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大翼象の名前

『いやぁ実は飛ぶための体力も魔力も尽きかけておりまして。全力であの木の頂上まで飛んで助けを来るのを待っておったのですよ。』

象は体力はそれなりにあるはずだし、それ以上か以下かは分からないが、魔力でも空を飛べるようになっている大翼象なら魔力もあるのだろう。

そんな象くんが体力魔力どちらもがガス欠するほど逃げ切れなかったという事はそれほど先ほどの魔獣たちの執念が凄かったのか。


「助けが来なくてあいつらに木を倒されたらどうするつもりだったんだ?」

『流石に諦めて喰われます』


死ぬときはあっさり死ぬんだな、この象くん。


と言う訳で新たに象くんが仲間になったわけだが、ルナも了承してくれた。

しかし、いつまでも象くんと呼ぶわけにもいかない。


「象くん、君名前あるの?」

『お恥ずかしながら無いですなぁ、もしよろしければ付けていただけませんか?』

「あれ?いいのか。」

『それはもう、私のご主人様たちですからお好きに名付けてくだされ。』

と、象くんの了承も得たことだし、名づけることにした。

ふむ、どうしようか。


俺のネーミングセンスは正直分からない。

名前を付けたこともないしな、ここはルナに任命してみよう。

「ゲル。」

ハイ、決定しました。

象くんの名前はゲルとなりました。

ちなみに由来は無いとのこと……完全に発音で決めたね、ルナ。


さて、新たな仲間のりものを手に入れた俺とルナ。

ゲルに乗り込み、気を取り直してフォトムへと向かった。

ちなみに乗り心地は結構よかった。


俺が"変態"した象の肌とは全く異なり、ふかふかなのだ。

毛布とまではいかないが絨毯のような肌触りだ。

スピードも速くもなく遅くもないので、危惧していたルナの吐き気も無いみたいだ。

その事を聞いてみると

「あれはトーヤが速すぎただけ。」

らしい。

これは反省せねば


『そう言えば殿。』

フォトムへの距離が3分の1くらいの地点までたどり着いた時、何故か俺を殿とか呼び出したゲルが聞いてきた。

『殿は先ほど昔話に聞く我らの種の古代種らしきお姿になっておられましたがあれが殿のスキルですか?』

「あぁ、そうだ。あれは俺のユニークスキルの"変態"って言ってなぁ……って待て。お前今なんて言った?」

そう、コイツ今結構重要そうな単語をサラッと言ったぞ。

『え、今?我らの種の古代種……のところですかな?』

「それだ。俺は変身した動物はこの世界にはいたのか?」

『はい、存在しておりました。しかし、古代種が今も生きているとは……』


まぁ、古代なんて文字が付いているんだしな。

ちょっと今回文章におかしなところがあるかもしれません。

まぁ他の話でもおかしな点はあると思いますが!

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