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飛行移動を続けるも龍と遭遇しこれを撃退……新装備があってよかった

 『……ほのかぁ暇だよぉ』 


 時折発生する魔獣の襲撃も問題にならず旅は順調なれどアイは精神的苦痛を表明、軽減するための対話を要求する。


 当方には周囲の警戒が優先事項であり対話の必然性は皆無であると拒絶。


 これに対しアイは交渉役として必要な能力の鍛錬と称しての連続尋問を開始する。


 特にあいつのことに対する執拗な尋問に対し沈黙を続けることは甚だ苦痛でありこれを改善する必要が求められる……思い出したくないのだ。


 別の内容にすることを条件に対話要求を承認、しかしアイによる尋問は危険領域に達する。


 『……ほのかの種族を教えてよぉ』


 当方の活動時期による人類と魔族の関係性を考慮すれば到底友好的な反応は得られずとの結論が出る、よって別の対話を希望。


 交換条件としてあいつのことが話題に上がる、精巧なる誘導尋問が仕掛けられていたことに気づかず不覚を取る。


 危険性を鑑みてあいつの情報を……あいつのことを……どう話せと言うんだ、私に。


 種族名の開示に踏み切る、アイの反応を確認するも理解しきれていないと判断する。


 改めて人類であるとの情報を提供し、同時にはるか昔に魔王との戦争に敗れて全滅した種族であるとも説明する。


 『……ほのか、魔王さ……魔王と戦ったの?』

 

 同意を示し敬称を外す必要は無いと伝達、アイは謝罪を口にする。


 『……ごめんね、それじゃあほのかは魔王が嫌いで当然だよね』


 嫌いではなく敵であっただけだと説明、アイの思想を歪める意図はないことを伝える。


 『……ううん、私ほのかのほうが好きだからもう魔王なんか嫌いだもん』

 

 アイ自身の力により密着度合いが0.01%上昇……私が嫌いだから嫌い、か


 『……じゃあ魔王さ……魔王が作ったっていう夢の国に行くの嫌じゃないの?』


 情報収集が最優先事項、行動内容を感情で左右することはしない。


 『……やっぱり嫌なことは嫌なんだね、感情がないなんて嘘つき』


 先ほどの言動を修正、感情を持ち合わせないがために行動内容が感情で左右されることがないのだと伝達。


 ……誘導尋問が上手になったものだ、影で本当に会話の鍛錬をしているのかもしれない……成長したのだな


 『……私はわかりやすくて感情的なほのかも大好きだよ?』


 信頼関係の更なる向上を考え、感情の発露を選択肢に入れるべきか今後の課題とする。


 『……でも本当に居たんだ魔王って、やっぱり強かったの?』

 

 身体能力及び特殊能力は装備込みの当方と同等かやや上であると判断。


 『……信じられないなぁ私にはほのかが一番だもん』


 論理的思考ではなく精神的信頼から来る無条件の存在肯定……何故だろう、どうして似てもいないのにあいつのことを思い出す


 魔獣の接近を探知、未確認形状……いや違うこれはっ!?


 臨戦態勢に入り脚部及び腕装甲より誘導ミサイルを生産しこれを接近体に向けて連続発射、全弾命中を確認するも敵の進行速度に変化なし。


 『……ど、どうしたのほのかぁっ!?』


 アイの疑問に対し対象魔獣の名称を開示する……龍。


 人類と魔族の戦時中にもどちらに着くこともなく暴れまわった伝説の魔獣、かつて3000名もの犠牲を出して逃走された事実を提示。


 蛇に酷似した身体をうねらせながら龍が急接近、視覚情報からミサイル攻撃によるダメージは無しと判断。


 両腕より高周波ブレードを展開し近接戦闘に備える。


 当方の周囲を旋回しつつ接近、頭部より銃撃と同時に脚部及び腕装甲よりミサイルを発射し全弾命中するもやはり速度に変化は見られず。


 口を開いての熱線放射を観測、回避行動に移るが連続放射し続けながら首を捻らせ熱線の軌道を大幅変動……直撃するもエネルギーフィールドにより被害0%。


 生態スキャン及びアイの自己申告によりアイにも被害がないことを確認、全力での戦闘態勢に移行する。


 指先から熱線放射を行うも皮膚に弾かれ効果なし、銃撃を続けるも傷口を確認できず……高周波ブレードの射出は回避される確率が高く保留とする。


 龍は本能からか接近戦を好まず熱線放射での執拗なる攻撃を続行、正面から受け止め口内に向けて銃撃するも高エネルギーに耐えかねて銃弾が消失。


 エネルギーフィールド維持のために体内動力が90%に低下……強引に熱線の中を突撃する。


 攻撃に熱中し回避行動を怠る龍に接触、口内に高周波ブレードを突き立て身体の両断に成功しこれを討伐する。


 『……ほのか、ドラゴン退治しちゃったっ!!』


 龍の存在は既知であった模様、アイの精神的高揚を感知……重力に引かれ落下する素材の回収作業を行う。


 問題なく素材回収に成功、移動を再開する。


 目標地点到達まで残り二日、旅は順調そのもの。

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