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逃亡聖女は引き籠もりたい  作者: 橘可憐
第一章 1

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引き籠ってはいられません


精霊達が嬉しそうにみんな戻って来た。


無事に精霊結界を張る事が出来た様で私も安心した。


そしてやはりみんな自分の守護する大陸へと帰る事になったが

「コオと分かれるのは寂しいの~

だからまた遊びに来るの~」とシルフに抱きつかれ

「私もぉ、たまには顔を見せるわよぉ」とウィンディーネに言われ

「ここは興味深いでのぉ、わしもまた顔を出すわい」と

ノームは何やら色々企んでいそうな雰囲気で言って

「私にご用の際はいつでも声を掛けてください」と

サラマンダーは丁寧にお辞儀をしていた。


みんなどうやって帰るのかと思っていたら

この森の中心部のあの不思議な場所は『精霊の通り道』と呼ばれ

精霊が他の大陸とを行き来するための神聖な場所らしい。


しかしあの場所は精霊たち以外出入り出来ないので

何の問題も無いと言うが、私は入れたよと思っていると

精霊と一緒だったから入れただけで

私が一人で行ったらやはり入れないそうだ。


みんなが簡単に自分達の大陸と行き来出来る場所から近い

この私の拠点はそう言う意味では気軽に来れる所だから

そんなに深刻に別れを惜しむなとみんなに言われ

私も少し心が軽くなった。


「私はこれからもコオ様とはお付き合いさせて頂きます」

と言うアウラに

「私もこれからもよろしくお願いします」と

改めて挨拶をしてしまった。


もうすでに一人で永遠に引き籠るなどとは考えていなかった。

それ程までに私の中で精霊達の存在が大きくなっていた。


そうしてみんなを見送り拠点へと帰って来てからアウラに尋ねた。


「私はこの家でゆっくりする予定だけれどアウラはどうするの」


「私は森の速い復活のために力を尽くします」


「それってどうやるの?森を見て回るって事?」


「この森に魔力を注いで回ります」


「念のために聞くけれど、

それでアウラが魔力切れを起こし倒れたりはしないよね?」


「魔力を使い過ぎるとそういう事もあります」

それがどうしたとでも言いた気にしている。


「それで倒れたアウラはどうなるの?」

深く考えていない様子のアウラに意地悪のつもりで聞いてみた。


「魔力が復活するまでコオ様の力をお借りても宜しいでしょうか」

私が訊ねた意図を理解した様で小さくなって行く声で囁く様に言った。


「私の力はいつでも貸すよ、私が出来る事ならね

でもやっぱり無理をしないで欲しいよ

だってこうしていつも一緒に居たいから」私がそう言うと

「私は引き籠っては居られません」と強く言われてしまった。


1本取られたと言うかちょっと恥ずかしくなって

「私も少しは何かするようにするよ」と

小さくなる声でアウラに言っていた。



読んでくださりありがとうございます。

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