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激突。カゲマサ対マリアンナ②

戦闘描写、マジ難しい。(^_^;)


◆ダンジョン第??階層 ブラッドside



「・・・はぁ、はぁ、はぁ。」


ブラッドは、血から造られた剣を杖代わりにしながら、目の前の存在を見据える。


「ふぅむ、ここまで粘るとはなぁ。マスターが人間を甘く見るなと言っていたことがあったが、正しかったようだな。ハッハッハ!」


そう言って笑うのは、ブラッドが闘っていた龍人(ドラゴニュート)リューゾウ。所々に傷があれど、再生系スキルで治っていく姿にブラッドは改めて呪詛を吐く。


「・・・化け物め。」

「むう、貴様。何度も何度も化け物化け物言いおって。このダンジョンには、俺より強い方なぞ沢山おるわ。」


サラッと恐ろしいことを話すリューゾウ。リューゾウ以上の連中がまだまだいるのだ。恐ろしいったらありゃしない。


「・・・いや、わかっていたことか。・・・リューゾウ、貴様はこのダンジョンではどのくらいの強さだ。」


ブラッドは、試しに聞いてみる。万が一出られた時、情報を出来るだけ持ち帰るために。


「む、俺か?俺はな。え~っと、・・・・・幹部の中では中堅辺りか?」

「・・・中堅、中堅か」


この強さで中堅、ならば上の連中はどれくらい強いというのだ。まさか全員ランクSという訳ではあるまいな。


「特に最高幹部の方々なんぞ、俺程度じゃあ足元にも及ばないからなぁ。一度クロ様と手合わせはした時は、もうボコボコにされたよ。アッハッハ!」


リューゾウは、笑いながら話す。


最高幹部。その言葉にブラッドは顔をしかめた。リューゾウをボコボコに出きる強者が出てこられたら、勝ち目が無くなると考えたのだ。


(・・・勝ち目はない。さっさと逃げ出したいが、逃がしてくれるとも思えん。)


ブラッドは、チラリとロディックを見る。そしてため息を吐いた。


(・・・早すぎだろう)


ロディックは、巨大な樹木のモンスターの足元に転がされて、根っこでぐるぐる巻きにされていた。


(・・・もう良い。奴はもうだめだ。俺だけでも脱出、っ!?)

「むっ!?」


ブラッドが脱出手段を模索しようとしたその時、ダンジョン全体が揺れた。


「何事だ!?」

「お、おいリューゾウ!マスターのいる部屋に例の〈神罰者〉がいるぞ!?どうなってるんだ!?」

「なんだと!?」


〈神罰者〉。ああ、そうか。奴等戦闘中のロディックの魔力を感じ取ったな?それで踏み込み捕らえようと。


「・・・ほんの少しだけ悪運が向いてきたか?」


このドサクサに紛れて脱出出来るかもしれない、そう考えたブラッドは頭を懸命に回し始めた。















◆ダンジョン第??階層



「なんという闘いだ・・・」


カゲマサがオリハルコン製の短剣を振るう度に、〈神罰者〉マリアンナは聖槍タケミカズチで弾き返し、反撃を加えるといった攻防がダンジョン内で繰り広げられていた。


聖槍タケミカズチによって肉を抉られ、骨を砕かれ、腹を貫かれようと立ち上がり闘い続ける俺と聖槍タケミカズチを振るい、冷静に確実にカゲマサを仕留めようとする〈神罰者〉マリアンナ。攻防は、互いに一進一退といった様相。しかも音速で、である。


マリアンナの部下であるパトリックは、その闘いを見つめることしか出来なかった。辛うじて着いていけないのだ。自分が混ざっても、足手まといになるだけなのが目に見えており、只立ち尽くすしかない。


「・・・悔しい。こうも力の無さを実感させられるとは。」


一応フォローすると、パトリックも強い部類だ。若くして聖王国に二十人しかいない一等級聖騎士の内が一人。その中でも、三本の指に入る実力者がパトリックである。このまま成長すれは、新たな〈神罰者〉となるのではと期待されていた程だ。


それがどうだ。


「・・・何一つ為せていないじゃないか。」


パトリックは、人智を越えた闘いを前に見ていることしか出来なかった。















◆vsマリアンナ カゲマサside



俺は、オリハルコン製の短剣を振るいながらマリアンナを見る。マリアンナは、息を切らしておらず余裕といった表情でカゲマサと闘っている。対して俺は、魔法による身体強化でどうにか着いていっている現状だ。


(糞っ!これ以上人間風情にここまで遅れをとってたまるか!)


錯乱状態の俺は、王級魔人特有の傲慢さが出ているので、なんの根拠もなく人間を弱いと見下しているようだ。


「糞、糞糞っ!俺は!ぐへっ!」

「隙有り、です」


焦り故か隙が生まれ、頭を聖槍タケミカズチで貫かれてしまった。


「ダメ押しです。〈聖槍タケミカズチ〉起動。」


すると、聖槍タケミカズチが青白い光を放ち始める。そして。


「神の裁きを受けるが良い。・・・《神雷槍(タケミカズチ)》!!」


神の雷が槍となり、俺の肉体を貫いた。そのままダンジョンを壊し、地下へと落ちていく。そして、第二十五階層まで落ちた俺は。


(糞、糞!人間如きがぁぁ!必ず殺してやる!俺は、最強の王級魔人だぁぁ!・・・・・・・















ふぅ~、落ち着いた。錯乱状態になると、魔人としての性格が出るとは。しかし、随分と傲慢になったもんだな、俺。)





元の性格、慎重で小心者だった頃に戻った。そして今までの行いを振り返り、反省する。


(もう二度と錯乱状態にはならん。傲慢などいらない、あっても邪魔だ。さて、マリアンナをどうすべきかなぁ?)

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― 新着の感想 ―
[一言] マリアンナに煽られて叩きのめされてるこのところの二話がとてもストレス! さぁカゲマサやっちゃってください! 反撃開始!!
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