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ナガレはキメラであり異形である
故に潰されようと刺されても死にはしなし治るしより強くなる
夜森の中の開けた泉の傍
煌々とした月明かりの下ナガレは
「神クラスには遠く及ばないが」
「俺って異形の化け物だよな」
と思いつつ大きい鹿の首を素手でへし折り喰う
其の喰いようは異形
スライムの様であり刃があり粉砕し啜る・・・・
アッといまにナガレのお食事タイムは終わる
鹿の痕跡は何もない綺麗に全てをナガレは喰らった
「さてどうするか?」
此の国で冒険者は出来ないか?
「出来るが面倒だろうな」
なら森で暮らすか?
「危険過ぎる勇者だの聖女に気付かれかねない」
「騒ぎを起こし過ぎて悲しませてはいけない」
一番恐ろしいのは死んで欲しいと思われる事
其れは其れだけは避けねばとナガレは思い
人に化けて町で暮らす方が安全人に混じっていればバレずらいから
「とりあえず歩いて町をめざすか?」
「あれナガレやん」
音も無く後ろからナガレは声をかけれ
「動いたらあかんよ」
気が付けば瞬間で腕を焼かれ足も焼かれ
「ミナミノスザク」
ナガレは振り向きを美少女の形をしたソレを見つめて呟く
「正解やうれしいのぉナガレおひさ」
赤い艶やかな髪をポニーテールに
真紅の瞳は強い意志を宿し輝き白い健やかな肌
其れに似合わぬ普通の旅人の服を着た
ソレは手を開き振りニパッと顔に笑顔を咲かせ嬉しそうに声をかける
「お前が俺を殺しに?」
ナガレは一番恐れていた事態に絶望し茫然と呟く
「ほんますまんすまん」
スザクはナガレに向かい右手をかざし
「暖かき癒しを」
瞬間で癒す
「ごめんなナガレ」
「あととりあえず従者にしといたんで」
「よろしゅうな♪」
「・・・・・・・」
ナガレは沈黙
「うれしくて言葉もでぇへんか嬉しいのぉ~♪」
スザクは笑いしなを作り顔を両手で覆う
「いや頼まれてたからだからうれしさじゃねえぞスザク」
「やっぱ森で食事はまずかったか」
ナガレはいそいそと近くに置いてあった服をきつつ喋る
「ウチでよかったのぉナガレ」
「ああ従者正直助かる」
「素直けっこう」
スザクは笑い
「しかし災害級が二体も出来かねないとは」
ナガレはしんみりと呟く
「そやで~」
「東西南北揃うかもや~♪」
スザクは上機嫌に
「其れじゃ勇者や聖女もうじゃうじゃ来るな」
「スザクに見つかって従者認定されて助かった」
ナガレはとりあえず事が終わる迄は従者でいようと心に決め
「あははしかしナガレも変人さんよのぉ~」
「そうか」
二人はスザクとナガレは歩き出す
「素直にアイシャの配下に成れば良いものを」
「ああそうだな前向きに考えておくよ」
「ただ自由気ままな今の生活が楽しくて」
「なる気はなそうだのぉナガレ」
二人は煌々した月明かりの下大手を振って歩く
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