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神楽坂ゆきの失踪癖

作者: 山村

 ゆきちゃんは思い立ったように何処かへ行って、そのまま帰ってこないことがよくある。月に三、四回ほど行われる彼女の失踪癖には私達も慣れたもので彼女がいないことで騒ぐ人はもう誰もいない。

 姿を見なくなってから大体三日後には帰ってくるのでそれを過ぎても戻ってこない時は捜索が始まるのだけれど今のところはきちんと帰ってきてくれているので捜索隊の出番は未だにゼロである。


「おかえり、ゆきちゃん」

「ただいま」


 今回もゆきちゃんはぴったり三日で帰ってきた。左手には紙袋を提げている。


「今回はどこまで行っていたの?」


 私がそう尋ねると、ゆきちゃんは決まって口元に弧を描いて私にお土産をくれる。今回は何かしら。


「(流氷まんじゅう……稚内まで行っていたのね)」


 ゆきちゃんのお陰なのか私は少しだけ地理に詳しくなっていた。

 最近は交通機関も発達しているので何処へ行っていてもおかしくはないのだけれど、たまに本当に三日で行って帰ってこれる距離なのか不思議に思う時もある。

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