闇の騎士
「浮かれるな!まだまだこれからだぞ!」
歓声に包まれていたランド軍に指揮官の叱責が轟く。
危惧を抱いていたのは、ナイト(ルーク)とレイスの騎士達だけではなかった。
ランド軍を指揮しているフォークもだった。
「申し訳ございまぜん、ネティア姫…」
フォークはネティアの心中を察して、謝罪した。
闇の騎士団が正規軍の騎士だとすれば、ネティアの悲しみは深い。
「良いのです、賊は退治せねばなりません。国のために…」
「わかりました…必ず、賊の正体を暴いて見せます!」
フォークは命を飛ばす。
「敵が混乱している今がチャンスだ!生け捕りにして、その仮面を剥ぎ取れ!正体を暴くのだ!」
「敵は手強いが3人以上でかかれば捕らえられる!私に続け!」
エルクが呼応して敵に突撃を仕掛ける。
即席のグループを作り、ランドの騎士達が続く。
捕縛を恐れた闇の騎士達が後退を始める。
敵は捕まることを恐れている。
正体がばれては困るのだ。
後退する闇の騎士の1人がランド軍に囲まれた。
たった1人だが、これで勝敗が決する。
「賊め、正体を現せ!」
ランドの騎士達が闇の騎士を取り押さえようとした時、地面からオーロラのような光が出現した。
「うわあああ!!」
ランドの騎士達が吹き飛ばされた。
闇の騎士が少し離れた木の上を見ている。
そこに彼を助けた術者がいた。
「行け!」
囚われそうになった闇の騎士は無言で術者の命に従った。
一帯の闇の騎士はこの術者だけになった。
一番初めに出てきて名乗った闇の騎士だ。
この騎士が闇の騎士団のリーダーに相違ない。
その木をランドの騎士達に取り囲まれるが、慌てた様子はない。
「意外にやるな、ランドの騎士共」
「もう逃げられんぞ、大人しく降りて来い!」
エルクが剣を向けて、呼びかけた。
「言われなくても降りてやるさ、だが、大人しくするつもりはない」
そう言うと、闇の騎士は何やら唱え始めた。
さっき囚われそうになった闇の騎士がいた場所に赤い光のサークルが生まれる。
ネティアが血相を変えて叫ぶ。
「フォーク、皆を下がらせてください!あれは召喚魔法です!」
「承知しました!退却せよ!」
退却命令よりも先に、召喚が完了した。
現われたのは闇の騎士達と同じような仮面と黒い鎧を着せられた巨人。
全身を鎖に繋がれている。
「バーサーカー、遊びの時間だ。たっぷり暴れていいぞ」
「ヴワオオオオオオオオォォォォォォ!!!
召喚者の闇の騎士が鎖を解くと、バーサーカーが雄叫びを上げて、その鎖を振り回した。
周囲にいた者達が跳ね飛ばされる。
剣を向け立ち向かおうとする者もいたが、バーサーカーの圧倒的な力の前では歯が立たなかった。
バーサーカーはランドの騎士達を虫けらのように弾きたばしながら、前進を始める。
「ネティア姫に近づけるな!!」
息巻くも、全く歯が立たない。
自然に、バーサーカーの前に道が開けてしまう。
その穴を弓兵隊の矢の雨で埋めようとするも、防御力の高いバーサーカーははじき返してしまう。
「ランド軍に魔術師はいないのか?」
ナイトがフォークに駆け寄る。
「各隊に配置していたが、一番始めに標的にされたようだ。我が軍の魔術師は少ないのだ」
フォークは負傷者の治療に当たっている術者を見る。
彼らは回復専門の聖職者のようだ。
「こっちにはいないのか?」
ナイトはグリス率いるレイスの騎士に聞く。
「武具に効果を与える程度のことしかできん。本格的な魔法はネティア様しかお使いになれん」
グリスが答えてネティアを見る。
「結界を維持したままでも援護はできます。ですが、あの者が気掛かりです」
ネティアは木の上で静観している闇の騎士に不安な視線を送る。
「あいつを集中的に攻めてくれ。バーサーカーは俺が足止めする」
「1人でか?」
「ああ、1人じゃないと逆に押さえられない。でも、あの闇の騎士には人数がいる。木から引きずり降ろして、術を使える隙を与えないほど袋叩きにすれば必ず勝てる。そうなれば、バーサーカーは消える」
「なるほど、だが、闇の民はそのたった1人が怖いのだ…」
グリスが溜息を吐いて呟く。
仲間を下がらせ、たった1人で敵中に現れた闇の騎士に恐怖すらを覚える。
彼は槍の使い手のようだが、魔法も、召喚魔法も使えるマルチなタイプだ。
「色々な術は使えるみたいだけど、他はどうかな?それにレイガル王みたいなのはそう何人もいないだろう?」
「…そうだな、いれば目立つ」
グリスは顔を上げ、気持ちを切り替える。
「ルーク、お前の足止めだけでは不安だ。我々も加わる」
「信用ねぇな、少しならいいけど…」
「無論だ。足止めは若いお前に任せる。だが、我々はバーサーカーの首を取りに行く」
「…大した自信だな」
「お前こそ、あれを1人で足止めするというのだからな、飛んだ命知らずだ」
「バーサーカー相手に力押しなんてしねぇよ。こっちには知恵があるからな。首取れたらボーナス出せよ」
「それはお前の働き次第だ。我々以下なら逆に徴収する」
ナイトの要求にグリスは鼻で笑って返した。
「フォーク殿、馬を拝借する」
「どうぞ、使ってください」
「どちらが敵を先に仕留めるか競争しましょう」
「…最善を尽くします」
グリスとフォークは握手を交わした。
「総員、バーサーカーへの攻撃はやめ、木の上の闇の騎士を集中的に狙え!そして、引きずり降ろせ!」
「おう!」
バーサーカーの周りがガラ空きになる。
その正面に、ナイトは1人立ちふさがる。
「お前の相手は俺だ!鬼ごっこしようぜ!」
呼びかけられたバーサーカーはナイトを前にして止まった。
若干の知性はあるのか、『何だ、こいつは?』と思ったのかもしれない。
もしくは、遊んだことがあるのかもしれない。
「鬼はお前だ、捕まえてみろよ!」
ナイトは駆け出した。
自慢の俊足でバーサーカーの周りをグルグルと駆け回る。
バーサーカーはナイトを捕まえようと手を伸ばすが、するりとすり抜ける。
「グワアアアアア!!!」
イライラしたバーサーカーが雄叫びを上げて、本気でナイトを捕まえようとする。
ナイトは強大な右手をすり抜けた。
今度は巨大な左掌が待ち受けていた。
両手の中に入ってしまった。
ナイトは剣を抜く。
「そう簡単に捕まってたまるかよ」
迷いなく無防備な左掌に切りつけた。
ナイトの剣はそんじゃそこらの剣とは違う。
「ブヲオオオォオオオオオ!!!」
絶叫と共にバーサーカーの左手が上がる。
バーサーカーは傷ついた左手を抑えている。
その隙に、ナイトは足を狙う。
シャキ、シャキン!
鎧の隙間から、バーサーカーのはみ出た筋肉に切りつける。
「グウォオオオ!!」
バーサーカーが即座に肘を振り降ろしてきた。
それより早く、ナイトはその場を離れる。
バーサーカー相手に深手を負わせようなどは微塵も思わない。
ついでと言った感じだ。
だが、
「行くぞ!」
ナイトが離れたのを見計らって、騎乗したグリスが槍を持ち、部下と2人でバーサーカーに突っ込む。
両脇を掠めて駆け抜けた。
「ルーク、これでは首が取れん!賃金徴収だ!」
「まだこれからだ!はずめよ、ボーナス!」
ナイトは叫んで再び、バーサーカーの周りを走り回る。
バーサーカーは手だけでなく、膝や肘を使ってナイトが駆け回るのをやめさせようとした。
しかし、すべてが失敗に終わる。
「少しは、学習能力があるみたいだな。でも、これはどうだ?」
ナイトは疲れが見え始めたバーサーカーの左足元目がけて赤い宝石を投げつけた。
ボカン!!!
爆発が起こり、バーサーカーは転倒した。
「どんなもんだい!」
「よくやった、ルーク、今度こそ仕留める!」
グリスは再び部下と共にバーサーカーの首を取りに行った。
バーサーカーは転倒したまま、動けない。
グリス達はバーサーカーの息の根を止めるべく、槍を心臓目がけて突き刺す…
ドゥカァン!!
爆発が巻き起こり、バーサーカーに止めを刺そうとしていたグリス達が吹き飛ばされた。
「全く、よくやってくれる」
ランドの騎士達に任せた闇の騎士がバーサーカーの前に降り立った。
赤い光がバーサーカーを覆う。
赤い光と共に立ち上がったバーサーカーの傷は塞がっていた。
「どうやら相性が悪かったようだ。あちらの方がお前にはいいだろう」
闇の騎士がそう言うと、赤い光に包まれたバーサーカーが消えた。
離れたところで、ランドの騎士達の悲鳴が上がる。
ランドの騎士達の中にバーサーカーを召喚し直したのだ。
「傭兵、目障りだ、消えてもらうぞ!」
闇の騎士が槍を構え、鋭くナイトに突っ込んできた。
間一髪のところで横にかわすが、腕にかすり傷を負う。
「すばしっこいな…」
「…よく言われる。それより、こんなところに出てきていいのか?」
ナイトは敵意むき出しの視線を闇の騎士に投げつける。
「どういう意味かな?」
「ここは俺達の本陣だ。まさか、無傷で双子姫に近づけると思ってないよな?」
ナイトの言葉にグリス達、正規軍の騎士達が全員集まってくる。
双子姫の周りはフォーク達ランドの精鋭に任せたようだ。
「多勢に無勢と言うことか…だが、私にも切り札はある」
闇の騎士は2つの結界の境を見上げる。
「私の結界が完成すれば、私は無敵だ」
結界の中では術者が支配者。
どんな攻撃も無効にできる。
「闇の騎士よ、わたくしの結界を消滅させられるとでもお思いですか?」
少しずつだが、ネティアの結界は闇の騎士の結界を押しのけている。
さらに、ランドの騎士達の中に放ったバーサーカーも傷だらけになっていた。
2戦目は冷静に対処できている。
だが、闇の騎士は慌てなかった。
「ええ、そのつもりです、ネティア姫。こんな雑兵共では私は止められません」
「ぬかしたな!」
正規軍の騎士が2人で闇の騎士に背後から斬りかかった。
闇の騎士はすぐさま、振り返って、槍を一閃。
斬りつけた2人は飛ばされ、離れた木の幹に叩きつけられた。
見た目は中肉中背なのにすごい力だ。
次に闇の騎士の左手から3人が同時に切り込む。
闇の騎士は即座に振り向き、槍の柄で3つの剣を受ける。
動きが止まった。
闇の騎士の背後にいた2人が背面を突こうと動き出す。
『空気よ、爆ぜよ!』
闇の騎士の背後で爆発が生じ、攻めにきた2人も飛ばされた。
それを見て、闇の騎士を抑えている騎士3人に動揺が出る。
「バカな!振り向かずに魔法が使えるのか!?」
「無論だ、ここは私のテリトリーだからな」
闇の騎士は嘲るように言って、3人を弾き、
『空砲!』
圧縮した空気を放って、遠くへ飛ばした。
あっという間に7人がやられた。
「加勢に行くぞ!」
指揮を執っていたエルクが叫び、自分の隊を引き連れてこちらに来ようとしている。
バーサーカーの攻防に目途がついたようだ。
「まだ終わってないぞ、ランドの騎士共」
闇の騎士は光の玉を上空に放った。
光の玉が上空で爆ぜると、霧の中から一斉に大量の矢が降って、援護に来ようとしたランドの騎士達の足を止めた。
霧の中に黒い影が多数出現。
闇の騎士団が体勢を整えて戻ってきたようだ。
霧の隠れ蓑を利用し、飛び道具を使って巧みに攻撃を仕掛けてくる。
「フォーク、援護します!」
「皆、伏せろ!」
フォークが命令を飛ばす。
ネティアは霧を吹き飛ばすため、また風の魔法を放つ。
『風よ、霧を退けよ!』
強風が再び霧を持っていく。
だが、
『我が結界よ、閉じよ!』
闇の騎士が一気に強力な魔力を解き放つ。
すると、ネティアの結界がかなりの勢いで押し戻された。
「くぅ……!」
「ネティア!」
苦し気な声を上げるネティアをフローレスが支える。
闇の騎士の結界範囲が広がり、霧とともに闇の騎士団も戻ってくる。
容赦ない攻撃がランドの騎士達を襲う。
「全体魔法は魔力を大量に消費する。それを2つも同時に行われる。さすがは、未来の女王です。ですが、いつまで持つか…」
闇の騎士はさらに魔力を解き放ち、結界を閉じようとする。
「それはお前も同じだろう!」
ナイトは闇の騎士の背後から飛びかかった。
隙を吐いたつもりだったが、闇の騎士の反応は素早かった。
ナイトの剣は槍の柄で受け止められてしまった。
「残念だが、同じではない。結界はほぼ完成している。私が魔力を注がなくても周囲の魔力を吸い込んで閉じるようになっている。故に、貴様らに勝ち目はない!」
ナイトの腹に闇の騎士の蹴りが炸裂して、近くの大木の幹に激突した。
さらに、爆発の魔法が炸裂。
「ルーク!」
フローレスが悲鳴のような声を上げた。
「御心配には及びませんよ、フローレス姫。我々の目的は殺生ではありません。雑兵共が大人しくしていれば命までは取りません。ですが、あくまで抵抗してくるというのなら、命の保障はできませんが…」
闇の騎士はゆっくり近づき、暗に降伏を勧めてくる。
戦況は悪化していた。
仲間の援軍を得て、バーサーカーが力を取り戻した。
正規軍の騎士も7人が吹き飛ばされ、霧の中から仕掛けてくる闇の騎士団に足止めされていた。
しかし、勝機がないわけではない。
目の前の結界の術者を倒せば、逆転はできる。
しかし、術者でありながら相当な槍の使い手。
倒すのは難しい。
だが、時間稼ぎをすれば、ジャミルが軍を率いて駆けつけてくれる。
そこまで持ちこたえることができれば、こちらの勝ちだ。
だが、敵はもう目の前に迫っている。
当然、待ってはくれないだろう。
「ネティア姫、結界を完全に閉じてください」
フォークが苦しい顔で進言してきた。
「結界を閉じて、ジャミル様の到着をお待ちしましょう。これしか方法はありません…」
部下を見殺しにする決断をしたフォークの表情は苦しかった。
それを見たうえで、ネティアは最大限の力を持って、結界を拡張させる。
「…フォーク、皆を結界内に招集してください。、虹の国を統べる者としできるだけ多くの者を助けたいのです!」
フォークはネティアの信念に心の中で感謝した。
しかし、その言葉に甘んじ過ぎては騎士の名折れだ。
「総員に告ぐ!ネティア姫の結界から闇の騎士を全力で追い出せ!結界を完全に閉じる!1,2,3番隊は結界の中に入れ!他の者は援軍が来るまで持ちこたえろ!」
フォークの命令にランド軍が呼応する。
「ほう、そう来たか…だが、そうはさせん!バーサーカー!!」
強烈な赤い光がバーサーカーを包むと、巨大化した。
周囲にいた騎士達が吹き飛ばされた。
倒れた騎士達を闇の騎士団が襲う。
「ランドの騎士共を蹴散らせ!ネティア姫の結界内に入らせるな!!」
「グワオオオオオオオ!!!!」
バーサーカーが雄叫びを上げ、ネティアの結界を目指して走り出した。
その前に、エルク隊が立ちふさがる。
「バーサーカーを止める!魔石を投げろ!!
赤い魔石が10個ほど投げられ、5個が命中した。
残りは地面で爆発し、穴が開き、木々が倒れ、足場を悪くした。
しかし、すでに学習済みのバーサーカーは巧みに障害物を飛び越えてくる。
「次の魔石を投げろ!!」
エルク隊は再び、赤い魔石を投げた。
その後すぐ、白の魔石を投げつける。
赤の魔石が炸裂し、爆発が起きる。
その後、すぐ冷気が一瞬にして大地を凍らせた。
バーサーカーの前に鋭い霜柱が現れ、足が氷結した。
「バーサーカーは動けなくなった!今のうちに闇の騎士共をネティア姫の結界から引きずり出すぞ!!」
エルクが号令をかけると、士気が上がった。
闇の騎士団も霧の中から出てきて総攻撃に出ていた。
それをランドの騎士達が押し返していく。
術者でもある闇の騎士はバーサーカーを解放しようと左手で魔力を練り始める。
「そうはさせん!」
残っていたグリスが部下2人と共に闇の騎士に斬りかかって、妨害した。
闇の騎士は即座に飛んで逃げる。
だが、練られた魔力は健在だ。
「もらった!」
やられたふりをして、茂みに潜んでいたナイトが闇の騎士に斬りかかった。
咄嗟の槍に防がれたが、練られた魔力は消滅した。
「さっきのお返しさせてもらうぜ!」
ナイトは闇の騎士に蹴りを入れて飛ばした。
そして、その後を追いかけて斬りかかる。
飛ばされた闇の騎士は途中で踏みとどまり、槍を構えて、突っ込んできた。
カキィーン!!
ナイトと闇の騎士が交差する。
すぐさま、振り返る。
両者、腕にかすり傷を負う。
だが、それに構っている暇はない。
2人は再び激突する。
闇の騎士が間合いを取り、縦横無尽に槍を降り降ろす。
ナイトはそれを交わしながら、間合いを詰めようと剣で斬り込むが、闇の騎士はするりとすり抜ける。
ナイトは身を翻し、闇の騎士の背後を突こうとするも、槍で、剣を押さえられた。
「やるな、傭兵…だが、これで終わりだ!」
「…それはどうかな?」
闇の騎士が魔法でナイトを倒そうとした時、背後からグリス達が斬りかかってきた。
気付いた闇の騎士は咄嗟に、横に飛んだが体勢を崩した。
その隙をナイトは見逃さなかった。
剣で斬りかかったが、直前で槍で防がれた。
「しぶといな、だが、ここからは出て行ってもらうぞ!」
ナイトは渾身の回し蹴りで闇の騎士を結界の外へ飛ばした。
「今です!ネティア姫!!」
「物体移動、遮断します!」
フォークの掛け声で、ネティアは結界を閉じにかかった。
「させるか!!」
ネティアの結界の外に追い出された闇の騎士が槍に魔力を集中させて、結界に突っ込んできた。
赤い光がネティアの結界を貫こうとする。
「負けません!」
ネティアは全魔力を集中させて、その部分の結界を強化した。
ところが、赤い光がもう3つ、離れた場所に出現した。
他の闇の騎士達も侵入を試みている。
結界の外にいる味方の騎士達が4人の闇の騎士に襲い掛かるが、他の闇の騎士に阻止される。
東西南北の四方向からの分散攻撃に、流石のネティアも魔力のバランスが取れず、結界にヒビが入ってしまった。
そのヒビから3人の闇の騎士が侵入してきた。
1人はなんとか味方が抑えてくれたようだ。
敵3人の侵入を許したまま、ネティアは結界を閉じた。