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とある霊能力者の仕事  作者: saika
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「お邪魔になるのもアレだし、私は自分の部屋にいるね」


「ええ」


母親に断りを入れると、彼女は部屋を出ていきました。


「あの…妹、やっぱり何かあるんですか?」


今まで黙っていた娘さんが、不安そうに言ってきたので、わたしはようやく我に返りました。


「何かって…。妹さんは何かあるんですか? その、霊能力みたいなものが」


だがあるのならば、わたしはここへ来ることは無かったでしょう。


「その、霊能力かどうかは分かりませんが…妹が側にいると、さっき言ったことがあまり起こらなくて…」


それどころか、ラップ音がうるさい時、


「うるさいっ!」


と彼女が怒鳴ると、ピタッとおさまったそうです。


「妹は何故か昔から、知り合いや親戚が死んだことが分かったり、ちょっとした事件が起こる前に忠告してきたりということが何度かあったんです」


「それじゃあ例の肝試しも?」


「それは…帰って来た時、でしたね」


夜遅く、家に帰って来た時、彼女は玄関まで迎えに来てくれたそうです。


でも家の中に入る手前で止まるように言われ、彼女は家の中から塩を持って来て、思いっきり娘さんに振りかけたそうです。


その意味が分からず、娘さんが大声を出したことによって、母親が駆け付け、彼女を止めたそうです。


「でもその時、妹はこう言ったんです」


『まだ全部払えていないのにぃ』


軽くむくれた表情で彼女は言って、自分の部屋に戻ったそうです。


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