平穏崩壊!拐われた蓮華!
バァンッ!!
人気が少なそうな町に建っている黒い城、大坂城。別名・暗黒城!
この城は甘えん坊将軍である特川将の城であった。
将「あぁ〜蓮姫ちゃん、お金はあるし、地位もある、なのに何故余と結婚してくれないのじゃーっ! 」
その性格が問題であろう
将「余は欲しいものは全て手に入れてきた!松長から一千貫文(現代の約10億円)もする九十九茄子を取り上げ、岳田からは手に持つ軍配を奪い取り、毛里からは三本の矢を奪い取った。だが何故か蓮姫ちゃんは余のものにならぬ! 」
お金や権力で何でもかんでも手に入るというわけではない
将「もう余は我慢できん!邪鬼よ、今すぐ蓮姫ちゃんをこの城に連れてくるのじゃ!そして挙式をするのじゃ! 」
将は家臣である邪鬼に命じるが
邪鬼「しかし将様、勝手に連れてくるのはどうかと思われますが 」
命令を拒む邪鬼
すると
将「余に逆らうとは無礼な奴め!お仕置きなのじゃ! 」
ピーヒョロローッ♪
将が家宝・鬼笛を吹いた瞬間
邪鬼「ぐおぉーっ!? 」
頭を押さえて苦しみ出す邪鬼
将「余の命令は絶対じゃ!今すぐ蓮姫ちゃんを連れてくるのじゃ! 」
邪鬼「か…かしこまりました!? 」
将「よろしい。ならさっさと行かぬか!このボンクラめ! 」
スッ!
そして将が去った後
?「かわいそうな邪鬼様ですな 」
?「あんな奴、さっさと殺してしまおうか 」
バンッ!!
フードを被った五人組が現れた。
将を殺そうと企む五人組だが
邪鬼「勝手なことするんじゃねぇぞテメェら!まだあいつを殺しちゃならねぇ!時が来るまでじっと我慢するしかねぇんだ 」
何故か今すぐ将を殺そうとしない邪鬼であった。
一方その頃、大江戸城では
孫登「うぅ… 」
うとうと…
蓮華「あら孫登、おねむの時間なのね 」
赤ちゃんなためすぐに眠くなる孫登
だがまだ赤ちゃんなため誰かが添い寝しないと眠らないのだった。
すると
一刀「それじゃあ俺が添い寝をしてあげるから蓮華はちょっとの間、散歩でもしてきたらどうだ? 」
そこへ一刀が現れた。
蓮華「一刀、でも… 」
一刀「大丈夫だって、蓮華は育児で疲れてるんだからたまには気分転換してきなってば 」
一刀が鍛練指導している間、蓮華がずっと孫登の面倒を見ていたのだった。
蓮華「そんなに言うならわかったわ。一刀、ちょっとの間、孫登をお願いね 」
一刀「御意! 」
しかし蓮華はこの町をよく知らないため蓮姫より護衛を数名つけられたのだった。
そして蓮華は花畑にやって来た。
蓮華「ん〜っ!やっぱり息抜きは必要なようだな、一刀と孫登にお土産として花飾りでも作ってあげるか 」
ササッ!
普段は王である蓮華だが、やはり女の子らしい一面も持っていたりする。
そしてその姿に
家来A「あぁ、孫権さんはなんて女らしい人なんだ 」
家来B「同じ姿の蓮姫様とは月とスッポンだな 」
護衛としてついてきた家来達は感動するのであった。
するとその時!
?「ここにおりましたか蓮姫殿 」
蓮華「お前は!? 」
バンッ!!
蓮華の前に邪鬼が現れたのだった。
ちなみに現在蓮華は蓮姫の着物を着ているため一部の者でしか見分けがつかない。
邪鬼「失礼ですが、我が主の命により、大坂城に来てもらいますぞ 」
スッ…
蓮華を連れ去ろうとする邪鬼だが
家来A「そうはいきませんぞ邪鬼殿! 」
家来B「姫様は連れていかせませぬ! 」
バッ!
邪鬼の前に立ちはだかる家来達
邪鬼「フッ!お前達のような雑魚を殺すのは簡単だが、殺せば気配で北郷に気づかれてしまうため、殺さずに倒れてもらうぞ 」
蓮華「(こいつ、一刀を知っているのか!?) 」
前に会った時は一刀は変装しており、名前も語っていない。それなのに何故邪鬼は一刀を知っているのかと不思議に思う蓮華だが
スッ!
邪鬼は扇を取り出すと
邪鬼「霞扇の術! 」
バサッ!
家来達めがけて扇を扇いだ。
すると
家来A「な…何だこれは!? 」
家来B「急に眠く… 」
バタタンッ!!
蓮華「あぁっ!? 」
家来達は眠ってしまった。
霞扇の術とは扇に眠り粉を仕込み、扇ぐことによって相手に眠り粉を嗅がせる術である。
蓮華「(こいつ忍者なのか!?) 」
蓮華も一刀から霞扇の術を聞いていたため邪鬼が忍者関連の人物だとすぐに知った。
邪鬼「さて、邪魔者が消えたところで蓮姫よ、城に来てもらいますぞ 」
スッ!
再び蓮華を連れ去ろうとする邪鬼
蓮華「このっ!! 」
ブォンッ…
蓮華は抵抗しようとするが
邪鬼「甘いわ! 」
バシンッ!!
蓮華「がっ!? 」
ガクンッ!
蓮華は邪鬼の一撃を食らって気を失ってしまった。
邪鬼「さて、これで北郷は城に来なくてはならなくなったな 」
ひょいっ!
邪鬼は蓮華を担ぎ上げると、そのまま去るのだった。
一方その頃
孫登「すぅすぅ… 」
一刀「う〜ん、我が娘ながら寝顔が可愛いな♪ 」
孫登の寝顔を見つめる一刀であったが
一刀「!!。いま、何か嫌な予感が感じたな!? 」
何かの気配を感じ取る一刀
するとその直後
鹿衛門「ほ…北郷殿〜!? 」
ドタバタッ!!
大江戸城の家老である鹿衛門が大慌てで一刀の元に現れた。
一刀「ご家老殿、少し前に孫登が寝たためもう少し静かに… 」
鹿衛門「そんなことはどうでもいい!それより姫が誘拐されたんじゃ!? 」
一刀「何だって!? 」
鹿衛門「少し前、郵便受けにこのような手紙が入っとったんじゃ!? 」
スッ!
手紙を一刀に見せる鹿衛門
その手紙には…
『蓮姫ちゃんは余が預かった。そして結婚式を開くので来たければ来るがよい 特川将』
と将の字が汚ならしいため読みにくいがそう書かれていた。
鹿衛門「なん足ることじゃ!?まさか姫が誘拐されるだなんて!? 」
大慌てな鹿衛門
そんな彼のもとへ
蓮姫「バカ衛門、誰が誘拐されたって? 」
鹿衛門「誰がって、蓮姫が…ってあれっ!? 」
拐われたと思っていた蓮姫が現れたことに驚く鹿衛門
鹿衛門「どうやらイタズラなようじゃな、まったく人騒がせな将軍じゃわい 」
安心する鹿衛門であったが
一刀「まさか!? 」
ダッ!
蓮姫「北郷、どこへ行くのだ!? 」
急に外に飛び出していく一刀
そして一刀は蓮華の気を追って花畑にたどり着くと
一刀「これは!? 」
バンッ!!
そこには二人の家来が倒れており、蓮華の姿はなかった。
一刀「蓮華!何処にいるんだ!? 」
叫びまくる一刀だが蓮華は見つからず、気も花畑で途切れているため見つけることができなかった。
一刀「蓮華ーーっ!! 」
一方その頃
将「にししっ!もうすぐ蓮姫ちゃんと結婚式ができるのじゃ!邪鬼よ、お馬鹿なお前でもたまには役に立つ時があるのだな 」
邪鬼「ははぁ 」
蓮姫がやって来て上機嫌な将だが
邪鬼「(フッ!目の前にいる女が好きな女とも気づかぬとは阿呆な将軍だな、まぁそのおかげでようやく計画が進められるのだからな) 」
オリキャラ紹介
特川将
バカ殿のような風貌をした将軍。だが世間では甘えん坊将軍と呼ばれ、民からの評判も悪い。




