帝国軍指令本部、会議室より
短いぞよ。
沢山の誤字報告、ありがとうございます!
ネタが無い!
◆ダンジョン地表 村 カゲマサside
199人の魔人化も終わり、やっと鍛練の時間を増やせると思った矢先、ダンジョン地表に一通の手紙が届いた。
『拝啓 カゲマサ殿
カゲマサ殿、突然の手紙に困惑しているだろうがどうか読んでほしい。先日西方大陸南西部のサタリム王国の属国とマーロイ首長連邦が戦闘、サタリムの属国が敗れた。その後もマーロイは、次々とサタリムの属国を撃破している。私は、とんでもない争乱になるのではないかと睨んでいる。詳しい詳細は、帝都にて話したい。急ぎ帝国軍指令本部に来てくれないだろうか?身勝手なのはわかっているが、頼む。許可証を同封したから入れる筈だ。
敬具 帝国軍第四軍所属、ゼルバ・フラーク大将』
と、こんな内容だった。
「マーロイ···。確か、サタリム王国から見て西にある国だったな」
俺は、世界地図を思い出しながら考える。
「しかしナナさん経由じゃないのが気になるな。規模を見るに、それなりの規模の戦だ。何故なにも言ってこない?」
まあ、考えても仕方無いか。
俺は、そう結論付けて帝国軍指令本部がある帝都セプトに向かった。
◆帝都セプト 帝国軍指令本部 カゲマサside
「失礼。第四軍のゼルバ・フラーク大将に呼ばれているのだが?」
俺は、いつもの茶色仮面に茶色外套を着て許可証を見せながら警備兵に尋ねた。
「ああ、〈帝将〉カゲマサ殿ですね?はい、確かにゼルバ・フラーク大将からの許可証です。此方へどうぞ」
警備兵は、温和な笑顔を見せながら俺を指令本部内に案内した。指令本部内には、いくつもの結界が施されており、警備兵は禁術が来ても大丈夫と豪語していた。
やがて会議室にたどり着くと、警備兵は敬礼して持ち場に戻っていく。
俺は、少し深呼吸をしながら会議室に入室した。
そこには。
「あ」
「あら」
「なっ!?」
「おや」
「おお!待っていたぞカゲマサ殿!」
「これで揃いましたね」
「では会議を始めましょう」
会議室にいたのは、ゼルバ・フラーク大将にロロさん、もう一人の軍人。そして。
阿川小百合。そして他の勇者パーティの面々だった。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!何で〈帝将〉カゲマサまで来るのよ!?」
「私が必要と思い呼んだのだ」
勇者パーティの一人、ナハリア·エルーデンが俺を指差して怒鳴るが、ゼルバ・フラークが制止する。どうやらナハリアは、まだナタリアを奴隷として購入したことを根に持っているらしかった。
「さあ、会議を始めますよ。議題は、サタリム王国とマーロイ首長連邦の戦争に関してです」
ナハリアは、勇者サユリが上手く宥めて、ロロさんが会議の開始を告げる。
「今回勇者様と〈帝将〉カゲマサ殿をお呼びしたのは、他でもありません。サタリム王国とマーロイ首長連邦の戦争を止めて頂きたい」
ふむ、戦争を止めろ、か。
「質問良いですか?」
「はい、カゲマサ殿」
「具体的な方法は?マーロイをぶん殴って止めるんですか?それとも別の方法で?」
「手段は問いません。平和的に解決するも良し、力で解決するも良し、です」
手段は自由、か。なおさら勇者を呼んだ意味がわからん。
「質問いいか?」
「はい、勇者様」
「なんでウチ等を呼んだ?こういうのは、軍とかの仕事だろう」
どうやら勇者サユリも同じことを考えていたようだ。
「それを今から説明致します。コンステイン中将」
「ははっ!」
ロロさんに指名された軍人、コンステイン中将は、立ち上がって資料を配り始めた。そこには。
「これは···」
「なるほど··それで勇者パーティですね?」
「えぇ」
ロロさんは、言葉を途切れさせた後、再び発言した。
「マーロイ首長連邦には、〈調教師〉なる魔族がいることが判明しました」
魔族、魔族かぁ~。キラーの元となっている種族だったな。
「で、その魔族は何処から来たので?」
そんな俺の質問にロロさんは、確信を込めて告げた。
「〈調教師〉は魔族の治める国、魔王朝から派遣されてきた魔王軍のテイマーです」
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