表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
202/302

衝突③

文字数が...、文字数が少なくなってきた...!


◆マーロイ首長連邦 首都手前の町ラハス



マーロイ首長連邦に存在する首都パレクスの南には、ラハスという町がある。小さなオアシスを起点に造られた町は、パレクスへの中継地としてそこそこ栄えていた。


そんな町ラハスだが、アークダール軍の侵入によって状況が一変した。ラハスは、首都への中継地とのこともあって優先的に守られるようになったのだ。今や、町のあちこちにマーロイ軍の兵士が慌ただしく動いている。その慌ただしさの中、ラハスに一台の馬車が止まる。中から出てきたのは。


「・・・前線基地の構築は、順調のようだな」

「おお!兵士をこれほど動員しているとは!」


馬車から降りた人間は、二人。


マーロイ首長連邦の軍事を担当するパルミッツ家当主、サラーデ・パルミッツ。そして息子にして軍の指揮官の一人、アブサル・パルミッツである。


この二人が来た瞬間、マーロイの兵士は即座に敬礼を行う。サラーデとアブサルは、敬礼で返した。そして二人は、建築が進められている砦に歩き始めた。


「そういえば母上、今回動員出来た兵士は幾つで?」

「徴兵した雑兵を含めても一万に届かん。ワンロールとダブールンカが兵士を出し渋ったのだ。そのせいで私直轄の領地さらしか徴兵出来なかったよ。糞っ」

「ふむ、しかし他にも兵力はあるでしょう。例えば、北の兵力とか」

「バカ言うな!北の兵力を引き抜いたら、北にある“乾きのダンジョン”から漏れるモンスターを誰が押さえる!?」


サラーデは、盛大なため息を吐きながら砦に入っていく。


「おっと、そうでしたな!すみません母上!ハッハッハ!」


アブサルは、大声をあげながら砦に入っていった。



















それを空にいた茶色の外套を着た仮面男が見ていた。


「えっと、マーロイ首長連邦の軍事担当のパルミッツ家当主、サラーデ・パルミッツ、か。中々に苦労してそうな顔だな。で、隣にいたのが息子のアブサル・パルミッツ、ね」


仮面の男は、ラハスの町を見下ろしながら呟く。


「気になるワードもあったな。“乾きのダンジョン”か。まあ、それは後だ後。情報もある程度集まったしさっさと行くか」


そして仮面の男、カゲマサはそう言うやアークダール軍の方向に飛び去った。

















◆ラハスへの道 アークダール軍



マーロイ首長連邦に侵入したアークダール軍は、トラブルにあっていた。


「来るぞ!大盾隊、しっかり止めろ!弓隊!強く引き絞って放て!」

「デカイのが来るぞ!魔導師団の方々!よろしくお願いします!」


アークダール軍は、とあるモンスターの大群に襲われていたのだ。


黒いオーラを纏う犬、D(デビル)·ドッグ。


同じく黒いオーラを纏う蠍、D(デビル)·スコーピオン。


そのモンスターがアークダール軍に襲い掛かったのだ。その数、D(デビル)·ドッグ四千体、D(デビル)·千体の計五千体。おまけにこれらのモンスターは、人間よりも質が遥かに上。二万を誇るアークダール軍は、徐々に数を減らしていく。


「ほうほう、あれがマーロイに跋扈するモンスターか。禍々しい奴等だ。パース殿、私に任してはどうか?」

「···ええ、お願いします。魔導師団はなんとか渡り合えておりますが、通常の軍隊となると」

「うむ、任された」


そう言った第三魔導師団を率いる魔導将軍ザッツバインは、嬉々としてモンスターの大群に突っ込んだ。













遥か上空から見ている仮面の男に気付かずに。

良かったならば、高評価、ブックマーク登録、誤字報告等、よろしくお願いいたします。励みになりますので。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ