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ナナさんの依頼

短いかな?



 突如、謎の少年に連れさらわれた俺は、広い庭園のど真ん中に立っていた。


「え、」

「こちらへ。ナナお嬢様がお待ちです」


 俺をさらった少年は、そう淡々と告げると歩き始めた。俺は、とりあえず着いていってみる。こっそり少年を鑑定してみると、



名前 ロロ

種〇 ★級魔ゑ

職業 ヱ≫◯≡長

レЖル ◎%

ラン● S+

∩キル ????????



 ゑゑゑっ!?なんじゃこりゃ!?ほとんどが、意味不明な単語になってやがる。まさか、これが偽装のスキルか!?

 だが、それでもわかったことがある。このロロという少年は、俺よりも遥かに格上であるということ。大人しく着いていくことが吉だ。殺されたくないし。

 しばらく歩いていると、噴水広場に着く。その噴水広場の前では、ナナさんが椅子に腰掛けて優雅に紅茶を飲んでいた。


「ナナお嬢様、ダンジョンマスターのカゲマサ殿をお連れ致しました」

「はい、ご苦労様。通常業務に戻りなさい」

「はっ」


 銀髪を靡かせながらナナさんが告げると、ロロ少年は頭を下げ、その場から消えた。瞬間移動か?どうでもいいか。


「・・・あの、ナナさん。俺を呼びつけたご用件を聞きたいのですが」

「ええ、今から言うわ」


 すると、ナナさんはその小さい体をこちらに向けて、要件を言う。


「カゲマサ、フリン公国を滅亡させていただけないかしら?」

「・・・ファッ!!??」


 俺は、あまりの内容に思わず変な叫び声を上げてしまう。


「・・・も、も、もう一度お願いします」

「フリン公国を滅亡させていただけないかしら?」


 聞き間違いかと思ったけど、違いました。まさかの国破壊命令。


「いやいやいやいやいやいやいやいや、国を破壊って無理っすよ!?何言ってんすかあんた!!」

「あら、小国程度なら簡単に滅ぼせるランクAの貴方が何いってるの?」


 え?ランクAって小国滅ぼせるの?というか、いつの間に鑑定されたの?


「ああ、言い忘れたけどどうやって破壊するかは、お任せするわ」

「・・・何故破壊するのですか?」

「最近鬱陶しいのよ、あの国。いえ、正確には国を治める公王が、ね。身の程知らずにも、私に求婚してきたのよ?それを当然といったように」


 うわ~、ロリコンか?現在の公王。ナナさんの姿は、銀髪赤眼の美幼女だからかなぁ。


「それに、貴方が配下としているカイ・ザーバンスは、フリン公国出身よ?」


 うん、公国って聞いた時から何となく予想してた。


「受けてくれるかしら?」

「・・・どのような結果がお望みで?」

「う~ん、最高現体制の破壊、最低公国の滅亡といった感じかしら?」

「そうですか。しかし、貴女には他にも部下がいるはず。何故俺なのです」

「他の部下は、全員別の仕事してもらっているわ。新たに召喚した勇者にやって貰おうにも、レベルは低いし役に立ちそうに無いのよ。そこでカゲマサ、貴方がいたって訳ね」


 今、サラッと新たに召喚した勇者かいるって言ったね!?何してくれとんのや!いかん、ダンジョンの戦力拡充をさせなければ!


「はぁ~、分かりましたよ。やればいいんでしょ?やれば!・・・ただし!報酬の前払いでお願いとして、モンスターの魔石を要求します!」

「あら、良いわよ?何の魔石がいいかしら?」

「今出せるのでは?」

「エンジェルの魔石、ハーピィの魔石、エレメントの魔石ね。これでいいかしら?」

「・・・フリン公国の破壊ですね?」


 差し出された魔石を受け取りながら、俺は了承の意思を伝える。ナナさんは満足そうに頷くと、


「期限はないけど、出来るだけ早い方がいいわね」

「了解です。はぁ」


 そして、ナナさんは指をパチンッと鳴らす。すると、目の前が切り替わり自分のダンジョンに戻ったことを知る。









 俺は、とりあえず三つの魔石をダンジョンに吸収させ、三体を召喚してみた。


 一体目のエンジェルは、白い羽に白い衣、頭の上に浮かぶ白い輪っか、金髪の美少年だった。ランクはD。スキルは、《光魔法》と《飛翔》。


 二体目のハーピィは、腕は羽で脚は鳥の脚、後は普通の人間だった。ランクはE、スキルは《風魔法》と《飛翔》、《束縛の鳴き声》だった。


 最後のエレメントは、魂のようなものがユラユラと漂っているような感じだった。ランクはF+、スキルは《物理無効》だけである。


 とりあえず、それぞれ十体ずつ召喚して、エンジェルはシロ。ハーピィは、ゴブイチ。エレメントは、クロの元に送っておいた。鍛えるように言って。


「さて、カイ達を呼ぶか」


 俺は、カイを呼ぶためにダンジョン機能を発動させた。


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