やる気のない態度
朝私がサマサさん達の居る家へと出向くと家には誰も居なかった。
何処へ行ったのかと辺りを探していると
みんな小川のほとりで身だしなみを整えたり
調理をしたりとそれぞれが自由に色々としているようだった。
そうか、家に寝具はあるけれど水道も通っていないし
電気も無いからただ寝るだけの場所でしか無いのかと理解した。
私もそこまで考えが至らなかったと言うか
でもぶっちゃけこの世界はすべてそんなものだろうから
気にする事も無いかと思い直していた。
そうして私はサマサさん達の支度が整うのを待って
みんなと話を再開させた。
老聖女は今日からでも聖女の訓練を始めたいと言い
手が空いた時間は薬草畑の管理を手伝わせてほしいと言って来た。
アウラと相談してから決めようかとも思ったが、
そもそも種や苗を提供してくれるのはアウラだけど
畑の管理はほぼ私がしている様なものなので
事後承諾でも良いだろうと考えて了承した。
そしてサマサさん達は私達の様子を見て行商に戻るつもりだが
それまではここを色々観察させてくれと言うのでそれも了承した。
だけど勝手に私の家の中へ入るのだけは遠慮してくれと
何度も何度も念を押しておいた。
無断で私物を色々と触られるのも嫌だし
そんな不躾な事をする人達とは今後は付き合えなくなるので
嫌いになりたくないからと特に念を押しておいた。
老聖女フィリスさんに
良かったらステータスを確認させてくれと言われ
断るのも不自然かと思いステータスを開いて見せた。
名 前 青葉紅愛(聖女)
レベル 59
スキル 浄化9 結界7 ヒール7 キュア7 エスナ7
調合 1
固有スキル 魔力量 ∞ 等価交換 9
「この等価交換ってなに?」と聞かれて驚いた。
確かグロシアートのあの無能な青年は鑑定出来なかったはず
なのにフィリスさんには見えているのかと考えて
そうか、鑑定はされないけどステータスを開いて見せたら
すべて覗かれてしまうのかと理解した。
なので取り合えず私の特殊なスキルですとだけ答えて誤魔化した。
フィリスさんは何かを悟ったのか理解したのか
それ以上は聞いては来ずに
「浄化レベルも結界レベルもすでに申し分ないけれど
やっぱり調合にはまだ手を出していないのね」と聞かれ
私は「そうですね」とだけ答えた。
だって、ポーションの事は一時期考えていたけれど
内職を必要としないほどの資産を持った今は
私の中でさほど重要では無くなってしまっていたし
自力で独学で始める程の気力も無かったし
何より聖女の仕事をするなんて考えてもいなかったから
調合の話などすっかり忘れ去っていました
とはさすがに言えないよね。
「それじゃぁ今日から調合を始めましょう
そして出来れば回復魔法も増やしていきましょうか」
とフィリスさんは早速やる気を見せている。
私は正直言ってフィリスさんほどには気合が入らないが
折角教えてくれると言っているので
レナ先生の言葉じゃないけれど学んでおいて損は無いと
そんな少々やる気のない気持ちでフィリスさんに付いて行った。
読んでくださりありがとうございます。




