配下育成と陰謀
注意! 少し下ネタ?あります。
※配下育成開始②と陰謀と統合しました。
◆配下育成開始 ゴブリン編
一旦夜を越した俺は、朝日が照りつける中ゴブリン13匹と森の中を進んでいた。残り7匹はどうしたのかって?ゴブリンたちの夜の大運動会で身籠ってます。今日ヤって今日妊娠って繁殖力強すぎだろう。
そんなことより今回の目的は、ゴブリンたちのレベルアップ&進化を促す為である。
何故配下を強くするのか。俺が、目立たず引きこもって生きていくためには、面倒にならないためにダンジョンの守護者を育てる必要があるからだ。
現在ゴブリンたちは、石のナイフや槍、こん棒、弓、杖を持っていた。弓と杖は、先日倒した冒険者の装備をいくつか渡したものである。
しばらくダンジョンの近辺を探索していると、木々の間に数匹のモンスターが歩いていた。
「止まれ」
俺がゴブリンたちに指示すると、ゴブリンたちは素直に従い立ち止まる。すると、モンスターの姿がくっきり現れ始めた。そのモンスターは、頭は犬、身体は150センチ程の人間だが毛か大量に生えていた。
確認の為に鑑定すると、コボルトと呼ばれるモンスターだった。今は6匹で行動しているが、コボルトは群れで動き集団戦に長けているので、放っておくと合流されると厄介だ。数が少ない今が好機。俺が合図を出すと、ゴブリンたちの中で弓を持ったゴブリンが矢を取り出し構える。
「射て」
再び合図を出すと、弓矢ゴブリンはコボルトたちに向かって矢を射った。射った矢は、まっすぐ飛んでいきコボルトの頭に命中。そして、
「突撃」
その指示を聞きゴブリンたちは、隠れていた場所から一斉に飛び出した。そしてコボルト目掛けて突撃を開始した。コボルトたちは、突然の奇襲に戸惑い反撃が遅れ、攻撃を食らっていた。
一方ゴブリンたちは、必ずコボルト一匹に対して複数で戦っている。複数で連携を行い、確実にダメージを負わせている。あるゴブリンはナイフで切り、あるゴブリンは槍で刺し、あるゴブリンは杖で殴っていた。そしてコボルトは一匹、また一匹と数を減らし、やがてコボルトたちは全滅した。
「良し。初めての実戦にしては上出来だ。よくやった皆。」
「GYAAAA!」
ゴブリンたちは、嬉しそうに雄叫び(鳴き声?)をあげた。その後、ゴブリンたちと十数匹のコボルトを狩った後、ダンジョンに帰還した。コボルトの魔石は、しっかりダンジョンに吸収させている。《獲得DP合計 コボルト分600+コボルトの魔石分150=750DP》
◆配下育成開始 ウルフ編
ゴブリンたちの実戦を見てダンジョンに帰還し、少し休憩をとった後、ウルフたち20匹を引き連れ森に入った。因みにウルフのメスは身籠っていない。
ウルフたちは張り切っているようで、尻尾をブンブン振り回しながら狩りの時を待っていた。その時、
ズン、ズン、ズン、ズンと地面を踏みしめながら歩いていたのは、でかいこん棒を担いでいる身長三、四メートルの巨人だった。肌は灰色で、何かの皮で作った腰巻きを巻き、口から牙が見えている。
俺は、驚きながらも鑑定してみる。
名前
種族 トロール
レベル 18
ランク C-
スキル 剛力 嗅覚
トロールか。ランクC-、ウルフたちだけでは勝てない強敵だ。だが倒せば有力な戦力になる。と、考えている時。トロールと目が合った。バッチリと。何でバレた?そうか!スキルの嗅覚で俺たちの臭いを嗅いだのか!
「GUOOOOOO!!」
トロールは、俺たちを見るやいなや襲い掛かってきた。
「撤退!」
俺は、ウルフたちに指示(ほぼ命令)を出し、進行方向を180度逆にして、駆け出した。ウルフたちも続く。トロールは、逃げる俺たちを追いかけた。
数十分間トロールから逃げ回り、しばらくしてトロールを見てみると、トロールは息を切らしながら走ってきていた。だが、走っているといっても疲労がたまっているので元々鈍かった動きが更に鈍くなっていた。
「反撃開始!」
俺たちは、トロールの鈍さを見越して体力に余裕を残しながら逃げていたのだ。全力で追いかけるトロールと余裕を持って逃げている俺たち、どっちが先にガス欠になるのは明白だった。
「ウルフ隊突撃!」
指示を聞き、ウルフたちはすぐさま転身、トロールへと襲いかかった。素早い動きでトロールの手、足、頭などに噛みついていく。だが、鈍くなっていてもランクC-モンスター、それも力と耐久力に優れている奴なのでなかなか倒れなかった。
すると、トロールの顔が突然真っ青になりその場にうずくまったではないか。原因を探s・・・・・・・・・俺は目をそらす。
だって、見たら想像してしまうだろうが。トロールの下のこん棒にうちのウルフが噛みついていたのだ。
その後うずくまったトロールにウルフたちが群がり、次々に肉を噛みちぎっていった。そして次第にトロールの腕に力が無くなり、数分後トロールは完全に沈黙した。すると、トロールの下のこん棒に噛みついていたウルフが近づいてきた。その口には、トロールの魔石が咥えられていた。トロールのアソコに噛みついていた口から取るのは、若干気が引いたが魔石をとった瞬間【ボックス】に収納した。
今回はここまでにして俺たちは、ダンジョンに帰還した。
因みにトロールの魔石は、しっかりダンジョンに吸収させトロールを召喚可能にした。
◆配下育成開始 リビングアーマー編
トロール戦が終わりダンジョンへ帰還した後、少し休憩をとりリビングアーマーたちをつれて森に入った。
今回の相手は、さっき見つけたオークである。頭は猪で茶色の毛に覆われた体を持っており、トロール程ではないが力と耐久力に優れている。鑑定してみるとこんな感じ。
名前
種族 オーク
レベル 9
ランク D-
スキル 剛力
そのオークが、3体。リビングアーマーも3体いるので、互いに戦わせてみた。リビングアーマーはランクDモンスターなので、大丈夫かなと考えたからである。あらかじめリビングアーマーたちには、危なくなったら退避するように言ってあるから万が一はないだろう。もちろん万が一があれば助けるつもりだが。
そして、リビングアーマーとオークの戦いが始まった。
「GUOOOOO!」
「・・・・・・・・・・」
オークは雄叫びをあげ、リビングアーマーは言葉を言わずにぶつかった。
先手はリビングアーマー。手にした剣でオークの腕を切り裂き、オークに傷を負わせていた。2体目との戦いに目を移すと互角の戦いを繰り広げていた。オークは石の斧で、リビングアーマーは剣で打ち合っている。3体目は、押されていた。ランクDモンスターでも剛力スキルを持つオークにはパワー負けするみたいである。
その時戦局が動いた。3体目のオークを相手にしていたリビングアーマーは、押されていると分かるやいなや体(鎧と言うべきか)を横にずらした。今まで全体重を前にかけていたオークは、突然横にそれられ前に倒れてしまった。そこにすかさずリビングアーマーが剣を構え、一閃。オークの首を切り裂いた。オークは、首から血を吹き出させながら絶命し、倒れた。その際、オークの血がリビングアーマーの体についたが、リビングアーマーは意に介さずオークの魔石を抜き取ると俺の前まで歩いてきて魔石を献上した。
おおう。まるで主君に何かを捧げる騎士だな。俺は、そう思いつつ魔石を受け取った。
他のリビングアーマーもオークに勝ったようだ。1体目のオークを相手にしていたリビングアーマーは、オークに手傷を負わせた後オークの心臓を貫き勝ったようだ。2体目を相手にしていたリビングアーマーは、互角に打ち合っている最中にオークのスタミナが底をつき、疲れを知らないリビングアーマーが止めをさして勝利したようだ。
どうやらオーク相手ならば、若干てこずる程度で済むらしい。俺は少し安心した。その後もモンスターを狩り続け、辺りが暗くなってきたところでダンジョンに帰還した。
次の日
◆配下育成開始 ドラゴンベビー編
今日も元気にレベル上げである。本日は、2匹のドラゴンベビーと共に森へ行くことにした。
いざ森へ入らんとしたところ、森の奥から何か来たではないか。鑑定してみて俺は、眉をひそめる。
名前 素体193番
種族 スケルトンウォーリアー
職業 戦士 隊長
レベル 20
ランク D
スキル 統率 剣術 神聖魔法耐性 日光耐性
は?今は朝っぱらだぞ?何でスケルトンが動けているんだ?
普通アンデットは、日の光に弱くランクD以下ならばほとんど動けないと邪神の情報に書いてあった。
だが目の前のスケルトンウォーリアーは動いている。いったい何故・・・・あ、日光耐性とやらがあるからか。それに名前の素体193番って
そう考えている間にスケルトンウォーリアーは、目の前まで迫っていた。
「ッ!あっぶね!」
俺は、バックステップで何とかかわして挨拶変りに【ストーン】を使いハンドボールサイズの石を生み出してスケルトンウォーリアーに投げつけた。スケルトンは、打製の攻撃に弱いと情報にあったからである。
そしてスケルトンウォーリアーは、投げつけた石を持っていた盾で綺麗に・・・とはいかず態勢を崩しつつ石を受け流した。
戦闘慣れしているような動きだな。と、俺が感心していると2匹のドラゴンベビーがスケルトンウォーリアーに向かって火の吐息を吐き始めた。スケルトンウォーリアーが俺を攻撃したので敵と判断したのだろう。
スケルトンウォーリアーは、吐息を防ぐべく盾を構えようとするが横から飛んできた石に手首の骨を砕かれ盾の落としてしまった。
「舞台は整えたぞ。さあ行け!ベビーたち!」
2匹のドラゴンベビーは、羽を使い空中にとどまりつつ火の吐息でスケルトンウォーリアーを焼きまくった。スケルトンウォーリアーも、負けじと剣で攻撃しようとしたが相手は空中、相性が悪かった。
そして20分後スケルトンウォーリアーは、偽りの生命を失ったのか音をたてて崩れ落ちてしまった。俺は、敵が死んだのを見て魔石を抜き取るべくスケルトンウォーリアーだったものに近づき魔石を手にして
「あれ?コボルトの魔石?」
何故スケルトンウォーリアーからコボルトの魔石が取れるんだ?そういえば、あのスケルトンウォーリアーの構え、コボルトのとっていた構えと似ていた気が・・・・
何者かがモンスターをアンデットにしている?
◆????
その者は、暗い洞窟の中の一室にいた。黒いローブに身を包み、手にしている杖からは禍々しいオーラが溢れている。
そこに3体のスケルトンが部屋に入ってくる。1体目は、背は低いスケルトンだが杖を持っていることから魔術師であることが伺える。2体目は、体格のいいスケルトンで武器に鉄の斧を持っている。3体目は、2体目より更にでかく武器として持っているのは、刺付きの金棒だった。
そして続くように、部屋へスケルトン、動く死体であるゾンビ、ゾンビの強化版のグールなどが入ってきた。種類は様々で、人間のゾンビもいればゴブリン、コボルト、オークのゾンビもいた。そしてアンデットたちが部屋に運んできたのは、数々のモンスターの死骸、骨だった。人間のだったものもある。
「ご苦労である。では早速」
黒ローブは、杖を振り何か唱えると死骸や骨がみるみるアンデットに変わっていった。黒ローブは、満足気にしているとあることに気づく。
「ぬ?素体193番はどうした?」
黒ローブは頭をひねる。あれは嘗てのコボルトの強者をスケルトンにして更に強化改造を加えた優秀個体だったのだが、あれを倒すならばゴブリン、コボルト程度では話にならない、並みのオークでもかなり苦戦する個体だ。倒せる奴はこの森だとトロールぐらいだろう。
「・・・・冒険者どもが動き出したのか?いや、奴等は村への陽動に付きっきりのはず。陽動とバレたか?」
だとしたら不味い。こっちはまだ冒険者どもを圧殺出来る程の兵力はない。
「急がなければ」
大願の成就の為にも。
黒ローブは、そういい終えるとローブに隠れた空虚な目を青白く光らせた。
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