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「……イトッ………カイトッ……!!」
ミサの声がする。
「……おきて、カイト!!」
それがだんだんと大きくなっていくのを感じながら、俺は目を開けた。
「うわっ!?」
目を開けた俺の瞳に最初に写ったのは、ミサのドアップ。
思わず息が止まるかと思った。
「何よ。人がせっかく起こしてあげたのに、まるで魔物でも見たみたいな反応して!!」
ふんっ、と不機嫌に俺から顔を逸らすミサ。
ていうか、ここどこだ?
あたりを見渡してみると、どうやらここはネロの部屋らしい。
そして俺はソファーの上にいる。
「俺たち……あれからどうなったんだ?」
「知らない。あたしもさっき目を覚ましたばっかりなのよ。
ネロがあんたのことも起こしてくれって」
「……そうか。ありがとう」
ミサに笑顔でお礼を言うと、
「べ、別に、ネロに言われたから起こしてあげただけなんだからっ」
と照れ隠しなのかそう言っていた。
相変わらず、ミサはネロにぞっこんだな。
「……そんなことより、
あの女はなんなのよ!」