マラソン大会にて
お待たせしてますー!ごめんなさーい!
新生活に追われてぶっ倒れておりました……。
だいぶ体調も戻ってきたので、リハビリがてら、何とか続けていきたいと考えております!引き続き不定期になると思いますが、気が向いた時に覗いてくださると嬉しいですー!
生徒会の人員が増えて安心したのもつかの間、あっという間1月が過ぎ、2月入ろうとしている。
三学期って体感速度早いよね。早くない?
起きたばかりのぼやっとした頭でそんなことを考えながら、朝の準備をして、出発する。
普段であれば、香織と一緒に駅まで行くのだが、今日は違う。マラソン大会当日なのだ。なんと現地集合である。
「ふぁぁぁ、ねむ。」
欠伸を隠すこともせず、まだ少し暗い空の下を歩く。
マラソン大会は、生徒会として、それほど大きな仕事は無いが、当日の運営の補助はしなくてはならない。
どうせほとんど体育委員と先生でやってくれるのだから、生徒会の仕事もやり切ってくれればいいのに、と文句を垂れつつも、いつもとは反対方向への電車に乗り込む。
「橋崎くん、おはよ〜」
「おはよう。流石に眠そうだな」
電車の中で、いつもよりぽわぽわしている様子の青原さんと完全に寝ている谷本と合流して、会場を目指して揺られて行った。
現地に到着し、コースの確認やら点呼の手伝いやらをしていき、何とか開会式を迎えた。マラソン大会は開会も閉会も、体育委員の担当なので、珍しくクラスの列の中である。
改めて、コースや競技中の注意点が説明されていく。
マラソン大会当日では、男子10km、女子5kmのコースを走る。授業では男子4km、女子3kmなのに。
授業の時間的に仕方ないのはわかるが、しんどいどころの話ではないだろう。10kmってなんだよ。
さらに、競技場のトラックをぐるぐるするのではなく、周りを囲んでいる割と広い公園をぐるっと2週するコースとなっている。1周5kmである。ランニングコースらしく、舗装されているとはいえ、アップダウンもあるため、それはそれはしんどい。
1年の時の絶望を思い出しているうちに説明も終わり、いざスタートである。とはいえ、全員が一斉にスタートすることはできないため、1年生の女子からスタートし、最後に3年の男子がスタートする。
一応、順位が競われるため、学年とか部活別でハンデとか用意して欲しいところだが、そんなことを言い出したらキリがないか。
いよいよ2年の男子のスタートの順番になり、トラックに並ぶ。
「よう、橋崎。今日は俺も本気で行くぜ」
「せいぜい頑張ってくれ。俺はほどほどで行くから」
特に決まりもなくスタートラインに寄って行ったが、谷本がすぐ後ろに来てきた。
谷本は俺の前に体を入れ込みつつ、話を続ける。
「え〜、つまんないな。授業じゃ割と早かっただろ?勝負しようぜ」
「いやいや、無茶言うなよ……」
「いいじゃん、どうせ途中で置いてくしさ」
事実ではあるものの、谷本の既に勝ち誇った表情と言動にイラッときた。
「……わかった。勝負受けてやる」
「お、そう来なくっちゃな。そんじゃ、ーーついて来れるか」
「おまえ……それがやりたかっただけだろ」
俺の気の抜けたツッコミと共に、スタートの合図が鳴り響いた。
「それがわかったなら乗ってくれよ」
「嫌だ、疲れる」
走り出しながらも、話しかけてくる谷本を適当にあしらいながら、背中を追っていった。
途中、コースを間違えないように、分かれ道にたっている先生が、驚いたようにこちらを見ているのが面白かった。
普段まともにやってない谷本が真面目に走っていることか、その谷本について行ってる俺か、どっちに驚いてたんだろうか。
あと、通り過ぎる時に、順位を教えてくれる先生だと、ちょっとモチベ上がるよね。
* * *
「はい、お疲れ様〜」
「ぬわ〜、ちかれた」
「ぜぇ…ぜぇ…」
何とか走りきったら、先にゴールして、走りきったあとの対応をしてくれていた青原さんに迎えられた。
普段とは違う、見慣れない景色と走りやすい道のおかげで、割と善戦できた。
結局最後の2km地点あたりでスパートかけ始めた谷本についていけず、息も絶え絶えだけど。
何とかついて行こうとしていただけあって、割といい成績だった。にしても、なんでこいつこんなに余裕そうなんだよ。
勝ち誇った様子の谷本を睨みつつ、生徒会の仕事を果たすため、動くことにした。
あと、青原さんは持ち前の体力で3年生相手にいい勝負を繰り広げたらしい。この2人、スペック高すぎ。
今日の香織さん
マラソン大会は平日に行われるから、応援に行けなくて寂しい。ずるい。




