幼なじみと約束のお出かけ
今日は短いです。すみませんm(_ _)m
修学旅行の予定決めも一段落し、週が開けた。
いよいよ休み明けテストのお時間である。なんだかんだ言いながら、約束のためにきちんと勉強した。
聞いた話では、宿題に出てたとこや、復習がメインとの事なので、多分いけるだろう。
「橋崎、俺わかっちまったよ」
「何がだ?」
いつもの如く、テスト前の休み時間に谷本が話しかけてきた。こいつはテスト前の最後の確認しないんだろうか。
谷本はすすっと近づいてきて、小声で話し始める。
「最近お前の成績がいいのって、幼なじみが教えてくれてるからだろ」
「そうだな」
「……え?」
「なんだよ」
勉強してきたノートを見返していた顔を上げて、谷本の方を見ると、驚いた表情で固まっていた。
「谷本?」
「あぁ、いやすまん。こんなすんなり認めるとは思ってなかったもんで」
「別に隠すような事じゃないし」
そう話していると、テストを持って先生が教室にやってきた。
「ほら、テスト始まるぞ」
「おけ、ほならお互い頑張ろな」
そうして、休み明けテストに取り組んで行った。
結果はというと、復習メインだったことや、香織との勉強会でやったとこが出たこともあり、全教科80点を超え、数学と国語関連の教科は90点を超えることができた。上出来である。
テストが返ってきた日の帰り道、香織に報告する。
「テスト、今回も上出来だったよ。ありがとうな」
「よく頑張ったね。えらいえらい」
香織は今回もいつも通りの出来だったようだ。うーん、相変わらず凄い。
「それじゃ、今週末はお出かけだね。どこ行こっか」
「うーん、俺らだけで行ける場所で、楽しめそうなとこがいいよな」
2人で考えながら帰っていると、いつの間にか家の前に着いていた。
「まぁ、まだ週末まで時間はあるし、ゆっくり考えようか」
「そうだね。美咲ちゃんにも聞かないとだし」
「2人とも、おかえり〜!」
そのタイミングで家から美咲が出てきた。
「香織お姉ちゃん!私、テスト頑張ったよ!」
そう言いながら、香織に向かってテストを掲げる美咲。
「ほんとだね。よく頑張ったね。えらい!」
「えへへ」
美咲は香織に褒められた上に、頭を撫でられ、顔が緩みきってる。
「美咲、どっか行きたいとこあるか?」
「うん。ちょっと考えてたんだけど、水族館はどうかな?」
「あー、あのちょっと前に新しくなったってやつ?」
「そうそう!シロイルカさんがいるんだって!」
「いいね!イルカさん見に行こっか」
美咲と香織で話が盛り上がっていく。それにしても水族館か。電車で1時間くらいかな。
準備した方が良さそうなものを考えていると、2人がこちらを見ているのに気づいた。
「優斗?大丈夫?」
「あぁ、どうした?」
「お兄ちゃんも水族館でいい?」
「もちろん」
「やったね!」
水族館とか、何年ぶりだろう。楽しみだな。
そして、数日後。
「えっと、水分とタオルにエコバッグ……」
「お兄ちゃーん!準備出来た〜?」
「今行くよ!」
色々詰め込んだバッグを持って、美咲の元へ向かう。
「気をつけて行ってくるのよ。楽しんでらっしゃい」
「いってきまーす!」
母さんに見送られ、家を出る。
「おはよ、2人とも」
「香織お姉ちゃん!おはよー!」
いつものように、香織が待っていてくれた。
今日の香織は、爽やかな印象のワンピースで、所々についた小さなフリルが可愛らしさを感じさせる。
美咲を気遣ってか、日傘を持っていて、刺している姿はとても上品に見えた。
「それじゃ、行こっか!」
「しゅっぱーつ!」
楽しい一日になりそうだと、胸を高鳴らせながら、駅に向かっていった。




