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ダンジョン防衛作戦、第十六階層②

相変わらず戦闘描写は、上手くならない作者です。


◆ダンジョン 第十六階層二番領域



濃い緑色の巨人、プラギを前にガルシア・トレービーは杖を構えて魔法を放つ。


「【セイグリッドジャベリン】!!」


ガルシアから放たれた四本の槍がプラギに襲い掛かる。しかし。


「ふん、脆弱な」


プラギの持つ巨大な斧で四本全て破壊された。余りにも呆気なく。


「くうっ!やはりですか!」

「このような魔法で俺を殺せると思うな!人間共!」


プラギは、斧を構え直して【セイグリッドジャベリン】を放ったガルシア目掛けて進撃を開始した。


「だが、遠距離持ちは潰しておくに限る。何をされるかわからんからな!」

「っ!?そ、総員ガルシアさんを守れ!」


プラギの声を効いた冒険者達は、直ぐ様集まってプラギの突進を止めようとする。ある冒険者は防御系統スキルを使い、ある冒険者は魔法で結界を張り止めようと奮闘するが・・・。


「邪魔だ雑魚共ォォ!!」


プラギには、持ち前のパワーにスキル《魔力吸収》で結界に込められた魔力を吸収し、強度を弱めて破壊していく。


「ぐっ、強すぎる!これ勝てないんじゃ」

「弱音を吐くな!ここで死ねば何もかもおしま」


弱音を吐いた冒険者に先輩らしき冒険者が叱咤を掛けようとして、プラギの斧で頭から真っ二つにされた。


「ひ、ヒィィ!!」


弱音を吐いた冒険者は、真っ二つにされた先輩冒険者を見て尻餅を付く。その隙をプラギは見逃さない。


「死ねぃ!」

「た、助け」


ガギィィィィ。


プラギは斧を振り下ろすが、甲高い音をたてながら結界に阻まれる。


「早く!長くは持ちません!」

「はっ、はい!」


尻餅をついた冒険者は、結界を張ったガルシアに促されて急いで離れる。その瞬間結界は破壊され、斧が地面を割った。


「ぬぅ、中々の強度だな。おかしい、これほどの強度をランクB冒険者がだせるか?」


プラギは、〈狂星〉程では無いにしてもパワーでは〈百魔〉中トップクラスという自負がある。これまで数々のランクB冒険者と戦ってきたが、目の前の神官程の結界を張る者はいなかった。余程結界魔法に長けているのか、魔道具でブーストしているのか分からないが、何かありそうだ。プラギは、そう確信した。


「お前、何者だ?」

「はぁ、はぁ、何を今更。私は只の神官ですよ」


肩で息をしながら神官ガルシアは答える。しかしプラギには、肩で息をしている姿が妙に演技臭く見えた。


(随分と私を過大評価しているようですね・・・。今のうちに他の方々の治療を)


ガルシアは、敵の過剰な警戒に少し困惑しながらも出来る限りのことを為そうとする。


(私とこの化け物の差は分かっています。私では、この化け物に叶いません。ですが、今回はあくまでも情報を得ることが重要ですから。ねぇ?



マリアンナ様)
















◆ダンジョンコアルーム カゲマサside



「プラギの奴、大丈夫か?」


俺は、中々仕留められていないプラギの姿を見てやきもきしていた。もしや敵がヤバい奴だったら、今すぐ自分が行くつもりだが、そのような気配はない。そこにシロがやって来る。


「マスター、冒険者ガルシアの鑑定結果が出ました。マスターの懸念は一部当たっております」

「なんだと?・・・これは」


俺は、シロから受け取った資料を見て、ガルシアが妙に強い理由がわかった。


「なるほど、この立場なら強いのも納得だ・・・。マリアンナめっ!」


資料には、こう記載されていた。



名前 ガルシア・トレービー

種族 人間

職業 ランクB冒険者 ロシフェル聖王国聖騎士団一等級聖騎士

レベル 21

ランク A

スキル 光魔法の達人 結界魔法の達人 剣術の達人 隠蔽 暗殺 暗視etc.



まさかまさかの聖王国の聖騎士だった。しかもスキルを見るに、ロシフェル聖王国における主力のみならず汚れ仕事もやる奴だ。


そんな奴を送り込んでくるなど、このダンジョンを知っている奴しかやらないだろう。つまりマリアンナ・ミルムだ。あのエルフめが!


「プラギに通達、ガルシアを必ず生かして返すな!いいな!」

「はっ!」


マリアンナが何を企んでいるかは知らないが、そう簡単にこちら側の情報を渡してなるものか!















◆ダンジョン 第十六階層二番領域



『何ですと!?それは本当ですかい!?シロ様!』

『本当よ。ガルシア・トレービーは、ロシフェル聖王国の一等級聖騎士。つまりロシフェル聖王国の主力よ。マスターは、必ず生かして返すなとお命じになったわ』

『了解した!』

『任せたわよ?』


プラギは、シロからの念話に驚きながらも身体中に闘志を漲らせながら答えた。


(な、何ですか!?いきなり敵の闘志が!?)


ガルシアの方は、いきなり敵の戦意が漲りだしたことに困惑を隠せないでいた。まさか敵に自分の正体がバレているなんぞ思いもよらないのだろう。


「ふはは、やる気が昂ってきたぞ!どれ、俺もギアを上げていくぞ人間共!【プラントバインド】!」


プラギが魔法を発動させると、冒険者達の足元から太い蔦が生えて冒険者達を縛る。ガルシアは、跳躍して躱したが。


「そら、皆殺しだぁ!」


そしてプラギは、縛られた冒険者達を片っ端からぶった切っていく。


「ぎゃあ!」

「く、来るなぁ!ガアア!」


冒険者達が次々と死んでいく中、ガルシアはまだ生きている冒険者達の蔦を光魔法で解いていた。


「た、助かった!ありがとうございますガルシアさん!」

「いえ!今はあの怪物から離れてください!」


そう言って冒険者達を逃がしていると。背後から。


「よう」

「っ!?」


いつの間にか側まで踏み込んでいたプラギにガルシアは、思わず杖を逆に持って、仕込み杖を抜き放ち光を纏わせながらプラギに切りつけた。


「【聖光刃(ディバインエッジ)】!」

「おっとぉ!」


ガルシアの【聖光刃(ディバインエッジ)】をプラギは、《魔力障壁》を使って防いだ。《魔力障壁》は多少ヒビが入ったがプラギは無事である。


「やっと正体を表したか、女狐め」

「ああ、もう!マリアンナ様の言う通りになりましたわね!」


プラギは、舌なめずりしながら斧を構え直す。ガルシアは、少し自棄糞気味になりながらも、仕込み杖の切っ先をプラギに向けた。

プラギとガルシアの戦闘が長い?次で終わります。多分。


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