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とある霊能力者の仕事  作者: saika
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「いえいえ。『本物』の霊能力者と話ができて、楽しかったわ」


彼女は笑顔で手を振り、見送ってくれました。


下の階に降りて、わたしは彼女のお姉様に今後のことを説明しました。


とりあえず身を守る為に水晶の数珠ブレスレットを渡し、家の中にも結界を張ります。


そして後日、肝試しを行なったメンバー全員と会って、墓場へ行くというところで話を終えました。


家を出る時、わたしはもう一度振り返ります。


彼女の部屋の辺りを見ると、そこから何かが溢れ出しています。


その『何か』とはハッキリとは言えませんが……ふと彼女の言葉を思い出します。


あんな暗く重いモノを背負っている彼女が『ある』ことを。


それは―覚悟。




わたしは家に帰ると、彼女のことを母に話しました。


すると母は慎重な面持ちで頷きます。


「彼女の言う通り、余計なことはしない方がいい」


「そう…なの?」


「アンタやアタシじゃ手に余る、そう思うんだろう?」


「うっうん…」


わたしや母の2人でも、きっと彼女が背負っているモノには勝てないでしょう。


「呪術師が己の血に取り込んだモノって言うのはね。取り付いた人に重い運命を背負わせる代わりに、その人物の願いを叶える。まさに命と引き換え、だね」


彼女の先祖は、身を守る術としてあのモノを飼うことを選んだのでしょうが……。


それでも納得できない自分がいます。


「アレは彼女だけを犠牲に、成長しているとは思えなかったんだけど…」


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