冬休み明けの1日
盛大に更新遅れまして、大変申し訳ありませんでした。
数日体調不良でぶっ倒れておりました。
何とか回復し始めたので、本日から更新再開します!
冬休みが終わり、学校が始まる。
冬休み明けは、数日行けば三連休という事実が重たい心と体を動かす原動力になってくれるので、夏休みよりはマシだ。
「いや〜、こんなにゆっくり過ごした冬休み最終日は初めてだったよ」
登校後、朝練終わりの青原さんがそう話しながら隣の席に座る。
「よかったな」
「ほんと、やり残しがないか確認までしてくれたからね。感謝だよ」
若干恨めしそうな感じも含んでる気がする。
「あと、本ありがとね。面白かった」
「そりゃよかった。続きあるけど読むか?」
「お言葉に甘えます」
香織とも話して、最初は読みやすいのがいいだろうということで、うちにあるラノベを貸し出した結果、片足の膝くらいまで沼に沈み始めてる青原さん。あと一息である。
「それはそうと、谷本くんの誕生日、どうする?」
「うーん、香織とも話したんだけど、ちょうど休みだし、谷本に許可貰えたら、その日に遊びに行くのがいいかなと」
「そーだね。んならば早速聞いてみよっか」
谷本の誕生日は1月11日。三連休の初日なので、出かけ先によっては、人が多いかもしれないが、それは仕方ない。
青原さんは珍しく真剣に朝練に取り組んだのか、朝から疲れている様子の谷本を呼んで帰ってきた。
「おーす、橋崎」
「お疲れ」
「谷本くん、今週末は空いているかな?」
俺たちの問いかけを聞いて、谷本は困ったように頭に手をやりながら答える。
「あー、ありがとな。ただ、家族と予定があるんだ。すまん」
引き続き話を聞くと、家族の誕生日が休みの日だった時は、出かける約束があるらしく、例に漏れず谷本の誕生日もその予定らしい。
「そういうことなら仕方ないな。にしても、初めて知った」
「去年は平日だったしな。そんな頻繁に遊びに行ってるわけでもなかったし。まぁそんな訳で、遊びには行けそうにないんだ」
「仕方ないね〜。じゃあプレゼントだけだね」
谷本はそれを聞いて答える。
「プレゼントは期待しとくわ。みんなのセンスを見せてくれたまへ」
「相変わらず調子のいいことで」
手をひらひらさせながら自分の席に戻っていく谷本を見送りつつ、一日の授業が始まって行った。
* * *
「お疲れ様です〜」
「先輩、お疲れ様です」
その日の放課後、これから卒業式までの予定と生徒会の仕事の確認ため、生徒会執行部の部室に顔を出した。
今や、意欲のある後輩くんたちによって、活動がない日でも、自習室代わりに使うことを許されているようで、特に仕事がなくても、部室が空いていることがある。
「今日は1人?」
「今のところは、そうですね。あとの2人は後から来るそうです」
1番人数の多かった3年生がいなくなり、今や2年生2人と1年生3人の5人という、少人数部活となってしまった。
2年生のもう1人は、運動部との掛け持ちなので、ほとんど当日だけの活動なので、実質4人である。
「にしても、さすがにキツいっすね」
「んー、間違いない」
俺と同じように生徒会の人数のことを考えていたであろう後輩くん。
「誰か、生徒会入ってくれそうな人いないんです?」
「それは俺も君に聞きたいよ」
「いやー、今の時点で部活に入ってない人って、何らかの理由がある人が大半ですもんね。掛け持ちってなると、大変なことが増えるから、避けられますし」
後輩くんが言っていることはもっともだ。2年生となるともう部活内でも固定化されてきているはずだから、入ってもらうのは大変なことだろう。
「本格的に、先生に頼ることになりそう」
「ですよね。俺達も毎週ある朝会は慣れてきたんで、そこは問題ないですけど」
「行事はなぁ。人数がいないとどうにも……」
これから今年度が終わるまで、マラソン大会や球技大会、卒業式、終業式が待っている。
マラソン大会は体育委員が頑張ってくれるし、終業式も会場の準備くらいのものなので、問題ないのだが。
「球技大会がなぁ」
「どんなことするんです?」
「去年は運営を任せられたからな。男子のサッカーと女子のバスケの試合の結果を記録して、優勝クラスを出さなきゃいけない」
「それだけなら何とかなりそうっすね」
ほっとした様子の後輩くん。だが、そう簡単には行かないのだ。
「これだけじゃなくて、公平を期すために、審判を体育委員と分担しなきゃいけない。それに、俺達もクラスの出番にはそっちで頑張らないとだから」
「……人数がいるってことっすね」
「そういうことだ」
そう話していると、後輩ちゃん2人がやってきたので、似たような話をしつつ、これからの行事について確認しておいた。
「それじゃあ、次集まるのは……」
「あっ、だいたい毎日の放課後、俺たちのうち誰かはここにいると思うんで、何かあったら連絡しますよ。任してください」
頼りになる後輩だぁ!
「頼りにしてるよ。その調子でメンバーも頼む」
「私達も考えるので、先輩も考えてみてくださいね」
「あぁ、分かってるよ。考えてみる」
後輩くんたちと話をしてから、俺は手を振って帰ることにする。
人数問題をどうするべきか、考えながら電車に揺られたものの、元ぼっちどころか現陰キャの俺には、いい案など思いつくわけもなかった。
なんかよく分からない病気でありました。咳止まらん。
体調にはお気をつけて……健康が1番だね!




