山への強襲②
戦闘描写って難しい...。(^_^;)
◆北部の山 礼拝堂
赤マスクの死体が転がる礼拝堂で、聖王国追跡とロディック・アトルフが激しい戦闘を繰り広げていた。
「食らえ!【聖光刃】!!」
「さっきも見たぞ!それはなぁ!」
イリアスが【聖光刃】を放つが、ロディックの持つ黒い炎を纏う剣に全て切られる。ロディックは、お返しと言わんばかりに黒い炎をソニックウェーブの如くイリアスに飛ばす。
「今開発した技だ!名付けて【冥炎飛斬】!」
「ふざけているのか!【聖光盾】!」
イリアスは、怒鳴り返しながらも【冥炎飛斬】を防いでいく。
「ふっ、中々やるな。流石に一等級聖騎士だな」
「ふん、これくらい何ともない!」
イリアスは強気に言い張るが、肩には僅かに傷が存在した。
(一体何をしたんだ、ロディック!聖騎士時代はこんな威力の炎など出せなかった筈!)
イリアスが思考に耽っていると、今度は神罰者マリアンナがロディックのまえに立つ。
「これ以上好き勝手はやらせませんよ」
「・・ッ!」
ロディックは、僅かに顔を歪ませる。
『おい、ブラッド!例の魔道具とやらはまだか!?』
『・・・どういうことだ?魔力充填速度が更に遅くなった?何らかの工作がされているな。チッ、まだ掛かる』
『なんだと!?・・仕方無い。しかし、長くは持たんぞ!』
『・・・分かっている。なるべく急ぐ』
ロディックは、苛立ちからブラッドに念話を繋げる。しかし、回答は良くないものだった。
(しかし、工作だと?目の前の追跡部隊は、そんなことをしている余裕はないが・・。一体何処のどいつだ?)
マリアンナは此方を油断なく見つめ、イリアスは傷を回復魔法で治していた。マトロとエリベラは、増援の赤マスク達と戦っていた。
「余所を気にしている場合ですか?」
「ッ!しまっ!」
いつの間にか近付いていたマリアンナにロディックは、左腕を切り飛ばされる。
「ぐうっ!貴様ぁぁ!!」
ロディックは右手に持つ剣に黒い炎を再び纏わせ、【冥炎飛斬】をマリアンナに飛ばす。
「【聖雷】」
マリアンナは【聖雷】の魔法で【冥炎飛斬】を吹き飛ばし、そのままロディックの右手を【聖雷】で攻撃。
「ぐぬぉぉ!!貴様ぁ!剣を狙ったか!!」
ロディックは【聖雷】のあまりの威力に剣を取り落とす。マリアンナは雷を身体に纏ったと思ったら、一気に加速し剣を踏み砕いた。
「なっ!?え、な!?」
魔法を使っていたマリアンナが突如物理的手段で剣を破壊したのを見て、ロディックは困惑した。
「隙ありです」
雷を纏ったマリアンナは、再び急加速。ロディックの股間を蹴りあげた。
「ッ~~~~~!!??」
ロディックは痛みのあまり悶絶する。
「甘い。貴方の見積りが甘すぎます」
マリアンナは、そう呟きながらロディックに連撃を加えていく。しかもどの一撃も人体における急所もしくは柔らかい箇所へ加えられているのだ。
鳩尾、股間、喉などの箇所を狙われ、ロディックは最早死に体だった。
「が、がは・・」
「さあ、大人しく捕まりなさい。これ以上は時間をかけたくないのです。【聖光拘束】」
マリアンナは魔法を用いて、ロディックを拘束しようとする。
「おい、お前強そうだな!いっちょ戦えよ!」
「ッ!?」
突如背後から響いた声。マリアンナは後ろに振り返り、声の出所を見た。
「・・・誰ですか?」
「誰でもいいだろ!なあ、いっちょ戦ってくれよ。退屈続きだったんだぜ!?」
それは巨漢。オレンジ色の逆立った髪に黒仮面。服から見える隆起した筋肉から見て、近接戦を得意とする輩か。
「そんな暇はありません」
「そうか!なら」
黒仮面は少し前屈みになり、
「無理矢理殺ろう!!」
「ッ!【聖光盾】!」
いきなり襲いかかって来た。マリアンナは咄嗟に【聖光盾】を張る。しかし。
「邪魔ぁぁ!!」
何と素手で【聖光盾】を破壊。マリアンナに一撃を食らわせる。
「なんて、威力!」
「ハッハッハ!まだまだまだまだ!!」
黒仮面の連撃がどんどん速くなっていく。もう暴力の嵐とでも言うのか、マリアンナは腕を十字に交差させて防いでいるが、かすり傷がどんどん増えていく。
「マリアンナ様!今お助けを!」
「さぁぁぁせぇぇぇなぁぁぁいぃぃぃ」
「なにっ!?」
イリアスが助けに入ろうとしたが、突如現れた肥満の生物が阻む。とても人間には見えず、三メートルを越す巨体に長い腕。肥満に似合わない俊敏な動きを有した生物だ。
「そこをどけぇぇ!!」
「いぃぃぃやぁぁぁ」
一方のマトロとエリベラは、赤マスク達の掃討をする中、黒仮面と肥満を見て赤マスクの一人に脅迫する。
「おい、あいつ等は何だ!?お前らの仲間か!?」
「・・・・し、」
「あ?」
「・・し、知らない・・・。あんな奴等・・・・・俺達は知らない!」
「なっ!」
奴等を知らない?じゃあ、じゃあ。
奴等は誰だ!?
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