第七話 オルセルシア王国建国期4
「さてと、シルセのやることがいろいろ決まったところで……お前らのも決めてあるから発表します!」
「「「え?」」」
ここからいろいろゴネたりしたので割愛する。
簡単に決まったことを言うと…
グライス…オルセルシア帝国初代皇帝就任
やることは、鍛治関連おもに武器の開発や管理、蒸気機関などの魔法を使わない動力などの開発、王国にある鉱山の管理、近接戦闘の技術の向上などを管轄する。
後は、オルセルシア王国政府の抑止力と競争相手としてである。
レオン…オルセルシア魔導帝国初代皇帝就任
やることは、魔道具の開発及び管理、魔術の研究、魔法技術を使った兵器開発、魔法を主軸とした戦闘法と戦術、魔石の管理など魔法や魔術関連をする。
帝国とは一番のライバルとして機能してもらう。
ノールス…オルセルシア法皇会初代法皇就任
やることは、最高立法機関として法の制定、法の遵守、様々な権利の尊重、人権や自然保護の確立である
「まあ、これで国としてのちゃんとした役割が決まったな!」
「まじかよ」
「これ本当に俺できるのか?」
「…頑張るしかないね…」
そして俺が一番大変なんだけどね。
アルセス…オルセルシア王国初代国王就任
やることは、税率の制定及び徴収、国土の管理、国民の安全、貴族への領土分配、領土のダンジョンの管理、外交、などをする。
もちろん魔法や武器製造などもしっかりとするし、法の制定などもするが、帝国や魔導帝国、法皇会と同等に研究したり決めたりする。
1つのことに、特化せずあらゆる分野を開拓しなくてはいけないのが一番大変なのだ。
「それぞれの役割が決まったところで、後は個人でやっていこうと思ってる。みんな自由にやってみようぜ!」
「ふん、見てろよお前ら!俺の作る帝国な!」
「確かに、後は個人の問題か」
「俺の作る教えが、これからの王国を作る。頑張るか」
「…法律は僕が決める…みんなの権利も守る…まずは自分を変えないと!…」
こうして、それぞれがそれぞれの道を歩き進めていくのであった。
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およそ百年後
「経過報告ーいえーい!」
「うるさいぞ!相変わらずアルセス!お前ほんと変わらんな」
そう言ったグライスの顔は、安心した優しい顔になった。
グライスはこの百年で帝国を大きく強くしていた。
その結果人として成長して昔よりも遥かに落ち着いた性格になり風格も堂々としたものへと変わっていた。
「少しはグライスのように落ち着いた性格になったかと思えば、お前らしいな」
レオンの顔には疲労の色が出ていた
レオンは、魔導帝国をうまく運営して魔法を発展させて、多くの人が魔法を使えるようになりオルセルシア王国の発展に繋がっている。まあ研究ばかりで疲労が溜まっているようだが。
「久しぶりだな。アルセス」
シルセは久しぶりに会う仲間に朗らかな笑顔を見せた。
シルセは、人々が希望を感じる教えを作り、新たに孤児を引き取る仕組みや教会でのちょっとした教育、薬草の栽培などをして民の為に尽力している。
「お久しぶりですね。みなさん」
ノールスは自信ある顔で俺たちを、見回した。
ノールスは、たくさんの法律を作り人々の様々な権利を保障していった。そして彼は変わった、昔とは打って変わりおどおどした性格は消えて、自信ある性格へと変わった。
「ほんと、久しぶりだなお前ら」
「「「久しぶり(だ)(だな)ですね」」」