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防衛設備の修繕は完了、新たな目標に向けて移動……何故ついてくる?

 外部情報を確認し日照量から知的生命体の活動開始時刻であると判断、朝食を生成し子供たちに接種するよう指示。


 『……一緒に食べよ?』


 子供たちの提案を拒絶し医務室へ移動、自らの身体の修繕状況を地下の設備で見つけた報告書と合わせて再確認を行う。


 寿命を司る部分に異常を検知し本来あり得ない数値を測定するも良好であるとの検査結果が発生、再チェックするも結果は変わらず。


 さらに胸部を中心に状態を確認するも他に異常は見られず、精神的原因による苦痛及び混乱であると結論付ける。


 子供たちの接近を確認、飲食物の摂取を求められるもこれを拒絶……拒絶……子供たちの無用の水分消費を抑えるためこれを同意。


 頭部装甲の一部を解除し口部分を露出、飲食物の経口摂取を行うが長期による不使用状態からくる食道及び胃の機能劣化による障害発生。


 子供たちの動揺を抑えるため状況説明の後、固形物の接種から流動食へと切り替える旨を伝達し了承を得る。


 再度飲食物の摂取、毒物検知のみに機能特化した味覚に未知の感覚……懐かしい、これが味だったな


 『……それ、美味しい?』


 美味か否かの判別は不能なれど子供たちの不安を取り除くため誤情報を提示、摂取した栄養源の消化を行う。


 魔術回路より即時完全消化を済ませるものの非効率的なエネルギー補給手段であると判断、不要な摂取であるとの結論を出す。


 改めて外部への連絡用機能を利用して電波を送信、受信機能への反応を待ちつつ探知機能を駆使し近隣の情報収集を開始する。


 『……俺たちも何か手伝いたい』


 少年ギリの要求を拒絶……やめてくれ、その目はあいつを思い出させる


 『……ねえほのか、私たちもお手伝いしたい』


 少女アイの要求を拒絶するも物理的接触にて作業効率の低下が発生、カナとミリの行動からも同様の意志を確認する。


 アイには交渉役を一任している事実を再度提示し納得させるも他の三人からの要求が強まる。


 対話による鎮圧を……鎮圧を……嫌なことを思い出す、やめておこう


 ギリを基地防衛の担当者に任命、外部モニター及び館内放送機能の使用法を伝達し見張り役としての活動を了承させる。


 カナとミリを生活設備管理の担当者に任命、衣食住の管理方法及び生活物資の生産方法を伝達し正常な状態の維持活動を了承させる。


 物理的接触状態の解除のため、アイに管理責任者を兼任させ彼らの動きを観察し不足分を補うことを了承させる。


 外部情報を精査しつつ地形図を制作、自然環境の異常な広がりに隠匿された知的生命体による文明の跡地の点在を確認。


 旧人類文明時代の地形図と比較し98%が当時の人類による設備関係の所在地であると判断、残る2%の情報解析を行う。


 オートタレットの起動を確認、館内放送にて変な生き物と呼称された魔獣の襲撃が伝達されるも即座に脅威が去った旨が放送される。


 状況確認のため一旦外部へ移動、オートタレットにより穴だらけにされたクマに酷似した魔獣を食料物資に解体し保存を行う。


 設備内部に移動しギリの活動を称賛し士気向上を図る……ああ、そうだあいつもいつだって私が褒めるとそんな風に笑っていたな


 ……私は、どうしてこんなにも、あいつのことばかり思い出す?


 自らの思考に疑問が発生するが詳細不明、原因の追及も困難であると結論付けこれを保留にする。


 自動解析により帰還時に終了していた情報解析の結果を精査、詳細不明の施設内に近日中に発生したと思わしき生命活動の痕跡を確認。


 世界情勢把握のため知的生命体との情報交換の優先度は高く、目標が移動する可能性を鑑みて早急なる現場への移動が求められる。


 全速飛行により本日中の往復が可能であると判断、直ちに詳細の確認のための移動を開始する。


 少年少女による妨害が発生、同行の許可を求められるが機動力の大幅なる低下が避けられないと判断しこれを拒絶。


 物理的接触による妨害が発生、同行の許可を求められるがこれを拒絶し対話による鎮圧を……鎮圧を……そんな目で私を見るな


 期日を定め必ず戻る旨を伝え鳥獣族三人からの了承を得るもののアイは拒絶、物理的接触状態を続行する。


 『……苦しくても頑張るから、私交渉役でしょっ!!』


 アイの同行は不可避と判断、施設内設備を利用して全速飛行に耐えうる装備の開発を行いアイへの装着を指示。


 『……返ってくるまで俺がここを守りますっ!!』


 ギリに防衛設備及びオートタレットの操作方法を開示し、この場の管理役を譲渡しこれを了承させる……嬉しそうに言うな馬鹿


 鳥獣族からの声援を背に高速飛行を開始、最大速力20%まで上昇しアイの状態を観察する。


 専用装備により密着したアイへの暴風の影響が99%減衰されていることを確認、心身ともに異常は見られず。


 最大速度80%まで上昇、音速を超えることによる地上環境の影響及びアイの装備による耐久性を考慮し高度も地上3000mまで上昇。


 クジラに酷似した巨大飛行生物の存在を確認するが速力の差にて振り切ることに成功、アイの体調にも問題は発生せず。


 無数の飛行生命体の接近を感知、最大速力を95%まで上昇するも振り切れず臨戦態勢に移行する。


 怪鳥型の魔獣群の襲撃を受けこれを迎撃、全身より熱線を放射し敵勢力の20%を撃ち落とすも敵勢力の進行速度に変化なし。


 全身より銃口を展開し体内で生成せし弾丸を毎秒120発ずつ全方位に同時掃射、熱線と合わせて敵勢力の60%を迎撃。


 魔獣の口内より放射されし火炎が直撃するも武装に影響なし、アイが体温の上昇を訴え冷却の必要性を主張。


 攻撃を続行し敵の残存兵力を殲滅、新たな敵影は無く臨戦態勢を解除する。


 生態スキャンによりアイの体調不調の原因を測定、肉体及び精神的負担からくる障害であると判明。


 負荷の軽減のため高度と速力の低下が有効であると結論が出る、地形図から付近に点在すると思わしき水場へと移動を行う。

 

 水辺に着地し魔術的接触によりアイの肉体的損傷部分の快癒に成功、次いで精神的負担の軽減のため水を用いて体温の冷却を試行。


 アイの復調及び意欲向上を確認、現在地点と目標地点を比較し地上10mの高度にて最大速力2%での移動を開始。


 目標地点を視認し現場へと着陸、アイとの密着状態を解除し共同体制で周囲の探索を行う。

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