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拳マン  作者: まん、がか
シーズン2
62/66

拳マン第2部 6話

あれから、1週間の月日が経過した。

俺はまた、辺りや森林などを、彷徨っている。

拳「...」

1度は救われかけた事も相まって、孤独感は更に増していくのだった。

拳「ぁぁ..ぁあ!?あぁぁ..うぐぅ..んぁはっはっ」

ここ最近は精神も不安定だ。自殺とかはしないけど、とても辛い。

拳「...あぁ..」

けど、俺は歩みを止めてはいけない理由がある。

拳「ここには..来ないよな?」

背後から気配がする。

拳「ッッッ!」

ブラ「そんなに逃げないでくれよ。せっかく見つけれたんだから」

そうブラッドだ。

こいつは数日前から今に渡って、長期的な鬼ごっこ状態が続いてる。体力的にはまだいけるけど、眠気が凄い..三日三晩寝てないみたいなもんだから。

ていうか、こいつはなんなんだよ...ずっと俺を追いかけるだけで、特に何かをするわけでもなく、ただずっと追いかける。

体力を消耗させるのが狙いなのか? つーかこいつはなんで俺に拘るのか..

拳「お前の狙いはなんなんだ!」

ブラ「だから、前にも言っただろう?君を殺すと」

拳「あ、そうだわ」

俺はすぐに走っている足を止めた。

拳「それ目的なら今まで逃げてたのが、馬鹿らしく感じてきたわ。もう逃げる必要

  なんかねぇ、ここでお前を殺す」


ブラ「おぉ、やっとだね」

まるで、俺が言うのを待っていたかのような一言。

お互いが戦闘態勢に入る。

拳「..その前に一つだけの質問に答えろ」

ブラ「私に問う事があるなら」

拳「あれから、神田王国に襲撃とかしてねぇだろうな?」

ブラ「..まだやってない...っと今は言っておこう」

拳「どーいう意味で言ったんだ?」

周辺の空気が変わる。

ブラ「この回答で良かった。少しは全力を引き出せたかな?」

ニヤリとした表情を見せる。

拳「ッッッ!?俺をどこまで侮るんだ!来い!武器!」


...


拳「え..なんで?」

もう1回言えばいけるのか?

拳「来い!武器!来い!武器!」


...


拳「あれぇ?」

呼ばなさすぎて反応が薄くなってきたのか?まぁ確かに2年近くも呼んでいなかったからなぁ..

ブラ「茶番をさせる為の回答じゃないはずなんだけなぁ...」

拳「..まぁ素手でも戦えるよな」

ブラ「肉弾戦か。なら、私も本気を見せてあげなきゃいけないね。報復とやらを」

ブラッドの体にエネルギーが溜まるのを感じる。

拳「なッ!?」

俺は今まで以上に驚いてしまった。だって、今まで以上のエネルギーだもの。

拳「計り知れねぇ..」

強張りながらも、集中した。

ブラ「『ブラッドタイム』」

ブラッドの色が更に禍々しく赤黒くなり、背筋もシャキッとした姿になる。

絶対何かが来る..俺は身構える姿勢を取る。


ドガァッ!


はずだった。

拳「ッッッッ!?」

気づいた時には俺の体はブラッドが豆粒サイズに見えるまで、吹っ飛ばされていた。

拳「..嘘やろ..ッッッッッッ!」

それだけではない。全身が強く打たれたかのような激痛を抱く。これは打撲だ。でも何故だ?

俺は構えた。ちゃんと構えて、相手の動きを察知したはずだ..

あんな一瞬でそこまでのダメージを与えた言うのか?こんなの初めてだ。

ブラ「この程度なら、耐えれるかと思っていたが..随分と弱まったものだね。拳

   マン..はぁ」


少し呆れたかような表情をした後、ため息を付く。

拳「それが..本当の力なのか?」

俺はなんとか立ち上がり、その質問に問う。

ブラ「まぁ、そうかな?だけど、そう長くは持たないんだなこれが。遊んでる暇は

   無さそうだ。ここで終わらせよう」


拳「終わらせる?まさか」

ブラ「君に余裕なんて無いように見えるが?」

拳「ほざけ。お前を殺すまで俺は生きてやるよ!」

俺がこの世界に転移した理由がますます解ってくる。

こいつを殺れるのは覚えてる限りだと万全な俺か、松本ぐらいしか..松本..

拳「ッッッ!?ァァァァ!」

ブラ「うん?変わった気合いの入れ方だね?」

松本を思い出したら、パニック状態になってしまった。なんでこんな時に昔を思い出したんだ..

拳「クソが!」


ダッダッダッ!


この怒りをどこにぶつけていいのか..

半分自暴自棄になりながらもブラッドに向かって一目散に走り抜ける。

拳「オラァァァ!」

ドガァ!

怒りのパンチをブラッドの顔に浴びせた。

..なのに、

ブラ「..これが全力?」

拳「な..んだと?」

ブラッドは平然とした顔で俺の腕を掴む。

拳「なっ!?」

その瞬間、怒りの感情は抜け落ち、一際の絶望が俺に絡み付いてきた。


ドガァ!


カウンターと言わんばかりのブラッドのパンチが、俺を襲う。

拳「うげぇ!?」

パンチにより、また吹っ飛んでしまった

拳「ッッッ!まだだぁ!」

俺はすぐに体勢を立て直し、ブラッドの猛攻を受ける準備をする。

拳「..どこにいる?」

ブラ「君はどこを向いているんだ?」

拳「ぇっ」

既にブラッドは俺の背後に立っていた。


ドガァ!


またしても強い一撃を俺に食らわす。

拳「ガハァ!?」

目の前の視界が薄暗くなっていく。

ブラ「これが今の限界か。万全の状態で殺りたかったな..さらばだ」

ブラッドの指先から血の刃が突飛つする。もう攻撃をまともにくらえば..死は間逃れないだろう。

拳「ぁぁ..」

抵抗する意思すらもが、出す事が出来なかった。こいつを止めれるやつなんて..他にもいるのかな。

俺は死を受け入れ、無駄に固まった体を解した。



ザシュ!



鈍い音が響き渡り、今頃俺の首は地面に転がっているのだろう。

...でも痛くねぇぞ?

拳「んん..ふぇ?」

恐る恐る目を見開き、ブラッドを見た。

だが、目の前にはまた違う者が立っていた。

そいつはブラッドの片腕を斬り落としていた。気配は魔物だ。

ブラ「..君は?」

その姿に見覚えがある。

拳「お前は...青龍?」

青龍魔「ここは退避だ!」

俺を抱え、背後の翼を全力で羽ばたく。

宙を舞っている。

ブラ「逃がすとでも?」

ブラッドが青龍の魔物に向かって指を向ける。

拳「ッッッ!?」

アイツなら青龍を撃ち落とすぐらい、造作もない。

だから、俺が言わなきゃ..言わなきゃ。

拳「青龍!曲が..れ」

打撃の痛みが酷くなり、ろくに口が回らない。

もうバッドエンドは、これ以上見たくねぇよ...

ブラ「..ッッッッ!?」

ブラッドは膝づく。赤黒い姿が徐々に赤く戻り始める。

変身が解けたとでも言うのか?青龍は、それに気づかず羽ばたき続ける。



ブラ「..制限が来てしまったか。だが、その程度で逃げれると思っているのなら、

   心底笑えるぞ。次に逢う時も、また違った絶望を渡してやろう..いけ」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


バサバサ、翼の音が鮮明だ


拳「俺生きてるのか...」

短期間でまともに喋れるまでは回復出来た。

青龍魔「ここまで来れば..」

青龍は草原のど真ん中に着地する。

俺は地面に着地する。

拳「あ〜、色々聞きてぇけど、お前はどうして生きている?」

青龍魔「おいおい、最初に聞いてくる事がそれか?」

拳「当たり前だろ」

青龍魔「..この肉体を人目で見ればわかるであろう」

確かに、青龍の体はボロボロな箇所は既に何ヶ所かあるし、片腕も生えていない状態だ。

拳「腕は生やさないのか?いつものお前なら出来るはずだろ」

青龍魔「生やさないじゃない、まだ生やせないんだ」

青龍はため息を付き、そう答える。

拳「どゆこと?」

青龍魔「..ならば語ろう。貴様と逢うまでの軌跡を」

青龍は今までの過去を話し始めた。

拳「まぁ..聞いたるか」


◇◇◇◇◇


私は、あの時に死んでもおかしくは無かった。

ここまで落魄れたのは人間の頃の記憶以降だろう。

その時は神田神壱共と血戦をしていた。

私は問題無く神田神壱を屠った。そこから剣の魔物や他の人間を立て続けに屠った。

拳「はっ?」

だが、単独の人間によって私は瀕死に追いやられ、殺されかけた。

拳「ちょとまて」


◇◇◇◇◇


青龍魔「なんだ?何か不可解な点でもあるのか?」

拳「お前が神田さん達を殺ったのか?流石に聞き逃せる発言じゃないぞ?」

青龍魔「仕方なかろう、彼奴らは私を殺しにかかっていた。だから殺した。正当防衛

    に等しいものだ」


拳「...それもそうだ..な」

俺は怒りに震えながらも、平常心を取り戻す。

拳「お前の話が先だ。話を続けろ」

青龍魔「意外にも飲み込みが良くて助かるよ」


◇◇◇◇◇


私は限界が近付いて来ていた。

追い打ちを駈けるかの如く、突如として、強烈なエネルギー波が私を襲った。

だが、私はある事で生き延びた。それはマツモトのおかげだ。

拳「松本と何の関連があるって言うんだ?」

それを今から話す。先程話したエネルギー波は恐らく、マツモトのエネルギー波だと言う事だ。

そのエネルギー波は前にも食らった覚えがあるからな、瞬時に気付けた。

その時には貴様も居たはずだ、拳マン。

拳「あ〜確かに、そんな事もあった気がする」

だろう?

1度目は、多少は触れて、なんとか循環して順応が完了して翼が再生した。

2度目は私の体の8割に直撃し損傷した。下半身は消し飛び、残っているのは顔部分と首と僅かに繋がっている上半身と片腕しか残っていなかった。

ここまでの損傷は初だ。

拳「はぁ、話がぶっ飛び過ぎてようわからんけど、これだけは言えるな。なんでお前

  は今ものうのうと生きれてるんだよ」


私が言いたかったのはそれだ。本題に入ろう。

当初は、死の淵の更に奥まで追いやられていた。

っが、意識はあった。指1本も動かせない状態だがな。実質的な昏睡状態だ。

私は1度目のあの時の成功を活かし、必死にマツモトのエネルギーを循環していた。それが1年程続いた。

拳「1年って、それ以外には何かしてたのか?」

その間は..覚えていないな。エネルギーの循環に没頭していたからな。

拳「うん..よう集中続くなぁ」

1年の月日の末に、やっとの思いで、エネルギーが循環し、順応した。四肢の復活とはいかないが、最低限の行動は可能なまでには再生が完了した。

拳「ぉぉ、良かったやん。まぁ言う相手がお前なのはちょっと気が引けるけど」

発言が気になるが、まぁ置いておこう。

1年振りの景色に私は久々に心が躍った。同時に私の手下は絶滅した事に気付く。

拳「あ」

大方予想は付く。まぁ私も貴様の守る者を奪った、お互い様だ。責め合いは控えよう。

拳「...腑に落ちねぇ」

私も腑に落ちないさ。

拳「..それで?お前は俺を助けてくれたけど、改心とかしたのか?」

有り得ない話だ。私は単独でも計画を進めれる。

私は魔物として、貴様ら人間に立ち塞がる。

拳「俺に負けたのに?」

...貴様は..例外だ。マツモトも..

拳「はぁ、じゃあなんで助けた?俺を殺せば、お前の計画はスムーズに進むだろ」

あの場に居合わせたのは単なる偶然だ。あのまま見殺しにもしようと思えば出来た。

拳「いや酷ッ」

あの赤き肉体の気配を感じた瞬間、貴様を生かさないといけない目的が生まれた。私の今後の計画に関わる。

拳「というと?」


◇◇◇◇◇


青龍魔「あの赤き肉体は少なくとも、貴様以上の強者だ。私があの場に位置出来たの

    は、今世紀史上..いや、この世界が爆誕した奇跡以上に、奇跡だ」


ドヤ顔をしながら誇らしげに話す。

拳「はぁ、まぁつまりめっちゃ運が良いって言いたいんやろ?」

青龍魔「運程度で片付けるな!私の存在が、どれほどの奇跡か!」

拳「あ〜、わかったわかった。そーいうプライドがあるのねわかったから」

すぐに訂正して遇らう。つーか奇跡も運も一緒やろ..

拳「あと、赤き肉体の表現キモイからやめろ。ブラッドって言う名があるんだよ」

青龍魔「あまり変わらないような気もするが..まぁ考えておく」

拳「考えておくなよ...つーかお前がそれ言えたもんちゃうだろ」

相手が相手だけど..久しぶりに話が出来る相手がいて、俺は少しながらでも心は躍っている。

拳「な〜んか、相手がお前でも話せてる事実が嬉しいわ。ありがとな」

青龍魔「私はブラッドを殺す為に生かした迄だ。勘違いも華々しい」

拳「え〜、俺は戦力集めか?」

青龍魔「今更か?」

呆れる表情を見せる。でも普通にこいつ勘違いしてそー。

状況整理の為にも、色々話さなきゃな。

拳「..あのなぁ、お前の思う俺の像は、もう死んでいるんだよ」

青龍魔「なに?..詳細を申せ。今、すぐだ!」

青龍は声を荒げ、俺に詰め寄る。普通にキメェな..

拳「だから言っただろ?俺はもういつも通りの」


ズドーンッ!


直線の木が薙ぎ倒されるのを俺達は目撃する。

青龍魔「手先か?ブラッドの気配は、若干だが感じる」

薙ぎ倒した大木の後ろに姿を見せる。

「ぁぁぁああぁ..ぁあっ」

それは紛れもなく、変哲もない人間だ。

常に唸り声を上げている。このタイプに会うのは、俺は初めてではない。

拳「ッッッ!気を付けろ青龍!そいつh」


ドーンッ!


青龍は既にその人間の顔を地面に埋めていた。

「アゥアアア!?」

青龍魔「『神水砲(すいしんほう)』」

バシャァァァ!

人間の顔に向かって、手からエネルギー砲を放出させる。

青龍魔「こんなものなのか?」

人間の顔は原型すらも留めていない。

拳「...まぁいいか」

呆気に取られつつも、今の現状に安心する。

青龍魔「余分な体力を使用してしまった。手先が来たというのは、ブラッドが近付い

    て来ている証拠でもある。至急この場から離脱を」


パシッ!


青龍魔「はっ?」

人間の手が青龍の腕を掴み返す。

青龍魔「なんだきs」

「アァァアァあぁ!」


ヒューン!ドーンッッッ!


その人間は掴んだまま、青龍を地面に向かって叩き付けた。

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