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前略

 一人の男性に対し、複数の女性がその男性を恋愛対象として見て、彼の意中の存在になろうと躍起する。恋によるバトルロワイヤルというものがある。綺麗でかわいい女の子たちが一人の男性を取り合うその状況。男なら誰しも憧れるその光景を、人はハーレムと呼ぶ。


 よくあるハーレムものの主人公と言えば、性的に奥手で鈍感。事あるごとにトラブルに巻き込まれて、その都度いい思いのするような輩だ。

 しかも、トラブルに巻き込むのはいつも神々しいほどの美しさを持った美少女と来た。嬉しくない筈がない。嬉しく筈がないのに。巻き込まれたことに焦り、不幸だとか言いながらやる気ゼロ主人公が多すぎる。


 何故だ。何故、これから言い思いをするというのに、そんな態度でいられるのだ。日本人男性のうち、ハーレムなんてもの形成出来る者など一人いるかどうかだぞ。あんなチャンスをもらっておきながら、何で面倒くさい様な雰囲気を醸し出せるのだ。

 理解しがたき。理解しがたき。理解しがたきっ!


 ……とまあ。こんな風に思うのが世の男性諸君である。

 突然だが、ここでスポットを変えてみようではないか。


 誰もが欲しがるハーレムの席。そこに座れなかった者たちは、一体どこに着席するのだろうか?

 日の当たらない青春まっくらの席か。


 友達や部活仲間たちと熱き血潮に満ちた友情物語が成される席か。

 何でもない。日常を淡々と行っていくだけの席か。


 人は誰しもどこかしらの席についている。それは良い物なのか。悪い物なのかは別として。人生という名の席に座り、その前におかれた机の上に自分の生活を書き連ねていく。

 さて、ここで少しハーレムに戻りましょう。


 ハーレムもの好きな諸君ならば、何度か必ず見たことがあるであろうキャラクターがいる筈だ。

 ハーレムを形成していく中で、最も無くてはならない存在。歩く恋愛フラグの男とよくつるんでいるキャラクター。


 そう、主人公の親友的存在。サブキャラクターだ!

 ようはわき役だ。恋愛ゲームなんかでは、主人公の恋路を応援し、何らかのアドバイスや情報なんかをくれるあれだ。漫画やアニメなんかでも必ず出てくる。特に学園もの。絶対必須。最初には無くては物語に支障が出るほどのキャラなのに、中盤以降全く出てこないような奴らだ。最終回直前。ちょっといい事言って主人公に勇気の一歩を踏み出させてやるような存在もいるが、まあ大抵は恋に負けた女キャラに取られるので活躍の場はほとんど序盤だけ。後は箱にポイ。


 そんな彼らは、多くの場合報われない。全くもって報われない。何がどうしてこうなったかもわからない間に消滅する。


『あ! そう言えばこんな奴にいたよね。どんな性格だったっけ? て言うかいつからいなくなったんだっけ? 影薄!』


 と思われるような、寿司のガリのようでレストランで見かけるパセリ。主人公が奥手であれば、彼らは助平で頭の中ピンク色。なのに恋愛フラグが全く立たない。誰にも好意を寄せてもらえない。

 彼らこそ、真に不幸の星の下に生まれた人間ではないのか。の○太のようなキャラではないのか。


 可哀想で仕方ない。だが彼らがいなくてはハーレムものは成り立たない。

 結局の所。彼らは否が応でもその席に座らなくてはいけない運命にあるのだ。


 ならば、ならばせめて。彼らをスポットライトに映してやってもいいのではないのか? ろくな人生を送れない彼らのために、その人生を観客たちに見せてやってもいいのではないか? 

 彼らを、舞台に立たせてやってもよいのではないか?


 日の光を浴び続けるハーレム糞主人公たちの影でしかなかった彼らを救ってやりたい。そんな願いさえも持ってはいけないのだろうか。

 いや、そんな筈はない。人は誰しも舞台の上で演技をする役者だ。彼らにも平等にその権利がある。


 ならば、作ってやろうではないか。ハーレムたちの影で骨身を砕いて活躍する彼らを。サブキャラクターたちが、如何に大切でカッコイイ奴らなのかを、世界のハーレム糞野郎もとい主人公たちに教えてやろうではないか。


 世の女性たちに見せてやろうではないか。サブキャラ達の素晴らしさを!


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