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女王軍との激突②

戦闘描写ムズい。


誤字報告ありがとう御座います。


◆黒岩島 地表部分 アマゾネス女王国艦隊



 黒岩島に攻め寄せているアマゾネス女王軍は、思わぬ苦戦を強いられていた。アマゾネス女王軍の兵士が進む度に地面が破裂し、同時に謎の煙が周囲へとバラまかれたと思ったら煙に覆われた兵士が皆眠っていくのだ。よって戦線は、思うように進まない。


「糞っ!小賢しい手を使いやがって!」


 アマゾネス女王軍総司令のペンテレイシアは、背中からワイバーンの如き羽を生やして空に滞空していた。地上では、羽を持たない兵士達が次々と黒岩島の入り口を目指しているが、突撃の度に地面が破裂し煙が充満。兵士達が眠るという、サイクルを繰り返していた。ペンテレイシアは、兵士達を叩き起こそうとしたが、何度叩き、揺すり、水を掛けようと、全く起きる気配が無い。


「まったく厄介な!」


 幸い煙自体は、充満して数秒経つと自然に消えていく。それに、地面が破裂する場所が徐々に入口へ寄っているのだ。つまり、眠らせる煙は有限であり、ここまま突撃させていれば、いずれ入口に辿り着ける。ペンテレイシアは、そう当たりをつけた。


「こちらの兵力も有限だが、我等には都合の良い消耗品がある」


 ペンテレイシアは、一旦アマゾネス女王国艦隊の艦船に降り立つと待機していた部下達に命令を下した。


「おい、持ってきていた肉盾共を出せ」

「肉盾ですか?」

「ああ」


 ペンテレイシアの言葉に疑問を感じつつも、部下達は命令に従って艦船の倉庫区画から多数の板を取り出した。その板には、人間や獣人、エルフ等の男性達が荒縄で縛り付けられていた。

 ペンテレイシアは、男性達を縛り付けていた荒縄を戦斧で切った後、男性達に向けて口を開く。


「貴様等。今からあの入り口に向かって走れ。拒否権はない。行け!」


 ペンテレイシアの簡潔な説明に男性達は、狼狽と恐怖が混ざり合ってその場に立ち尽くしてしまう。ペンテレイシアは、その様子に不機嫌となり近くに居た猫獣人の男性を戦斧で両断した。


「言った筈だ。拒否権は無い。さっさと行け」


 ペンテレイシアの冷たい声に顔を青くした男性達は、涙ぐみながら黒岩島の入り口に向けて走っていく。

 ペンテレイシアは、黒岩島の入り口付近から聞こえる破裂音を聞きながら部下に再び命令を下した。


「起きている全地上部隊に通達。一度一番船に集合し、雄共が道を開くのを待つ。道が開き次第突撃だ。空挺部隊は、従来どおり地上部隊の援護を行え」

「はっ!」


 ペンテレイシアの命令を聞いた部下達は、それぞれの場所へ散っていった。ペンテレイシアはというと、その場にあった岩に座って戦斧を地面に突き立て、全地上部隊が集まるのを待つのであった。
















◆黒岩島サブダンジョン入口 カゲマサside



 ペンテレイシアが岩に腰掛けて地上部隊到着を待っている時俺は、〈睡眠地雷〉の効力を確かめられてホクホク顔だったのだがアマゾネス女王国の取った方法を見て若干引いていた。


「うわぁ。男を突っ込ませて〈睡眠地雷〉の位置を把握しようとするとは」


 涙を流しながら突撃してくる男達を見て、俺は若干罪悪感が湧いたが、まあどうでも良いかと切って捨てた。俺としては、彼奴等がどうなろうも知ったこっちゃない。

 俺は、冷めた気持ちで男達の突撃を見ていると、後方でまだ起きているアマゾネス女王軍の地上部隊が集まっているのが確認できた。


「う〜む。男達に突っ込ませて道を作ろうって腹か?だとしたら、もうすぐ奴等がやって来るな」


 現に〈睡眠地雷〉の数は、着々と減っきている。補充することは出来るが、近くに敵がいるので設置しても場所が割れてしまい、無意味となってしまうだろう。


「うん、〈睡眠地雷〉は諦めよう。防衛力は、〈睡眠地雷〉だけじゃないさ」


 俺は、自分の背後へ振り返る。そこには、魔人や人形モンスターで構成された部隊が待機していた。特徴としては、皆一本とバットを持っていることだろう。


「皆。〈強電棒(スタンバット)〉は持ったな?」

「「「勿論であります!」」」


 〈強電棒(スタンバット)〉。これも〈睡眠地雷〉と同じミレンダの発明、ではなく部下の武器開発部門長である魔人アイアンが作った武器である。見た目は、野球で使われるごく普通の金属バットに雷魔法【ショックサンダー】という魔法を【エンチャント】で付与した一品である。

 まあ、これ自体大した発明ではない。俺がある時捕縛用の武器が量産できたらなと零したら、アイアンが片手間で量産してくれたのだ。


「良し、行くぞ!」

「「「オオッ!」」」


 俺も雷槍片手に【フライ】で飛び上がる。それと同時に、防衛部隊も〈強電棒(スタンバット)〉片手に突撃を敢行した。















◆黒岩島 地表部分 アマゾネス女王軍陣地



 ペンテレイシアの顔は、驚愕に染まっていた。今まで穴熊のように引きこもっていた敵がいきなり打って出た事に、ではなくその戦力差にだ。


「何だ奴等は··っ!我が精兵たる戦士達がこうも容易く··!?」


 ペンテレイシアの眼前には、敵の攻撃によって崩れていく兵士達の姿。敵の雄が振るう棒に触れた戦士が、青白い雷に覆われたと思ったら気を失ってその場に倒れてしまった。戦士達も()()()()()()()()()()()()()()()()を使って応戦しているが、敵は戦士達と同等もしくは上回る身体能力で翻弄し棒を当ててくる。一番恐ろしいのは、棒が少しでも掠るだけで青白い雷が襲いかかる点だ。これが原因で、戦士達は思い切った攻撃が出来ていない。雷に耐性を持つ戦士は、ある程度戦えているが。

 ペンテレイシアは、空にも目を向ける。そこには、地上以上の蹂躙劇が広がっていた。


「ほら、雷槍だ。喰らって堕ちろ!」

「がはっ!?」


 茶色の仮面を付けた雄が一人でアマゾネス女王軍空挺部隊を圧倒していた。これに関しては、ペンテレイシアは仕方無いと割り切っている。


(やはり、セブンス帝国の拠点だったか)


 ペンテレイシアの頭の中は、どうやってこの場を切り抜けるかを考えていた。捕まれば、確実に慰み者にされてしまう。避ける為には、一人でも多く戦士達を逃さなければならない。

 ペンテレイシアは、そう考えていると彼女の側に空挺部隊の一人が落ちてくる。


「そ、そう、司令、お逃げ、を!」

「っ!」


 雷でボロボロになった部下の忠言にペンテレイシアは、直様その場から跳躍する。すると、先程までペンテレイシアがいた場所に一本の槍が突き刺さる。


「ほお、動けるな。お前」

「チィィっ!」


 現れたのは、茶色の仮面をした雄、セブンス帝国における最高戦力の一人であるカゲマサ。そして、アマゾネス女王軍総司令ペンテレイシア。


 両者は、こうして対峙することとなった。


雑でごめんなさいね!


さて、年末年始ですが、事情により更新を停止します。ご了承ください。


良かったならば、高評価、ブックマーク登録、誤字報告等よろしくお願い致します。

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