなくて時計を設置して欲しいの」

「時計とな?」

「そう時刻を知らせる物なんだ」そう言って

壁掛け用の大きな丸い時計と

日本製ブランドのちょっとだけ高級な腕時計を購入し

精霊達にそれぞれプレゼントした。


女性物と男性物とペアウォッチの様だったが

そこの所は気にしない事にして

みんなに渡して行くととても珍しがってくれた。


「時間を気にする日が来るとは思いませんでした」

「おお、コレはなかなか面白いもんじゃあのぉ」

「あらぁ、何だか素敵ですことぉ」

「これでコオの管理もし易くなりそうです」

「コーちゃんからのプレゼントだ~」

そう口々に喜んでくれている様だった。


「それは腕にこうして嵌めて時間を確認する物です」と

自分のスマートウォッチを見せると

「わしのとは違う様じゃのぉ」と

ノームはスマートウォッチにも興味を示していた。


「これを施設のあちこちに設置して

みんなに時間を気にする癖をつけて貰おうと思うの

そうじゃないとみんな働きすぎていて私が困るの」

私がそう力説すると

「コオが怠けている様に見えますからね」

アウラに直球で指摘されてギャフンだったけれど

人員も増えた事だし、シフトも管理して

まずはこの時計から改革の一歩を踏み出す事にしたのだった。



読んでくださりありがとうございます。

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