プロローグ
新連載です!
個人的に非リア(私)が憧れる系の物語目指してます!
できれば応援してくださると嬉しいです!
『愛してるよ、レティ。きっと、天地が変わっても、この愛だけは変わらない。』
――――――――――――――――――――――――
「はぁ、はぁ。」
夜中にレシティア・ルージュ子爵令嬢は息苦しくなって目を覚ました。
ひどい汗だ。
それがベットに張り付いていて気持ち悪くなった。
「また、か。」
ベットからソファーへ移動したレシティアはこの夢について考えた。
いや、原因はわかってる。
これは実際に言われたことで、言われた時はとても嬉しかったということも。
ただ、今は違う。
こうやって夢で思い出すだけで、心も体も全身が気持ち悪さを訴えるほどに。
でも起きたっていいことは一つもない。
ただただ虚しくなっていくだけだ。
だってかつて愛して愛し返してくれたあの人は、今はきっと私なんて思い出してさえくれないだろう。
私とあの人が変わったのはいつだっただろう。
そうやって昔のことを考えることしかできないなんて、自分でも嫌気がさす。
――――――――――――――――――――――――
『あなたのこれからを私にください。』
目の前の彼は跪きながらそう言って笑った。
彼が笑えば世界が輝く。
世界は彼と私だけのためにある。
あの頃の私はそう本気で思っていた。
眩しすぎる彼の笑顔を受けながら、思わずと言ったように私も笑ってしまった。
『もちろんです。』
私がそういうと彼はもっと笑みを深めて、
『私は幸せだな。幸せすぎて後から何か来そうで怖くなるほどだ。』
彼は何を言っているのだろうか。
そんなこと言ったら、怖くなるのはきっと私だ。
それくらい、今の幸せを持て余していた。
『もう一度言おう。きっと、この世界がひっくり返ろうとも私は君を愛し続ける。』
こうして、大人顔負けの笑顔で笑い続ける彼と、幸せすぎる私は婚約を結んだ。
この時の私はこの幸せが音を立てて崩れるほど脆いものだとは知らなかった。
二重かぎかっこ(『』)って出すのめんどくさいですよね……
気に入っていただければ幸いです!
タイトルにもありますけど、 "きみ"と"あなた"って使い分けるの憧れでした。(すみません、ただそれだけです。)