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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

桜の木に願いを

作者: リボン

第一章 出会い


五年前――。

小学校の入学式のあの日…。私の人生はようやくスタートとを迎えた。

「あー別れちゃったね」母と二人で顔を見合わせる。保育園の時から仲良しの紀香とクラスが別れたからだ。私は1組紀香は二組だった。あーもーダメだ。そう思っていた。でも、なぜか自分の隣にかいてあった村山海斗という名前に心が動いた。

そして、その海斗と対面…その顔は、女の子のようにキレイで一目惚れした。これからどうなってしまうのだろう?そう思っていると彼とは隣の席だった。ヤッターと心の中で叫ぶ。何いってんのと心の中の自分が怒る。 でもその後ずっと彼をガン見していた。

そして心配していた友達はすぐにできた。第二章 体への傷


小学校に入学して一年がたった。海斗とは話せるようになったし、自分より下の学年の人が入学してなんだか嬉しくなった。でも、この一年が私への未来への大きなことがおこる。

私と、海斗はいつものように遊びげんかをしていた。海斗の手には鉛筆が握ってあった。

すると――

グスッ

彼の持っていた鉛筆の芯が私の手に刺さった。その事が未来に関わるとは思ってもみなかった。

それからもうひとつ大きなことが起こった。私が友達のユリなとケンカをした。私は涙で顔がグシャグシャになった。でも、そんなとき海斗が大丈夫?と聞いてくれた。私はグシャグシャな顔をなるべく見せないようにコクリとうなずいた。ヘェーこんな優しいこともあるんだ…そう思った。

そう思っているともうすぐ三年生かぁ…クラス替えがある。海斗と同じクラスになれますように…ただただそれだけを祈った。

第三章 抑えきれない気持ち


えーと……。

いよいよクラス替え、自分の名前を一生懸命探す。あれ?ない!?そう思っていると仲良しの萌花から

「らんちゃんまた同じクラスだね。」と言ってきた。えっ!あっホントだ。

「ヤッター同じクラスだね」そう言って喜んだ。でも喜べたのはその一瞬だった。海斗の名前がない!それから合同授業で女子と仲良く話しているのをみると最悪だった。でもしばらくすると海斗を見ても何も思わなくなった。

第四章 久しぶりに…。


彼とクラスが別れて二年がたった。でも、もう彼を見ても何も思わない。そうだったはずなのに…。どうしてかというと、親友の萌花が二組の涼を好きになった。私は、萌花となかがいいためにその恋の手伝いをすることになった。

「涼ー」と、二人で涼を呼ぶ。すると、なぜか海斗まで一緒にやってきた。キライになったはずなのに、なんだかドキドキする。すると、二年前はらんちゃんつ呼んでいたのに…。

「おー、らん、萌花、涼に何かようかな???そう聞いてきた。

えっ??ん、今らんって言ったよね。私はなんだかとっても嬉しかった。でも、それからは何もなかった。そして、冬がきて、また春がきた――。

第五章 どうして???


教室に入るとみんなざわざわしていた。それもそのはず、今日は、クラス替えだからだ。

え―と…。あった。今回は迷わずにすぐに自分の名前を見つけることができた。ん???三村らんの名前の下に村山海斗そうかいてあった。うそ―!!!とても嬉しかった。 5年になるとすぐに亜矢という友達ができた。とてもハッキリした子で、私とは正反対のタイプだ。しばらくたつと…

「らん、好きな人いる?」亜矢が聞いてきた。

「イヤ、亜矢は???」私はそう返す。海斗のことは好きだったけれど、まだ同じクラスになったばかりで、相談しても変わらないと思ったからだ。すると亜矢が、

「えーうち、海斗が好き。内緒だよ。」そう答えた。そういわれても私は何も返すことができず、また他人の恋に協力するハメになってしまった。まずはおきまりの好きな人いる?からだ。私は仕方なくききにいく。「海斗〜好きな人いる?」そう聞いた。すると、

「うん、まあ」そうかえってきた。なんだか嬉しかった。そして、それを亜矢に伝えに行く。

「海斗好きな人いるんだって!」すると亜矢は

「ウソ!マジで!じゃあなん組にいるか聞いてきて!」そう頼まれた。そんなことが何回も続き私はついに

「そんなに好きなら自分でききなっ」そう言った。亜矢はうんとうなづくと、次の休み時間には聞きに行っていた。亜矢が帰ってくると、

「らん、海斗のこと好き?」そう聞いてきた。私は

「何で?」そう返した。すると亜矢が

「海斗ってらんのことが好きなんだって」そう言った。私は嬉しすぎて言葉が出なかった。それからすぐに海斗が私のことが好きと広まりLOVELOVEカップルとして知られた。そうだったはずなのに……ある日海斗が涼にこう言っているのが聞こえた。

「俺好きな人変わった。愛にコクられた。」そう言った。えっ!私の心の中をイナズマのようなものが走った。ムリだよ。愛は可愛いし↓そう思った。私はもう恋なんてしないんだからそう思った。

第六章 桜の木


これで小学校生活最後の学年かぁ…そう思う…。あの日からいろいろなことがあったなぁそうも思う。始業式から帰ってきてテレビをつける。恋愛ドラマが放送されていた。すると、主人公の女の人が

「結婚指輪ってどうして左手の薬指に付けるか知ってる?」と男の人に聞いた。 左手の薬指ねぇそう思って自分の左手薬指を見る。あれ???そこには4年前ついた鉛筆のしんがあった。私は嬉しすぎてたまらなかった。だって結婚指輪をつけてもらえるところにもう小さな小さな鉛筆のしんがあったからだ。そう小さな小さな結婚指輪だ。前に保健の先生に

「残念だけどこの芯は一生あなたの手に残ると思うわ。」そう言われたことがあった。でもそれは逆に嬉しかった。6年になっても私は海斗のことを諦めきれなかった。私の学校は6月に修学旅行に行く。あーもう修学旅行かぁ…小学校生活で一番いい思いで作らなきゃ!そう思った。そう思っていると、先生が

「えっと…修学旅行のしおり作りをしなければなりません。なので男女2人で一ページ作ってもらいます。」そう言った。チャンス★☆私はそう思った。そして私は海斗と一緒にしおり作りをした。一緒に内容を考えたり一緒にお話したりするのはとても楽しかった。そしてまたこんな噂が流れた海斗はらんのことがすきそんな噂だ。でも私はその人の性格・行動をみればだれが好きなのかを解くことが出来る。だからそんなこととっくにわかっていた。でもやっぱり嬉しかった。それからは何もなく、秋になった。ある日、クラスでヤンキーっぽい男子から

「らん、昼休み〇〇に来て!」そう言った。私は何をされるか分からなくて怖かった。指定された場所に一人で行く…すると何故か海斗がいた。しばらくすると海斗が口を開いた。

「らんのことが好きだから付き合ってください。」そう言った。私は何も考えずに

「うん、いいよ」と答えた。すると

「ありがとう」と言って恥ずかしかったからのように走って校庭にかけて行った。昼休みが終わると教室はすでにざわざわしていた。あー海斗が言ったんだぁ。私はすぐにそう感じた。でもやっぱりやっぱり世界で一番最高だった。

でもやっぱり小学生の恋愛だしデートに行ったりなどは全くなかった。

だからか海斗には好きな人二位ができたという噂がたった。

悔しい気持ちの反面やっぱりねそんな気持ちもあった。

その日の帰り道は心がきづついていたからだろうか。

いつも通ってる道がいつもと変わって見えた。

特にあの桜の木だけは…。

帰り道のどちらかというともう家に近い方にある公園の桜の木を見て私はこう思った。大きな桜の木だなぁ。そうだ友達とケンカして悲しい時は一緒に泣いてもらえばいい。楽しいことがあったら一緒に笑ってもらえばいい。そう思った。それから私は悲しいことがあったときも楽しいことがあったときもこの桜の木の下で過ごした。それからその桜の木にもピンクの花が咲き始めた。春だ…

最終章 卒業


いつもより暖かい風、たくさんの桜の花が咲き私はこの卒業を迎えた。

私は恥ずかしがりやで勉強も出来る方ではなくて…でも、海斗や亜也そしてあの桜の木が支えてくれた。

だから今の私がある。

皆さんは自分のことが好きですか???好きな人は考えて見てください。今一つでも後悔していることがありますか?ある人は後悔することをやめてください。その事があったからこそ今の自分があるのですから。私はそれを桜の木に教えてもらいました。あなたも桜の木に話しかけてください。きっと自分を大きく変える出来事が起こりますよ。


★END☆

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― 新着の感想 ―
[一言] ものすごく心に残った。 文のかきかたがよかった。
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