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逃亡聖女は引き籠もりたい  作者: 橘可憐


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シスター一行


私は朝起きて身支度を整え朝食を済ませ

フィリス師匠の家へ出向き

師匠に新しいポーション研究の進捗状況を確認した。


新しいポーションのレシピが出来たら

そのポーションを量産する約束をしていたからだが

まだまだ時間が掛かりそうなので

いつもの様に食材や日用品に補充が無いか確認して

師匠の必要品などと一緒に購入と補充を済ませ

次はマリーさんの所へと出向き同じ様に補充を済ませた。


そして道順的に温泉施設へと出向き補充品リストを確認して

補充を済ませて行く。


補充品のリストはエドガーが書き出してくれてあって

私はそれに沿って購入し補充するだけなので

比較的楽に時間も掛からずに済ます事が出来た。


そして一応施設内を見て回ってから

次は宿泊施設へと出向き同じ様に補充リストに沿って補充し

エドガーから自動販売機やコインランドリーの売り上げに

温泉施設での衣服の売り上げや宿泊費の売り上げを受け取り

一応その金額を確認してからまたエドガーに預けた。


これって帳簿を付けたりして管理しなくて良いんだろうか?


私がそう悩み始める程確実にお金が集まって来ていた。


それにエドガーに預け管理して貰っているけれど

そのせいで冒険者に狙われても困るほどに貯まった金額に

思い切ってキッチンカー内部に金庫を設置する事にした。


居酒屋キッチンカーの内部へは私か精霊しか出入りしないし

大丈夫だろうと考えての事だった。


出来るだけ重い金庫を等価交換様にリクエストして購入し

その中へエドガーに預けていたお金をしまうと

既に居酒屋キッチンカーのランチ営業の時間になっていた。


アウラも森の見回りを朝早くに済ませ

この時間には戻って来てくれているので

二人でランチ営業をこなしているとシルフが現れ手伝い始め

そしてランチ営業が一段落すると

冒険者達の素材を買い取ったり必要品を売ったりを始める。


するとそれを見計らった様にノームが現れ飲み出して

そしてウィンディーネが現れノームに付き合って飲みだす

と言う様なそんなルーティーンが出来上がりつつあった。


私っていつからこんなに働き者になった?


確かオール電化の家でのんびりDVD鑑賞して

ゴロゴロしながら漫画や小説読んで気が向くままゲームを楽しんで

偶にポーション作りの内職をしながら楽しく過ごす筈だった。


それなのに朝から真面目に動き回り

そしてこれから酔っ払い相手に深夜近くまで居酒屋営業だよ


今やフィリス師匠やエドガーに

マリーさんにローズちゃん達の生活を守るために

お金を稼ぐのが私の日常になって目標になっている。


しかしその日常が嫌じゃなくて寧ろ楽しいと感じるなんて

本当に人生ってどうなるか分からない物だ。


自分の為だけじゃないと言う思いが私を突き動かしている様だった。



冒険者もコンスタントに現れては私に挑む事も無く

大抵の場合何日かをココで過ごし

アメニティーグッズや服や下着などのお土産を抱え意気揚々と帰って行く。


偶にココに長く居座り獣を狩ったり薬草を採取したりして

近場の森の中を毎日探検しながら

着実にお金を貯めている風の冒険者もいて

最近ではココで冒険者の姿を見ない日は無かった。


あんなに冒険者が来るのを楽しみにしていた日が

まるで遠い昔の様だった。


そして驚く事に私はまったく何もしていないと言うのに

等価交換様の現金表示もとうとう10億を超え

しばらくはお金の事でピリピリしなくて済むと思うと

等価交換様の能力に頭が下がる思いでいっぱいだった。


だってもうホントポーション作ってる暇も無いんだもの

アウラに叱られようが人間として失格と言われようが

等価交換様の能力は間違いなく私の能力なんだ

そう開き直ってもう罪悪感を感じる事も無かった。



そうしてココでの営業活動もすべて順調に進み

エドガーもマリーさんも着実に仕事に慣れて

かなりの硬貨を集める事が出来た今

エドガーやマリーさんのお給料の事やお休みの事を

きっちりと考えて決めなくてはと思っていた。


この世界のお給料の相場が分からないのが一番の問題だ。


誰か基準となる金額を聞ける人が居れば良いが

フィリス師匠は俗世の事など詳しくはなさそうだし

きっと精霊達に聞いてもそんな事知る訳がないよね。


かと言ってエドガーやマリーさんに聞いても

はっきりと教えてくれる気は無さそうだし

そう言う相談が出来る人が居ないのが問題だ。


私の悪い癖で深く考えて答えが見つからないと

考えるのを止めてすぐに投げ出してしまう

そして結局追い詰められてから結論を出すか

そのままうやむやにしてしまうかのどちらかだ。


でも今回の問題ばかりはそううやむやにも出来ないし

追い詰められるまで放置して

エドガーやマリーさんに愛想をつかされたら困ってしまう

早い所きちんと結論を出さなくてはとかなり悩んでいた。


すると一段と賑やかな一行がココを訪れた様だった。


私はその様子を窺うために一行の元へと向かった。


するとロックさんがシスター一行を引き連れ帰って来ていた。


様子を見て来ると出かけて行って

まさか一緒に連れて来るとは思ってもいなかったので驚いたが

それよりもシスターが連れていた一行の人数に驚いた。


赤ん坊から多分14,5歳位の青年少女合わせて9人

「ココまでどうやって来たの?」私は思わず聞いてしまった。


どう見てみても簡単に旅して来られる一行だとは思えない

その割にみんな元気そうで本当にどうやってだった。


するとロックさんが

「森の入り口までは馬車を使いましたが

森の中は馬車だと返って不便でしたので乗り捨て

その先は馬とサラマンダー様が力を貸してくれましたので

ココへ無事辿り着くことが出来ました」と報告してくれた。


見ると馬は2頭に増えていて

そのどちらもサラマンダーに懐いている様だった。


「私も少し疲れました

久しぶりにノームたちとゆっくりさせて頂きましょう」と

サラマンダーは旅の報告をするつもりは無いらしく

さっさと居酒屋キッチンカーの方へと飛んで行ってしまった。


私はタイミングを逃し挨拶しそびれていたシスターに

改めてきちんと挨拶をしてあの時のお礼を言った。


「親切にして頂いたのに何の挨拶もせずにすみませんでした」

私がそう言って頭を下げると

「もう手紙も読みましたしお礼も頂きました

私こそ気に掛けて頂いていた様で本当にありがたいです

それよりも今回行き場を無くしたこの子達を引き取り

安心して育てられる場所があると精霊様から伺って

遠慮もせずにこうして一緒に来てしまい申し訳ありません」

そうシスターに頭を下げられ

サラマンダーは逃げたんだなと悟った。


そしてココでは落ち着かないからと温泉施設へ案内し

マリーさんとローズちゃんに案内と接待を頼み

私は急ぎノームたちの所へ駆けつけた。


「ノーム大変、急いで教会を作って欲しいの」

私がそう言うとサラマンダーはバツが悪そうにして

「私も何かお手伝いを致しましょう」と言い出していた。


なので私は取り合えず思っていた事を口にした。


「シスター達を無事に連れて来てくれてありがとう」

するとサラマンダーは安堵の様子を見せ

「喜んで頂けたなら良かったです」と答えていた。


「それで何処に作るんじゃい」そうノームに聞かれ

あまり冒険者がうろつく場所は避けたいし

かと言って外れの方過ぎても困ると思い悩んでいると

「川沿いに近いあの一段高い場所にするかのぉ」と

ノームが提案していたのでその場所に決めた。


そして見た目は教会風で住居スペースを広々取り

勿論水道もトイレも浄化槽設備もすべて完備した教会を急ぎ建てた。


最近のノームの設置スピードの速さには目を見張る

思ったままをあっという間に作ってくれて本当に凄かった。


私は出来上がったのを確認してから

ノームに改めてお礼を言って温泉施設に戻った。


そしてシスター一行の着替えなどを用意して

温泉から上がって来るのを待って着替えて貰い

作ったばかりの教会へと案内した。


「急ぎで作ったので気に入って貰えるか分かりませんが

不具合や不都合があったら直しますので言ってください」

そう言って教会内を案内しながら

必要な品々を色々と取り揃えて行った。


勿論水道やトイレの説明にゴミを纏める事もきちんと言い聞かせ

少年少女達の部屋を決め布団や着替えや日用品を揃え

カセットコンロに料理器具に食料品と

フィリス師匠やマリーさんの所同様に色々取り揃えた。


そして多分お腹を空かせているだろうみんなのために

お弁当と飲み物を色々購入してテーブルに並べ

「今日は取り合えずゆっくり休んでください

明日また改めて話をしましょう」と言って教会を出た。


私はココがまた一段と賑やかになる事に不安を少し覚えたが

それよりも日常の常識のあれこれを相談できる人が出来た事を

本当に心から喜んでいた。


それに子供達の育成に手が貸せるなら

それはシスターへの何よりの恩返しになるだろうと

そんな風にも考えていた。



読んでくださりありがとうございます。

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