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居住区へ到着し情報収集を開始するも……当方に交際経験なし

 原始的な構造の建物を複数検知、うち一つの内部に知的生命体反応あり。


 外部より発生し返答を求めるが反応なし、支援物資の提供による交渉を提示するが反応なし。


 建築物の入り口へ接近、原始的な施錠のため開錠を試み内部へと侵入する。


 『……な、なんだよぉっあ、あっちいけよぉっ!?』


 蜥蜴族の末裔と思わしき原住民の少年と邂逅を果たすも投射物による攻撃を受ける、警告として指先より威嚇射撃を行う。


 『……ほ、ほのか駄目っ!!』


 アイによる攻撃の中止の要求が発生、ただの警告である旨を通達し攻撃に対して反撃する用意があることを周知せしめる。


 原住民の反発が強まり投射物の補充行動が見られる、更なる攻撃を行う前にアイによる交渉が発生し物資の要求を求められる。


 飲食物を提供し情報交換を求める、原住民の反発が弱まり最終的に同意に至る。


 情報開示の前に優先事項があると原住民の少年が主張し物資を奥の部屋へと移送を行う、熱源スキャンにより奥にもう二名の存在を確認。


 戻ってきた蜥蜴族の少年にアイが個体認証名を求めこれを確認する、少年はドマと呼称し年齢はアイより一つ上とのこと。


 更なる情報提供を求めるも彼らもまた群れより追い出さた個体と判明、幼いため社会情勢等の情報は得られず。


 群れの移動が近日であるとの情報から地形図を提示し群れの予想進路を尋ねるも特定できず。


 念のため奥にいる個体にも情報提供を求めるがドマによる拒絶が強く断念、これ以上の情報収集を不可能と判定。


 基地施設への帰投のためアイに物理的接触を求めるものの、奥より蜥蜴族の少女の接近を感知。


 『……に、兄さんどうしようっ!?』


 ドマとの会話から血縁のある個体と判断される、腕に抱かれている物体を観察したところ赤子である女性個体を育成している模様。


 ……その齢で出産経験を有する個体、私より大人なのか判断に困る


 更なる問答の結果、両親が命がけで残した赤子を移動の足かせとして処理できずに群れに見捨てられたものと判明……驚かせるな


 『……あ、赤ちゃんが何も食べないの、やっぱり私じゃ無理だよぉ』


 乳幼児故に文字通り母乳に相当する食料の不足が認められる。


 『……ほのかぁ、何とかならない』

 

 過去に存在した蜥蜴族の母乳であれば生産可能。


 『……お、お願いします』


 女性個体からの情報収集と引き換えに要求を了承。


 大気中より生成した飲料水の成分を体内で調整し母乳に変換を行い、魔術的接触により大地の成分から哺乳瓶を製造し充填の後提供。


 赤子の経口摂取が行われる、生態スキャンにより栄養不足の解消がなされた旨を伝達。


 『……あ、あ、よかったぁ』


 改めて女性個体より情報収集、アイにより個体名称がリザで年齢が6歳であり赤子の名称が未定であることが判明するも有益な情報なし。


 サイに酷似した魔獣の襲撃が発生、重量を生かした高速移動による突進攻撃により蜥蜴族の居住区が破損。


 飛行移動用の推進装置を始動し正面から魔獣に組み付き移動を抑制、手のひらより分子振動波を胴体に直撃させ内部器官を全壊しこれを撃退。


 魔獣の遺体より素材として使用可能部分の収集を行い、残りを食料物資へと変換し保存を行う。


 居住区を失った蜥蜴族の姉妹より慟哭が発生、これにアイが反応を示し接触。


 『……よかったら一緒に私たちのお家で住まない?』


 明らかな越権行為を指摘、現在における当該施設の管理官はギリに一任している事実を再確認させる。


 『……大丈夫、許してくれるよ』


 遠距離アクセス機能を利用し、建物内の連絡用設備へと干渉し電波通信を試みる。


 『……あ、えっとほのかさんですか?』


 敬称不要である旨を伝達、同時にこちらに発生した現状を通達の上で判断を仰ぐ。


 『……え、ええと、ほのかさんがいいならいいと思います』


 敬称不要である旨を再度伝達、同時に現時点における施設の管理官はギリである事実を再認識させ再度指示を仰ぐ。


 『……あ、じゃあ食べる物もいっぱいあるしOKってことでお願いします』


 蜥蜴族に居住区の放棄及び空軍施設への移住の意志を確認、了承を得たことで五人での移動方法を勘案する必要が発生。


 非戦闘員三人及び赤子一名を抱えての飛行移動は困難と判断、歩行ルートを決定し移動に掛かる時間の計算を行いギリへ連絡通知。


 『……わ、わかりましたそれまで頑張って守ります』


 赤子を抱いた少女リザにアイ用の装備を流用し保護を行い自身の装備と密着、さらに両腕で確保し安定を図る。


 残る二人は背中より作業用アームを展開し、これにて保持し全員に負担のかからない速度での移動を開始する。


 『……ほ、本当に一緒にいっていいのか?』


 同行の意思を確認した蜥蜴族の二人の感情の高ぶりを感知、地域一帯に赤子の鳴き声におびき寄せられる魔獣が多いとの情報を得る。


 帰投に掛かる時間の再計算が必要になるかもしれない、周囲に対する警戒を強めつつ地形に沿っての進行を続ける。

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