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エルザムのダンジョンについて


◆セブンス帝国離宮 秘密庭園 カゲマサside



 エルザム復興から1ヶ月経過したある日、俺はナナさんの秘密庭園にいた。


「えっと、鍛えた結果こうなりました」

「ご苦労様」


 俺は、ナナさんにそう報告する。ナナさんは、満足そうに頷いた。


「それなりには使えるようになったわね」


 そう言ってナナさんは、俺の後ろに目を向ける。そこには、1ヶ月前に俺のダンジョンに放り込まれた四体のダンジョンマスターが跪いていた。



名前 ユラ

種族 アークサキュバス

職業 ダンジョンマスター

レベル 70

ランク A-

スキル 悪魔の主・・悪魔系統モンスターの統率力上昇、闇魔法の威力上昇 魅了の達人 闇魔法の達人 剣術の達人 人化の術 魔力障壁 再生 気配察知etc.



名前 フラン

種族 アルラウネロード

職業 ダンジョンマスター

レベル 8

ランク A

スキル 豊穣女王・・植物系統モンスターの繁殖力超上昇、養分の吸収・分配可能、配下との視覚共有可能 風魔法の達人 魔力障壁 再生 気配察知 人化の術 etc.



名前 ホース

種族 ケンタウロス

職業 ダンジョンマスター

レベル 73

ランク A-

スキル 馬の主・・馬系統モンスターの統率力・繁殖力上昇、速力上昇 槍術の達人 弓術の達人 魔力障壁 再生 気配察知 人化の術etc.



名前 オニタロウ

種族 レッドオーガキング

職業 ダンジョンマスター

レベル 10

ランク A

スキル 鬼王・・鬼系統モンスターの統率力・繁殖力上昇、身体能力上昇率 棒術の達人 格闘術の達人 超再生 人化の術etc.



 こんな具合に成長した。特に、フランとオニタロウは相当揉まれたらしく、レベル上昇が著しい。ユラとホースも頑張っていたのだが、伸び悩んでいた。種族ごとにある経験値上限の違いだろうな。

 後、鍛練を始めてから分かったのだが、ユラ以外名前がなかった。なので俺が適当に付けさせてもらっている。オニタロウなんか、その場のノリで決めた。


「さて、彼等に与えるダンジョンの場所はどうするの?」

「はい。俺が統治を任されている旧神聖国を予定しています」

「まあ、ダンジョンが複数現れたら不審がられるのではなくて?」

「彼方には俺のサブダンジョンを配置しました。新生エルザムには、帝国の学説である人の死によって発生する魔力によって誕生したと報告しておきました。四体のダンジョンも大量死した場所を予定しています」

「分かりました、許可します。・・・・失敗したら、分かっていますね?」

「・・・ええ、分かってますとも」


 俺の言葉に満足したのか、ナナさんは懐から四つの玉を取り出す。そして四つの玉をユラ達に投げ渡した。


「貴方達のダンジョンコアです。今度こそ、私の役に立ちなさい」

「は、はい!必ずや!」

「分かりました・・・。カゲマサさんにですが」

「ヒヒン。やるだけやるか」

「よっしゃぁ!やるぜ!」


 一名怪しい奴が居るが、まあ大丈夫だろう。俺は、ナナさんに一礼し【ゲート】を開いた。

















◆新生エルザム 各ダンジョン予定地 カゲマサside



 俺は、四体のダンジョンマスターと共に、一つの廃城を訪れていた。


「じゃあ、ここが貴様の予定地だ。ユラ」

「うっわ、きたなっ!」


 まあ、廃城だしな。そこらじゅうに埃やら蜘蛛の巣やら血痕やらがある。


「かつて、オズマス侯爵という貴族が所有していた城でな。何でも召し使いを呼び出しては、何度も肉体関係をもったらしい。そして妊娠した召し使いは、地下にて拷問され殺されていった。何故そんな奇行をしていたのかは知らんが」


 俺は廃城を買い取る際に聞いた話を語る。


「最終的にオズマスは死亡。侯爵領民は城へとなだれ込み、兵士を殺し宝を奪って他国に亡命した。だから血痕があるんだろう。・・・さて、この廃城の元城主から考えてユラが適任だと思うがどうだ?」

「ちょっと、私嫌なんだけど!?」

「適任かと」

「ヒヒン!大丈夫だろう」

「まあ、いけるだろ!」


 多数決で廃城は、ユラのダンジョンと化した。ユラは最後までごねていたが、掃除すれば見映えが良いこと、悪魔系統モンスターの魔石を渡してやると機嫌を直した。


 その後フランには、ファーブレン公爵という貴族の治めていた土地にある荒地前の洞窟をダンジョンとして与えた。反対されるかと思ったが、フランは素直に受諾。本人はというと。


「カゲマサさんのご指示ならば」


 俺のダンジョン産伊達メガネを光らせながら話した。俺懐かれることしたかな?後ろから刺されたりしないよな?


 ホースには、ワルタス伯爵という貴族の牧場跡地をダンジョンとした。ホースは、早速馬系統モンスターを召喚し、走りまくっていた。一応地下にダンジョンコアを設置していたので、そのまま牧場にとはしないだろう。まあ、見つかるのは時間の問題だが。


 最後にオニタロウのダンジョン予定地。オニタロウには、ビーリッド侯爵という貴族の持っていた土地を渡した。彼処には、廃村やら放棄された砦が多く、盗賊が跋扈しているらしい。それを聞いたオニタロウは、嬉々としていた。


「手下育てて強襲してやる!ハッハッハ!」


 豪快に笑っていた。さて俺自身だが、エルザムの神都メーカ南区域にサブダンジョンを構えた。構成員には、本部のダンジョンから一万体連れてきている。狂星や百魔隊長も幾人か連れてきて、侵入してくる兵士やら冒険者を退治または拉致して人工魔人の材料や実験台としている。


「さて、ダンジョン関連は一先ず終わった。この国の上層部はどう判断する?」


 俺は、万が一バレたら記憶改竄を行うことも辞さない覚悟で、上層部の判断を待った。そして数時間後。俺は、エルザム上層部からお呼びだしを受けた。


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