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逃亡聖女は引き籠もりたい  作者: 橘可憐
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売る気満々


サラマンダーにドラゴンの解体を頼んだ。


すると作業台が必要だと言ってノームを呼びだし

森の近くに作業小屋と作業台と

そしてよく切れそうな刀の様な刃物と短剣の様なナイフ

それから解体した物を入れる容器も作らせていた。


私は精霊が解体すると言うから

魔法であっという間に分解するのかと思っていたが

そうでは無い事を今知った。


するとノームが「サラマンダーは拘るのぉ」と言い出し

「お前たちが適当すぎるのだ」という会話から

もしかして精霊達はそれぞれに手法が違うのかと考えた。


私は解体作業を見学するつもりは無かったが

ノームが呼び出された事でつい付き合ってしまい

今に至っていたが退出するタイミングを見計らっていた。


するとサラマンダーが

「リアンにも教えたい呼んで来てくれ」と言うので

私は作業台にドラゴンを乗せると

その足でリアンを呼びに行きサラマンダーの要件を伝え

そしてその後は逃げ出した。


どう考えても解体作業は見学出来ません。


想像するにスプッラタシーンしか思い浮かばないし

私はグロいのはダメなんだ出来るなら血も見たくない。


そうして逃げ出した私はオフィスへと向かった。



オフィス1階にはローズちゃんもポーション売りに来ていて

セリスとマリアと女の子ばかりの花園の様で

ガラス張りの明るい店内がさらに華やかさを出していた。


そのせいかどうかは分からないが

店内はそこそこに賑わっていた。


「何か変わった事は無かった?」私がセリスにそう聞くと

「別に何もありませんでしたわお姉様」と言い

私が来たことでカウンターから出て

ショーケースエリアへと移動してお客さんの相手を始めた。


するとカウンター付近に居たお客達も

一緒になって移動して行くでセリスの人気が伺えた。


私はその様子を見てすかさず卓上ベルを購入して

それをカウンターの上に置いた。


それからそのベルをリンリンと鳴らすと

店内のみんなが一斉に私に注目したので

「これでカウンターに居なくても大丈夫だね」と言うと

セリスはすべてを理解した様で

「分かりましたわお姉様」と手を振って合図をして来た。


すると2階の手摺から何事かと覗き込んでいたエドガーも

「了解しました」と返事をしていて

私は思わず笑ってしまったのだった。


そして私はこの卓上ベルは他でも使えそうだと考えて

温泉施設の売店にも宿泊施設のカウンターにも

そして居酒屋のカウンターにも置いた。



子端末をセリスに預けた事で売り上げがかなり上がった。


今まで時計やオルゴールや香水などを

大量に欲しがってもその在庫が無かったため

今ある数でと言う様な売り方をしていたらしいく

セリスにはじゃぁすぐに補充をと言う考えは浮かばず

今日は売り切れたと言う報告のみだったので

誰も商人の望む数を補充しようとは考えなかった。


しかし今は商人の望むままの数を子端末でコピー出来るので

セリスはどの商人にも気前よく売っていて

そして商人達も気前よく買って行った。


「お姉様少し伺いたい事がありますの」

「何よ改まって」

「アメニティーグッズの販売機にあります

あの美容液は大きいサイズはございませんの」

「あるよでもそんなに必要ないでしょう」

「何を言っているのですお姉様

あれは売れます絶対です私が保証します増やしましょう」

そう言いながら迫って来るセリスに負けて

「分ったよでも何で売れると思うの」

「ここに来るのは男達ばかりなので土産に程度の考えですが

女性は挙って買い占めて行きますそれが証拠です

女性なら誰でも綺麗になりたいと思う気持ちを持っています」

「いやそれは私も分かってたよ

でもそれをここで売る意味があまりないかなって思って」

「時計やオルゴールがこれだけ売れるのですよ

商人がこれを嗅ぎ付けたら時計より売れます絶対です」

セリスにそう力説され私は商品を選んだ。


そして髪も身体も洗える自然に優しい石鹸と

美容液や日焼け止めまで入ったオールインワンのBBクリーム

そして口紅を何色かを出して説明した。


「この石鹼は髪と身体の汚れを綺麗に落としてくれて

そしてこのクリームは日焼けを防ぎお肌を綺麗にしてくれて

その上こうして塗ってみると肌の色も少し白くなるでしょう

そしてこの口紅を塗ると美人さんの出来上がり

どう、これをセットで売ると良いんじゃないかと思うの」

私がセリスを使って実演してみせると

セリスは物凄く感動してしばらくの間鏡を覗き込んでいた。


「これは売れると思います」と息巻いていたが

「でもね私はゴミが心配なんだよね」私がそう言うと

「お姉様、既に色んな商品を売ってしまいました

そのどれもこれもゴミの出ない物はありませんわ

今さら何を言っているのですか

その辺に放棄しない様に注意すれば良いだけです」

「分かった、じゃあ商人達には

この商品のゴミを回収して来たら割り引く契約をして

そうすれば少しでもゴミは回収できるでしょ」

「分かりましたすべてお任せ下さい」

セリスは既に売る気満々でそう答えていた。



読んでくださりありがとうございます。

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