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敵影多数且つトラブル多し……危機到来

 熱波を発する魔獣に遭遇、形状は二足歩行の蜥蜴に類似するも過去のデータに該当する生物は見当たらず。


 口部より火炎を噴射、回避行動を取るも周辺環境に火災発生。


 頭部の銃口より銃撃し魔獣を撃退するも火勢は増加傾向にあり、子供たちに噴煙による呼吸困難事案発生。


 消火剤を生成し発射、鎮火に成功するも生態スキャンの結果子供たちの体調に不調を観測。


 早急なる治療が必要と判断、魔術的接触を行うべくリザを降ろす必要性が発生……複数の魔獣の接近を感知。


 蝿に酷似した人間の幼体程度の大きさの魔獣26体、炎を目指して飛行してきた模様。


 熱源探知によってこちらへ急接近、頭部より銃撃を行い両肘及び両膝よりミサイル攻撃を行い12体を撃破。


 攻撃の反動及び爆音の衝撃にて子供たちの体調悪化の傾向を確認、出来る限り反動の少ない音の立たない武装での反撃が求められる。


 頭上から残存兵力14体接近、背面装甲より熱線を掃射するも角度の問題により再度火災が発生の上に撃破数僅か3体。


 魔獣の襲撃を推進装置を用いて回避、子供たちの体調悪化の傾向がさらに向上……この状態は不味い


 羽音の密集による音波攻撃を感知、当方の被害0%ただし子供たちの被害甚大。


 『……ほ、ほのかさんっ!? 赤ちゃんがっ!?』


 赤子に致命傷を確認、早急な治療が求められる。


 状況に改善は見られず敵の襲撃は続行、緊急事態としての対策を勘案し赤子を抱えしリザを囮に使用することが妥当だと判断。


 子供たちの全滅という最悪の事態を回避すべく現段階における最善と思われる策を……そもそも子供たちを守る義務など発生していない。


 よって魔獣の討伐を最優先として子供たちの防衛を一時破棄……防衛を破棄……防衛任務の失敗……くそっ!!


 リザを降ろし解放された両手で魔術的接触を行い赤子を治療、ついでリザを治療……魔獣の攻撃を原始的な脚部による打撃にて対応。


 『……ほ、ほのかぁあっ!?』


 作業用アームに攻撃が命中、アイに致命傷を確認……治療を優先する。


 『……あ、くそっ!?』


 アイを降ろし魔術的接触による治療、魔獣の接近に反撃不可……ドマが落下し怪我を確認、治療する。


 一斉攻撃を警戒し反撃……を放棄し子供たちに被さり盾になることを選択、この状態で背面の放射だけでどこまで抵抗しうるか。


 連続攻撃を受けた場合の被害状況を想定、装甲を突破不可能と結論。


 ただし防御態勢による現状維持を続けた場合、火災による噴煙で子供たちの全滅が想定される……どうすれば


 予想に反し魔獣による一斉攻撃は行われず、状況を確認すると魔獣による周囲の旋回が見られる。


 生態から発する行動パターンと推測、子供たちの安全確保が完了し全武装解放……同時使用による飽和攻撃にて魔獣を完全撃破。

 

 再度火災を鎮火し子供たちに生態スキャン及び必要な治療を施し、物理的接触を行い身体を固定の後に移動を再開する。


 『……ごめんなさい、やっぱり私邪魔だったね』

 

 アイの謝罪に疑問を表明する、何も問題は発生していない。


 『……ごめん、足手まといだった』


 ドマの謝罪に疑問を表明する、何も問題は発生していない。


 『……ごめんなさい、ありがとう』

  

 リザの謝罪に疑問を表明する、感謝に対して……何を言えばいいのだろう。


 ……そもそも私は何をしている、何がしたい?


 思考のエラー及び胸部の異常が継続発生、先ほどの戦闘より原因は過去の敗北に由来すると思われる。


 ……私はひょっとして、防衛任務を今度こそ成功させたいのか


 不明瞭につきこれ以上の異常発生を押さるべく思考を打ち切り、当面の課題に集中する。


 赤子の鳴き声から空腹を感知、ミルクをリザに提供し経口摂取を確認。


 移動速度を2%低下させ子供たちの体調に配慮、また魔獣の襲撃及びリザの休息で発生した時間の遅延から帰投予定時刻の再計算を行う。


 遠距離アクセス機能を用いての電波通信を試みる……応答なし。


 再度電波通信を試みるも応答なし、再度電波通信を試みるも応答なし……何があった?


 非常用回線を使用し施設内の全連絡設備へ同時通信。


 『……ほのかさんっ!?』


 敬称不要である旨を伝え……


 『……ご、ごめんなさい俺、俺っ!!』


 早急なる状況の報告を求める、なお責任の所在及び追及は保留とし帰投後に判断を下すものとする。


 支離滅裂なる返答を解析、魔獣の襲撃による施設陥落と判明……腐っても魔王軍対策の防備だぞ、突破できる魔獣が居るのか? 


 更なる解析を進める、鳥獣族の親族個体の接近に伴い防衛機能を一時解除したところを襲撃された模様。


 現状は非常用シェルターに避難済みとの確認を取る、帰投までの予定時刻を告げ籠城を続けることを指示。


 怯える鳥獣族複数名の悲鳴を感知、シェルターの防護性能を解説し精神の安定を図るも時折響く破壊音のため失敗に終わる。


 ……流石に魔王対策が施されたシェルターは破壊不能のはずだ、魔王本人か四天王クラスの実力者か私以外では


 親族個体ということは成人個体の可能性も考えらえるが詳細は不明、恐怖にてこれ以上の会話が成立せず。


 『……ほ、ほのかぁ皆大丈夫なのっ!? お家もうだめなのっ!?』


 どちらも問題ない旨を伝達、施設が全壊しなければ修理可能でありシェルターに篭った鳥獣族の安全を保障する。


 『……ちょ、鳥獣族ってあの背中に翼が生えてるやつらか?』


 ドマの声に僅かな嫌悪感を感知、個人単位での争いが発生した経歴がある模様。


 施設内は広く住み分けは可能であることを伝達するも感情の改善には至らず、なおリザにその傾向はない……厄介なことになりそうだ


 モグラに酷似した魔獣の襲撃が発生、脚部装甲で重圧をかけ粉砕し先を急ぐべく進行速度を4%向上させる。

 この作品を読んでいただきありがとうございます。

 

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