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紋章物語

ラストです、正直迷走してますので寛大な心で読んでいただけるとありがたい

「ふ、ふはは、まぁ、良い、これで終わりでは、ゴフッ。」


心の臓を貫かれた肉体は既にその鼓動を止めている。それでも規格外の存在、未だ意識を保っている。


「まだ終わらないのかよ。」


剣に貫かれた肉体からはおぞましい程の鮮血が辺りへと流れ出ている。その状態でまだ喋る事の出来る相手を見ながらライオが困惑する。


「いや、終わりだ、これで詰みだ。」


「何を言っている、俺を縛り付ける肉体は朽ちる、これで解き放たれればすぐに…」


「勇者の能力は断ち切りと負の消滅、お前はこのまま退場なんだよ。」


周りには須藤が独り言を言っているようにしか聞こえない、2つの意志が混ざり合い、1つの体を共有している為の違和感ある状況。


「勇者、分かるな、繋がりが…」


掠れた声で剣を抜かせない様に握りライオを見上げる須藤。


「あぁ、こうすればいんだな。」


ライオは体に染み付いた事の様にスキルを発動する。


「ま、待てっ、クソ、貴様らぁぁぁ。」


世界へ干渉する為にこじ開けられた負のエネルギーの流出、その道をライオのスキルが断ち切る。


「消えろよ、お前はこれで終わりだ。」


須藤を貫く剣が光り輝き、そこを中心に輝きが広がる。


「ヴォぉぉぉ、ふざ、巫山戯おってぇ…」


圧迫感を与えていた存在が光と共に消滅していく、決着がついた、平和の始まりが来たことを告げるように雲に隠れていた光が世界を照らす。


「終わったんですか?」


リルエラの呟きが悲惨な状態の辺りへ広がっていく。


「奴の気配は無くなった、我も使命の呪縛が解かれている。」


彼女に対すし答えるモーン、その言葉にその場で生存している者達の緊張がやっと解ける。


安堵した者、戦友を無くし悲しみに泣く者、そんな中でリルエラは須藤へ向かって走り出す。


「須藤さん…。」


剣を引き抜かれた血溜まりで事切れる須藤の姿、知っていたとしても彼女には受け入れ難い結末であった。


「こいつ、こんな死に方で良かったのかよ。」


「大丈夫、私がどうにかするもの、こんな悲しい平和認めない。」


残された最後の願い、須藤から語られたあの日からここで使う事は決めていた、聖女が願う叶えたい望みは1つ。


しかし、それは叶わない、祈りを捧げようと手を合わせ握った瞬間、須藤の体は地面から伸びる青白い鎖に絡まれていく。


「…えっ?」


その様を困惑した面持ちで眺めているしかないリルエラの背後へモーンが近寄る。


「使命の呪縛だ、世界がある限り闇は何処かで産まれる、何れ同じ事が起こる、須藤が依代になり続ける限り破滅する未来は来ないだろう。」


「そんなの聞いてません、何なんですか、結局隠して自分一人で全部背負ってさよならするつもりですか!」


リルエラの中に怒りが込み上げる、どうにも出来ない無力さから、須藤の自尊心のない行動から、平和の為に1人の魂を未来永劫道具として使わなければならない世界の断りに対して。


「こんな平和をもたらす神様なんていらない、こんなの…私が変えてみせます、この世界の在り方を私に変える力を下さい。」


聖女の願いが世界に響く、創造神の元にまで、応えはない、ただ、受け入れられた事だけは確かだった。

リルエラだけがその事実を知る、自分の中にあった力が消えた為に、それが答えだと訴えてきているから。


(絶対に貴方を解放します、こんな結末私は認めない、貴方の魂は私が必ず)


「ならば我は見守ろう、お前達2人の行く末を…お前の願いが叶う未来をこやつと共に待とうでは無いか。」


世界の理を歪める願い、叶う事が許されない願いを背負う少女へモーンの声が投げかけられる。


「仮初の平和が始まっただけです、本当の平和が来るまで私は足掻きます。」


そう決意するリルエラの紋章は翼へと変わり、光り輝くのだった。


世界は破滅という脅威のない平和を手に入れた、魔族と言われた者達と人間の間には友好が結ばれ、勇者、聖女、魔王の紋章持ちは皆から賞賛された。


杯の紋章主を知る者はあの場にいた者だけ、世間に知られる事はなかった。だが、彼の犠牲の上で作られた平和である事は数少ない者の間で忘れられる事はない…。



「ねぇ、爺ちゃん、聖女はどうしたの?」


物語を聞き終えた少年が読み手である老人の服を掴み問い掛ける。


「そうだの、今もきっと彼を救う為に頑張って居るのじゃろ。強い意志を持った者だったからの。」


納得のいかない終わり方の昔語りの物語、その終わりに不満そうな少年は頬を膨らませる。


「ちゃんと平和が来ると良いね、幸せに慣れない人がいるお話は好きじゃないし。」


「きっと彼らは平和を手にするさ、儂には見える、幸せに笑う2人がの。」


老人が見上げる空に微笑む男と、やりきったと誇らしげな表情を浮かべる少女の姿が浮かぶのだった。

一応、完結出来ました。

キャラにメリハリがない、引き立っていない、内容に深みがない、反省点ばかりの作品になってしまいました。

リハビリの為に書いたものでありましたが最後まで読んでいただけた読者様ありがとう御座います。

本当に感謝です。



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