17/17
17
「あんた俺のことマスターって呼んでたよな。
それはなんなんだ?」
「お主が持っているそのオーヴィがお主をオーヴィと認めたんじゃよ。
まぁ、妾は認めておらんがのう」
そう言うと目を細めて、鑑定するような視線をこちらに向けてくるディーネ。
嫌な視線だな。
思わず、俺も睨み付けるようにみてしまう。
「ディーネ。
お前が番人ってことは、あの魔物たちもお前の仲間なのか?」
「それは知らん」
「ラウル古代遺跡については何か知らないか?」
「それも知らん」
ネロが割って入るように、ディーネから情報を聞き出そうとする。
だが、ディーネは何も知らないらしく一刀両断されていた。
結局俺たちの知りたい情報は掴めないらしい。
ラウル古代遺跡に行ったのに、結局遺跡がどこにあるのかさえわからない。
「ちょっと待って」
その時に今まで黙っていたミサが声をあげた。
「あたし何も聞いてないんだけど。
………そのラウル古代遺跡って何よ」
勝手に二人だけで話、進めないでよ。と拗ねたように言う。