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ピラミッド侵入②


◆第二階層 ピラミッド カゲマサside



勇者パーティーと一緒にピラミッドへ侵入した俺だったが、ピラミッドに侵入した矢先に早速派手なお出迎えを受けた。


「カタカタカタカタ!!」

「カタカタ!!」

「カ~ッタカタカタカタカタ!」

「カッタカタカッター!!」

「カタ!」

「カタカタカ~ッタカッタ!!」

「カーターカーター」

「カタタタカータタタ!」


ピラミッドの通路を埋め尽くす程のスケルトンの群れ。それぞれ、体格や武器こそ違うがどれもランクFのスケルトンである。


「ちょっ!?多すぎない!?」

「軽く百体以上はいるわよコレ!!」

「私におまかせを!」


お、どうやら勇者パーティーの上級新官(アークプリースト)であるリリエルが行くようだ。


「彷徨える死者達よ、今こそ在るべき場所へ導きましょう。【死者退去(ターンアンデッド)】」


中々に痛い台詞を吐きながら魔法を発動させるリリエル。すると、リリエルの持っていた杖から柔らかい光がスケルトン達に降り注ぎ、スケルトン達が次々と粉々となっていく。柔らかい光が消えた頃には、百体以上はいたスケルトンは全て消え失せていた。


「さ、行きましょう」


リリエルの言葉に続いて俺達は、ピラミッドを進んでいく。


ピラミッド内部は複雑に要り組んでいる他、落とし穴など定番な罠に加えてモンスターハウス、密室での油+火の放火、粉塵爆発、黒砂漠でもやってきた奴隷爆弾、元奴隷の怨霊による奇襲などなど、多彩な罠や“騎士(ナイト)”が仕込んだであろう外道戦術が次々と襲い掛かってきた。


まあ落とし穴なんかは、仮にも勇者パーティーとランクSに至った俺ならば簡単に対処可能だった。


モンスターハウスは、大体がサンドウルフ、サンドマン、ゴーレム、スケルトン、ミイラ等の奴等がだったので風魔法【死風(アヌビス・ウィンド)】で全て死滅させた。何故か、勇者パーティーの面々が戦慄していたが。勇者パーティーなら、こんな光景見慣れているだろうに。


粉塵爆発は、俺の場合咄嗟に《魔力障壁》で防いだ。勇者パーティーは、サマンサが何やら障壁?みたいなものを張って無事だった。


奴隷爆弾は、勇者パーティーが少し戸惑っていたので俺が始末した。因みに、死体は勇者パーティーが進もうとする隙に、【ボックス】へ収納した。あ、勿論爆弾も回収したぞ。


元奴隷の怨霊による奇襲は、まあリリエルの【死者退去】で消滅した。順当である。









さて、暫く進んでいるがそろそろ何かあっても良いよな?


そう考えながら俺達は、ピラミッド内部の通路を歩いていると、何やら棺みたいな物が沢山置かれた部屋に出た。


「ね、ねぇ、サユリ。私、何か嫌な予感が」

「奇遇だな、アタシもだ」


嫌な予感、かぁ。まあ、ピラミッドでこんな棺が沢山ある部屋で起こることなんて簡単に予想出来るよな。


「オオォ······!!」

「や、やっぱり!」


ナハリアの嫌な予感は的中した。棺の中から、次々とミイラやスケルトンが這い出てきた。しかも、通常種よりも体格ががっしりしている。因みに、《鑑定》はというと。




名前

種族 ミイラガードナー

職業 守護兵 ダンジョンモンスター

レベル 10

ランク D

スキル 剣術 腐食



名前

種族 ミイラロイヤルガード

職業 近衛兵 ダンジョンモンスター

レベル 25

ランク C

スキル 剣術 大盾 腐食 護衛術 身代わり



名前

種族 スケルトンガードナー

職業 守護兵 ダンジョンモンスター

レベル 10

ランク D

スキル 剣術 呪い付与



名前

種族 スケルトンロイヤルガード

職業 近衛兵 ダンジョンモンスター

レベル 25

ランク C

スキル 剣術 大盾 呪い付与 護衛術 身代わり




と、まあまあな奴等が這い出て俺達を囲む。これなら、中堅の冒険者ぐらいなら撃退可能だろう。ここのダンジョンマスターは、それなりに戦力を整えていたようだ。


さて、数はどのくらいだ?ミイラガードナー、スケルトンガードナーを合わせて五十体。ミイラロイヤルガード、スケルトンロイヤルガードを合わせて十体か。まあ、これくらいなら余裕だろ。問題は、コイツらの“指揮官”だよな。ガードナーやらロイヤルガードやらといった守る系の奴等だ。何かを守ろうとしているのだろう。


俺の推測と同時に一番奥の棺が開いた。出てきたのは、立派な王冠を被りボロボロなローブを着たスケルトンが出てきた。


「ククク、ヨクココマデキタナ。ダガ、オマエタチハココデオワリダ」




名前

種族 ハイリッチ

職業 ピラミッドの守護者

レベル 41

ランク B+

スキル 闇魔法 空間魔法 呪い付与 魔力障壁 呪詛変換 光属性耐性 火属性耐性




間違いない。コイツがピラミッドのボスだ。うちのダンジョンでいう〈百魔〉に該当するやつだろう。


「おい、勇者パーティー。コイツがここのボスだ。倒せば、やっと下に行ける」

「お?なら、倒そうぜ!」

「なら良かったわ!もうアンデッドに辟易してたから!」

「やったろうじゃないの!」

「行きます!」

「ククク、オロカナヤツラメ!シヌガヨイ!」



ピラミッドにて、守護者のハイリッチと俺達は戦闘を開始した。

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