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幼なじみと期末テストとお礼

香織と両親が鉢合わせてしまうハプニングがあった勉強会の翌日。予定通り期末テストが行われる。

期末ということで、副教科もあるため教科数が多く、範囲も前回より広い。

今日から金曜日まで、4日間、1日に2~3教科ずつテストが進んでいく。

今日まで頑張って勉強してきたので、あとは頑張るだけだと、気合いを入れつつ、学校に着き、テストの準備をする。


「おはよう、橋崎。今回の自信の方はどうだ?」


谷本がノート片手に話しかけてきた。


「おはよう。まぁぼちぼちってとこだな。」

「なるほど、中間の時と同じくらいは勉強してきたみたいだな。」

「察しのいいことで。」


そこからテストの始まる時間まで谷本と勉強をして過ごした。



その後、金曜日までテストと勉強の日々を続けた。中間の時と同じか、ちょっといい出来だと思う。毎日復習だけだが、コツコツ続けてきた甲斐があった。継続は力なりである。

テストが終わり、夏休みモードに入りつつあるクラスメイト達を見ながら、夏休み前最後の生徒会の活動をするため、生徒会室へ向かう。


夏休みまでの活動を振り返ったあと、夏休みの間と夏休みが終わったあとの活動日を決め、先生が来なかったことをいいことに、テストや成績の話に花を咲かせていたら、気づけば下校時刻となっていた。

電車の発車時刻に間に合わせるべく、早足で駅へ向かい、スマホを取り出し、香織に連絡する。


優斗 『無事テスト終わったよ。割といい感じに出来たと思う』


すると、思っていたよりも早く返信がきた。


かおり『よかったー、中間よりできた感じかな?』

優斗 『おう、おかげさまでな』

優斗 『香織はどうだった?月曜の影響とかなかったか?』

かおり『全然大丈夫。いつも通りかな〜』


テスト直前にハプニングに見舞われたので、割と心配していたのだが、香織が自分で言っていた通り、何も問題なかったみたいだ。


かおり『もしかして、今帰り?』

優斗 『おう、そうだぞ』

かおり『私も今帰ってるから、駅で待ち合わせしよっか』

優斗 『りょーかい』


その後も電車に揺られること数分、いつもの駅に到着した。

改札を出て、香織の姿を探す。


「あっ、優斗、お疲れ様~。」


香織が俺に気付き、微笑みながら手を振って駆け寄ってくる。


「おう、香織もお疲れ。」

「ありがと。帰ろっか。」


そう言って自宅へと歩き出す。

こんな問題が出たや、解けなかった問題のこと、予想してた問題が出たことなど、テストについての話をしながら帰る。


「香織のおかげで、期末も乗り切れたよ。ほんと、ありがとうな。」

「ううん、どういたしまして。私も教えた優斗がテスト頑張れたなら嬉しいよ。」


香織はこちらを向いて笑いながらそう言葉にする。

やっぱり、助けて貰った以上は、お返しするべきだよな、と思いを決め、俺は話し始める。


「中間も期末も、香織にお世話になったし、お礼がしたいんだけど、なんか欲しいものとか、ないか?」

「うーん、そうだなぁ……」


大丈夫だよって言っても優斗は気にするだろうし、と言いながら香織は考え込む。


「あっ、それじゃあ、お出かけしようよ。」

「お出かけ?なにか欲しいものとかか?」


俺がそう聞くと、香織は俺の顔を覗き込むようにしながら言葉にする。


「ううん、ただ、優斗と遊んだら楽しいかなって思っただけだよ?」


お礼はそれで十分だよ、と言いながら歩いていく香織について行きながら、香織には敵わないなとしみじみと思った。


「私、今週の土日は部活で難しいから、来週の土曜日でも大丈夫?」

「あぁ、大丈夫だ。」

「じゃあ決まりね?それまでにどこ行くか考えようね。楽しみだな~。」


俺も楽しみに思っているけれど、香織に向かって言葉にすることは出来ず、そっと香織の隣を歩いていた。

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