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そこでちょっと肝試しみたいなことをしたらしいです。
ですが聞けばそこの墓場には、少々問題があったみたいです。
山々が重なる奥にあるという墓場は、長年放置されているお墓が多いと言います。
管理者も問題のある方で、そこを放置しているそうです。
すっかり荒れ果てた墓場の中を、酔った勢いもあり、娘さん達は大騒ぎしながら通ったそうです。
しかも途中、コンビニで買ってきたお酒やおつまみを、そこで飲み食いしたのです。
…よりにもよって、お墓の上に座って。
どうやら余りにも草が生えすぎて、そこが墓石だとは分からなかったようです。
まあ暗くもあったでしょうしね。
娘さん達は酒を飲み干し、おつまみも食べ尽くしたところで、ゴミをそのままにしてその場を去ったそうです。
その後は終電の電車で無事に帰って来たみたいですが、後日、心霊現象に悩まされることになります。
まずは起きている時。
常に視線を感じるも、誰も自分のことを見ていない。
そして部屋の中にいる時、ラップ音が鳴る。
外で歩いていると、誰も触っていないのに突然体が傾き、転んで怪我をしてしまう。
体も疲れる理由がないのに、いつも気怠い感じがある。
そしてそれは夜にも起こるそうです。
夜、寝付きが悪い。
金縛りによくあってしまう。
目を閉じているはずなのに、自分の体が何故か見えて、黒いモヤに包まれるイメージが浮かぶ。