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四天王会議に出席するも予想外の相手を確認……まさかな

 可能な限りの物資の提供、および音響及び振動測定を用いて発見した水源を利用し簡易水道を形成。


 魔術的接触により土地の環境改善を行い、体内精製した肥料の提供を行い農業技術の発展を促す。


 空軍施設の設備があれば更なる発展が望めるものの、現時点では土地の改善が限界であると判断。


 計画上は同等の設備を兼ね備える空中要塞の必要性を確認する。


 『……ほ、ほのかってなんでもできちまうんだな』


 リキの発言を否定する……むしろ何もできなかったから敗北しこうなり果てたのだ


 最後に内部を拡張し牧場を形成、比較的危険度の低い小型のウシ型の魔獣を確保して雄雌を合わせて当該施設での飼育を始める。


 この際に必要となる餌の入手法及び魔獣が発生した排泄物を用いた肥料生成法を伝達するもリキの理解は乏しい……本当に大丈夫か?


 地域住民との信頼関係の形成に成功、ただし一部にリキの伴侶だという誤報が発生している模様……アイによる噂の根絶行動も成果無し。


 困惑するも当面の行動に支障が見られないため放置する……いや近いうちに何とかしようとは思う。


 リキの国営に助力を行いながらこの国に帰属して生体兵器としての行動を取るべきか熟考するも否定……文化水準が違いすぎて当方の使用方法に誤りが発生する可能性が高いとの判断。


 残る四天王の国に対する期待が高まるも、同時にそちらもふさわしい国でなかった場合の行動を想定するも方針は定まらず。


 ……この国を発展させて……いやそれよりむしろ…… 

 

 思考を打ち切り定例会議へと集中、本日開催のため移動を開始し外部から山岳地帯をリキの案内の元に進行。


 地ならしされた場所に到達、情報解析により旧魔王城の在処と判明するもリキはこれを知らず。


 念のため遠距離通信を行い現時点における景色及び音声は基地設備と連動を確認済み。


 待つこと数時間、比較的強力と言える魔力反応と共に二人の魔族の姿を確認。


 牛人族と虎人族の末裔だろうか、獣の特徴を色濃く残した魔物二人が接近し当方へ下劣な感情に基づいた発言を行う。


 アイとリキによる叱咤が発生するも重要度は低いと判断し無視するよう通達……こんなものが四天王を名乗っていては旧四天王も浮かばれんな。

 

 『……はっ、リキの力を借りて威張りやがって……俺らに偉そうなこと言っておいてそんな雌に誑かされてる手前だって下種じゃねえか』


 当方に対する罵声を行い、さらにリキに向かい見当違いの侮辱を発声……放置しても問題はないのだが、な


 二人に謝罪要求を発しこれに従わない場合は物理的苦痛による処罰を与える旨を警告、反発したためこれを実行。


 リキより遥かに劣る実力故に攻撃を双方同時に片手で持ち上げ、空調設備の羽のごとく振り回し謝罪を求める。


 謝罪が発せられたためこれを停止、当方に対する恐怖を表明。


 新たな人影を認識するも想定外の莫大な魔力を感知、該当データ有り……まさかっ!?


 『……まさか、またお会いできる日がこようとは、お久しぶりです戦神姫様』


 音声情報にも該当データ有り、全観測情報を精査し98%の一致を確認……本物だとっ?


 感情の爆発的な増加、憎悪か激怒かの判別不能なれど……衝動的に暴力的行動に移りかけるがこれを自制。


 ……この状態で最も情報を持っている存在であることは間違いない、くそっ!!


 『……吸血種、個体識別名称チスイ、知を司る四天王、生存を確認』


 当方を称賛する言葉と共に礼を示すチスイにこちらも返答……ああ、かつての記憶が甦りそうだ


 全方位及び遠距離通信設備より疑問の解消を求める要求が殺到、大昔の知人であることを開示……嘘ではない


 『……まさかとは思いますがリキ殿、そちらの女性に失礼は働いてませんよね……あなた方が五英雄と呼ぶ我々にとっての憧れの女性なのですから』

 

 チスイの言葉を受けて困惑するリキから旧力の四天王への言及が発生、知人である旨を伝達する……何が憧れだ、馬鹿にしているのか?


 チスイを除く現四天王全員からの視線に敬意が発生、さらにチスイが五英雄の一人が魔王であると言及し現場は騒然となる。


 『……ほ、ほのかって何百歳なんだっ!?』


 リキの発言に対し詳細は不明なれど魔王と対峙した当時の年齢が20歳であることと、アイに出会う当日まで仮死状態であったためか診断結果として肉体的な加齢は発生していないことを伝達。


 チスイの補足によりあれより1047年の経過を確認……私は1067歳ということか、新記録だな


 『……ほのかぁ、この人敵だったってこと?』


 唯一魔王についての詳細を明かしていたアイが発言しチスイが同意を示す、その様子からは悪意は感じられない。


 チスイに情報開示を要求するが即座に了承を得る、しかし全員の落ち着きを待つことにする。


 『……あ、あのチスイさんはーーって人知ってますか?』


 事実混乱している施設からギリによる越権行為が発生、チスイは肯定の意を示す。


 即座にそれ以上の言及は停止するよう警告を行う……勘弁してくれ


 『……あなたもそのような顔をなさるのですね、ああ皆に見せてあげたい……いやいずれあちらに逝ったときに自慢するとしましょう』


 装甲越しにこちらの表情を看破、かつての四天王の力を想定し虚言でないと判断……こいつの言動、一つ一つが腹立たしいっ!!


 『……ほのかぁ』


 アイによる当方の身を気遣う発言、こちらも装甲越しにこちらの感情を看破した模様……薬剤を投与し感情制御に努めるも効果は薄い。


 『……申し訳ない、あなたが……私もほのか様と呼称してもよろしいでしょうか? それとも当時のように戦神姫様と……』


 現状における個体識別名称はほのかであることを伝達、アイによる自身の功績であるとの開示が行われる。


 『……では私もほのか様と呼ばせていただきましょう、ほのか様が貴方がた人類種と敵対していた私たち魔族を嫌悪されるのは当然のことですから辛いとは思われますが用事が済むまでの間は我慢していただきたい……流石に私も死体になっては話せませんからね』


 チスイの提案により情報開示後ならば戦闘行為を受け入れるとの条件が提示される、これに即答……できず回答を保留とする。


 『……そ、そうですよね魔王様と戦ったほのか様は私たち魔族を嫌っているのですよね……』


 チスイの不用意な発言により現場の混乱が激しくなるがこれを否定、嫌っているのはかつて直接戦った四天王と魔王であると開示……ついに感情を認めてしまったな


 『……じゃあ、私たちのこと好き?』


 アイによる誘導尋問発声、断れば現場の混乱の収まりが遅くなると判断しこれを肯定せざるを得ない……本当に、会話が上手になった


 現場は騒然とするものの混乱状態の解消傾向を確認。


 リキによる現四天王へ向ける感情の開示を求められるが返答義務はなくこれを拒絶。


 ……露骨に落ち込むな、そっちの二人もさっきまでの下種じみた反応はどこへ行った?


 『……ふふ、私が混じっているから四天王の一区切りで評価できなかったというところですかね……本当にあの頃からは想像もつかない姿ですよ』


 余計な発言を行わぬよう警告、混乱が収まりつつある状況から情報開示に影響はなしと判断……聞き取りを開始する。

 この作品を読んでいただきありがとうございます。

 

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