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Prolog
___あ、れ……?
ある一人の少女は道端で蹲っていた。
やっとのこと顔を上げると、その誰もが口を揃えて言う“可愛さ”を剥き出しにしながら見ている光景に目を見開く。
「ここ、は……」
彼女が見たのは毛深い小人、ドワーフに、小さな背中に羽がついているフェアリーがいつもの見慣れた通学路を歩いている、つまり異様な光景だった。
辺りを見渡してもやはり高校へ向かう為の通学路と変わりない。
もしかして私__
「異世界召喚されたーーーーー!?」
彼女__小紺仁姫のこの一言が少し、いやかなり間違っていることを後々知ることになる。