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現状の把握を最優先任務とする、同行者は不要……のはずが私は何をしている?

落ちを想定してないのでどのようになるかは不明、だけど最後まで書く予定です。

 自己修復機能破損に対する緊急用修復機能発動により生体機能を含む全機能の回復が完了、意識障害の消失を確認。


 『……私はまだ生きていたのか』


 自身の状態を確認するも体調に異変は見られず、装備の確認に移るも全身に露出箇所は無く全機能正常と判明。


 周囲の状況を確認、大幅な地形変動により地形図の更新が必要と判断。


 旧防衛基地跡を確認するも利用は不可能、移動を開始しつつ音響測定による地形測定を開始する。


 かつてワームと呼ばれた生命体に酷似した魔獣による襲撃が発生、腕の武装から高周波ブレードを展開し迎撃することに成功。


 毒性の確認及び除去を行い食料物資として解体の後保存を行う。


 測定結果を元に地形図の更新を行い自然環境の激変を観測、意識障害発生時より最低千年以上の経過が認められる。


 今後の指針を考案するも不明瞭に終わる、防衛任務が失敗に終わった以上早急なる新たな命令を受領する必要が求められる。


 ……しかし帝国はもう無い、私は誰から命令を受ければいい?


 帝国の縁者に類するもの、或いは社会情勢を見極めた上での新たな勢力への所属しての活動を行うべきと判断。


 情報収集の重要性が高まり、これを現時点における最重要課題として行動を開始する。


 知的生命体の反応を観測する、外見上かつて鬼と呼ばれた種族の末裔と思われるが情報収集のため接触を開始する。


 言語体系の異変を確認、魔族言葉がベースであるものの言語体系の八割を損失している模様。


 生態スキャンにより頭脳機能の退化ではなく文明の衰退による教育水準の低下による障害と判断。


 きわめて初期的な単語による意思の疎通に成功、食料不足による判断力の低下を確認する。

 

 大気中より飲料水を精製し食料物資と共に提供し協力体制を築くことに成功、対話により六歳児の女性であることが判明。


 指導者との対談を希望するも意思の疎通に失敗、動きに追随することにより幼子の所属する集落地点の特定に移る。


 崩落した居住区へ到達、旧隣国の領域内における一般的住居の跡地に幼子の拠点を発見。


 周辺地域の調査により他の知的生命体が存在しないことが判明、新たな資料を探索し状況判断に努める。


 幼子を対象とした怪鳥型の魔獣の襲撃を感知、指先より熱線を放射してこれを撃退し食料物資への変換保存を行う。

 

 幼子の発言により識別名判明、アイと呼称するよう要求が発生しこれを承認する。


 アイの居住区に点在する資料より近隣の地形図を発見、現時点までの観測結果と比較し75%程度の一致により当面の行動の資料とする。


 別の居住区を確認、別の知的生命体との接触及び情報収集のため移動を開始する。


 アイが同行を求める、かつての新兵補充時の状況から判断し全能力の低下が予測されるためこれを拒否。


 『……まってえぇえええええっ!!』


 移動を開始するも後方よりアイの慟哭及び追随を確認、さらに後方より魔獣の襲撃を確認するも当方への影響はなしと判断し移動を……


 ……私は、何を?


 方向を転換しクワガタ型の魔獣を撃退、食料物資へと変換保存を行うもアイによる物理的接触が発生し効率が大幅に低下する。


 アイによる再度の同行要求を対話により拒絶……拒絶……不可能と判断し同行を許可する。


 アイの移動能力を補強すべく物理的接触状態を維持し飛行移動を開始、最大速力5%が限界と判断。


 物資よりアイに食料を提供する必要が発生、消費量から換算し当面は物資の補充の必要はないと判断。


 外見的要因からアイに交渉役を一任する計画を発足、これに必要となる能力の育成及び教育を開始する。


 アイの勉学に対する意欲低下の予防のため食料物資との交換条件を提示し、これを承認させる。


 アイの言語機能の向上を確認、文法及び文節を理解した節が見られるため会話可能と判断。


 最低限の会話が可能であると確認、なお名前を求められるも質問に対する返信は不要と判断。

 

 執拗なる尋問により情報提供を求められるもこれを拒絶。


 物理的接触面の変動により移動効率の更なる低下が懸念される、情報を開示することでの鎮静化を図る。


 区分け番号を開示するも鎮静化に失敗し移動効率低下、早急な状況改善が求められるが対処法不明……どうしろというのだ。


 『……じゃあ名前つけてあげる、えっとねほのかに暖かいからほのかちゃん』


 鎮静化のためアイの提案を敬称不要であるとの条件付けの上、了承。


 アイの意欲向上に伴い速度上昇を求められる、身体能力及び体調を考慮の上で最大速度を6%へ向上。


 アイの意欲向上に伴い高度上昇を求められる、身体能力及び体調を考慮の上で最大高度を地上1000mまで向上。

 

 上空よりクジラに酷似した巨大飛行生物の接近を確認、臨戦態勢へ……アイに攻撃が当たると判断し戦闘回避行動へ移る。


 地上800m以下の高度に低下した時点で巨大飛行生物が追跡を断念したことを確認、高度飛行時の警戒対象として認識。


 アイが体温の低下を主張、高度を地上10mまで低下するがアイの体調面を考慮し衣服の調達の必要性を確認。


 通気性及び保温性に優れる植物素材の衣服を提供するもアイは形状に不満を表明しこれを拒絶する。

 

 植物素材の視認性を改善し再度提供、アイの受領と装着を確認の後再度高度を地上500mまで向上し地形の影響を回避する。


 目標地点を視認、短距離のためアイの身体能力を考慮の上最大速度を8%まで向上し目的地前にて着地を行う。


 電力により開閉を行う電子ロック式の入り口を確認、アクセスの後パスワードを解析し管理権をはく奪し管理下に置く。


 体内エネルギーを電力に変えて通電し電灯の点灯を確認するが全設備の85%に異常を確認、視覚情報より壁や天井に侵入口を多数検知。


 原住民との接触発生、施設の奥にて機械の駆動音に怯える少年一名と横たわる少女2名を確認するも生態スキャンにより病原菌を感知。


 鳥獣族の末裔と思わしき原住民はアイとの交渉を拒絶、アイとの接触時の状況を参考に飲食物資との交換条件を提示する。


 病気にて群れを追い出された個体と判明、有益な情報なしと判断し原住民との会話を打ち切り機械端末にアクセスし情報収集を行う。


 『……ねえねえ、ほのかぁ、病気直してあげれない?』


 不要な情報開示を求められるもこれを拒絶、機械端末からこの設備が魔王軍との戦闘に使われた元空軍基地であることが判明。


 更なる情報精査を行うもアイによる物理的接触により困難に陥る、これ以上の同行は効率低下の重症化を招くと判断し物理的に排除……


 ……どうしたのだ私はっ!?


 思考の混乱及び胸部に異常発生するも原因は不明、しかし現時点でのアイへの抵抗は危機を招くと判断し情報開示を行う。


 『……え、治せるのっ!?』


 生態スキャンによる病原菌の特定は完了、魔術的接触もしくは空軍基地の設備を利用して薬の精製が可能である旨を伝達。


 『……じゃ、じゃあ頼むっ!! 俺はいいからこいつらをっ!!』


 少年の懇願により奥で横たわる二人を診断、症状の重症化を確認し時間短縮のため魔術的接触を行い両者及び少年を治療。


 目を覚ました少女を含む三人との交渉をアイに一任し、再度情報収集に取り掛かるも空軍基地の機能停止日が私の戦闘最終日より早い日付であることが判明。


 アイが個体認証の必要性を求め呼称を確認、三人の名は男性がギリ、女性がカナとミリであるとの報告を受ける。


 更なる追加情報として三人の年齢がアイと同一であることが判明するも不要な情報と判断、アイの報告を無視し端末の操作に取り掛かる。


 端末から弾薬庫に残る武装及び医務室にある薬品類を確認する、これを解析の上保存。


 ついで軍務施設と連動してより効率的な物資の生成が可能になるよう自身の装備と同期させることに成功。


 動作の確認の為に生成可能物の一斉生産を行う、生産された一般料理へ少年少女が摂取欲求を示し処分の必要があるためこれを許可する。


 『……あ、あなたってひょっとして魔王様?』


 カナの発言により感情の乱れを感知、薬剤投入によりこれを抑える……私はまだあの敗北に拘っているのか。


 『……ほ、ほのか怒らないでっ!!』


 アイの懇願を了承、謝罪を行った後カナに発言の真意を確認する。


 『……こ、困った時の魔王様だよりって言うでしょ?』


 魔王という概念の神格化を確認、魔王の勝利による人類文明の駆逐を実感する、魔王……魔王っ!!


 『……ほ、ほのか、魔王様のこと嫌いなの?』


 更なる薬剤の投入により心拍の乱れを調整、情報の開示を拒絶する。


 カナの謝罪を承認、施設内の修繕及び改良を行い遠距離からのアクセスを可能に出来るか試みる。


 施設の修繕に必要な物資の不足を確認、生成のための資材の調達を行うか、施設を放棄し移動を行い世界情勢の確認を行うべきか熟考。


 鳥獣族に元居た群れの数及び位置等の情報開示を求めるが移動済みにより特定不可能と断定。


 地図上から知的生命体の居住可能地点を精査するも判別不能、よって先に周辺環境から資源を調達し施設内の大改修を行うこととする。

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