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「朝起きたら二人ともいなくて、
机に手紙が置いてあって……。」
「………」
「………」
「それで【禁断の森に行く。
死ぬかもしれないからそのあとはよろしく】って……。
なんなのよ……もうっ……!!」
ミサの悲痛な叫びが響く。
そのことで敵からの攻撃がいつのかにか病んでいたことに気づいた。
おそらくその手紙っていうのはネロが置いて来たものだろう。
視界の隅でネロが帽子を深く被るのが目に入った。
「二人で勝手に危ない場所に行って!!
私を置いてきぼりにしてっ……。
この友情の証はっ……そんなに軽いものだったの……っ……!?」
そう言いながらミサは両方の耳たぶに手を持って行く。
すぐに離した彼女は苛立ったように、悲しんだように手を下に下ろした。
キラリンッと太陽の光が反射して、彼女の耳についている物を悲しげに照らす。
その存在を主張するように。