表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/40

バカ将軍と黒鬼

バァンッ!!


ここは尾張(現在の愛知県)にある城、その名も大江戸城!


そしてこの城の主である蓮姫こと織田蓮の代わりに


バンッ!!


何故か着物を着た蓮華がいた。


蓮華「(な…何でこのようなことに!?) 」


ことの話は数時間前に遡る。


数時間前


三国志の世界から突然この世界にやって来た一刀、蓮華、そして娘の孫登の三人は


胸の大きさと額の模様以外蓮華と瓜二つな姫・蓮姫の誘いにより城に招かれた。


一刀「これがあの有名な安土城ですか 」


城を見た一刀の感想がそれであった。


織田の城といえば真っ先に思い浮かぶのは安土城だと読者の人も思うのだが


蓮姫「安土城?何だその城は?ここは大江戸城だぞ 」


一刀「えっ!? 」


一刀の予想とは違っていた。


まぁ三国志の世界でも一部を除いて性別変換があったのだから歴史と違っていてもおかしくはないのだから


だが一刀達はこの世界について知らないため


一刀「蓮華、俺はとりあえず町を見てくるから後は頼む 」


蓮華「わかった。だが一刀一人で大丈夫なのか? 」


一刀「なぁに、俺は忍者ですからね 」


あっちの世界での描写は少なかったが元々忍者の仕事はスパイ活動であり、他国への侵入を得意とする。


そのため他国に侵入できるよう日頃から様々な変装ができるのだ。


一刀「それじゃあ孫登は母様と一緒にいなさい 」


孫登「あいっ! 」


一刀「それでは! 」


シュッ!


そして一刀が去ると


家来達『姫! 』


ダダダッ!!


姫を出迎えに家来達がやって来た。


蓮姫「おう!お前達か、私は今帰ったぞ 」


家来「帰ったぞではございません! 」


家来「先程より将軍様が待っておられます! 」


蓮姫「なに!?あの甘えん坊将軍だって!? 」


嫌そうな顔をする蓮姫


蓮姫「バカ衛門!私は(やまい)だと言って… 」


鹿衛門「ダメでございます!観念してくだされ 」


蓮姫「うっ!? 」


どうしても将軍に会いたくない蓮姫


そして孫登を抱いている蓮華を見ると


蓮姫「そうだ!えぇと… 」


蓮華「孫権だ 」


まだ自分の名を教えてないことに気づいた蓮華


すると


蓮姫「よし孫権、少しの間、私の代わりとして甘えん坊将軍の相手をしてくれ! 」


蓮華「えっ!? 」


蓮姫「では私は風呂に入ってくるからな 」


鹿衛門「ちょっ!?ちょっと姫!? 」


サッ!


蓮姫はすばやくその場から去ってしまった。


鹿衛門「やむを得ん!お頼み申す孫権殿! 」


蓮華「えーっ!? 」


そして現在、蓮華は蓮姫の身代わりとして座っていた。(孫登は預けられ、胸はサラシで締め付けている)


蓮華「(む…胸がきついな!?) 」


蓮華が苦しみながら待っていると


家来「将軍、特川様のおな〜り〜! 」


ガラッ!


(ふすま)が開き


バンッ!!


バカ殿っぽい格好をした男と頭に三本の角がついた鎧を身にまとった大男が入ってきた。


すると


将「うむ、余は将軍・特川将(まさし)である。あっぱれじゃ! 」


バサッ!


扇を広げながら言う将


そして将が蓮華を見た直後


将「れ…蓮姫ちゃ〜ん! 」


どたたっ!!


さっきまでの気品はどこへやら?


一直線で蓮華に向かう将であったが


こてんっ!


将「へぶっ!? 」


ズシャーッ!!


将は派手に転んでしまった。


すると


将「びえ〜ん!痛いのじゃ〜!? 」


大人なのに転んだだけで泣き出す将


まるで大きい美羽である。


?「将様、ペロペロキャンディでございます 」


将「うぅっ!? 」


ペロペロッ!


将は大男から差し出されたペロペロキャンディを舐めると


将「蓮姫ちゃ〜ん♪婚約者の将が来たのじゃ〜♪ 」


スッ!


再び蓮華に近づく将


蓮華「(こ…こいつ!!) 」


蓮華はこんな奴、すぐにでも殴りたいと思ったがそれはできなかった。


実は鹿衛門に


『将軍に対しての暴言・暴力は一切禁止ですぞ』


と言われたからである。


将「蓮姫ちゃ〜ん♪松長から取り上げた九十九茄子をあげるから余と結婚して!こいつ一千貫文もするんだよ! 」


一千貫文とは約十億円である。


蓮華「わ…私は結婚する気はない! 」


蓮華は断るが


将「そんなこと言わないで余と結婚してよ〜♪ 」


スッ…


構わず蓮華に迫る将


ス〜ッ…


そして将が蓮華の尻を触りそうになり


蓮華「(こ…この!) 」


スッ…


さすがの蓮華も我慢の限界で将を殴ろうとしたその時!


シュッ!


ポカッ!☆ミ


将「あいたっ!? 」


突然飛ばされた鏑矢(かぶらや・当たっても殺傷力の低い矢)が将の頭に命中した。


すると


?「すいません!大丈夫でげすか!? 」


襖が開いてぐるぐる眼鏡をした男が入ってきた。


将「だ…誰じゃお前は!♯ 」


伝次郎「あっしは大江戸城に仕える伝次郎という者でげすが 」


謝る伝次郎だが


将「おのれ許せん!邪鬼よ、こやつを殺せ! 」


将は側近の大男・邪鬼に命じると


スッ!


伝次郎「ひえぇっ!? 」


邪鬼と呼ばれた男は伝次郎の前に立つと


ぽんっ!


軽く伝次郎の額に鏑矢を当て


邪鬼「以後、気を付けるように! 」


伝次郎「へ…へいっ!? 」


スッ!


そのまま去ってしまった。


だが


将「何をしている!其奴を将軍暴行の罪で殺せ! 」


邪鬼の行動が気に入らず、殺害を命じる将だが


邪鬼「将様、殺生(せっしょう)禁断の誓いを忘れましたか 」


将「うっ!? 」


殺生禁断の誓いと聞いてあせる将


殺生禁断の誓いとは将軍よりえらい(みかど)が作った法律で争いは戦い以外で勝敗を決めるもので、むやみに殺すと帝から重い罰が下されるものである。


将「くっ!?もういい!邪鬼よ、帰るぞ! 」


邪鬼「はっ! 」


スッ!


そして将達が去ると


蓮華「ふぅっ!?助かった!? 」


将にセクハラされずにすんだ蓮華


伝次郎「姫、よかったでげすね 」


伝次郎はそんな蓮華に近づくと


蓮華「ありがとうな一刀 」


鹿衛門「えっ!? 」


蓮華が伝次郎を一刀と呼ぶと


伝次郎「やはりバレてましたか 」


バサッ!


伝次郎がヅラと眼鏡を外すとそこには一刀がいた。


蓮華「私は一刀の妻だから当然だ 」


一刀「ごもっともで 」


伝次郎は一刀の変装である。


すると


蓮姫「さすがだな、あっぱれであるぞ 」


風呂から出た蓮姫が現れた。


蓮姫「前々からあいつの相手をするのはしんどくてな、辛い目に遭わせてすまなかった 」


蓮華「い…いえ!? 」


蓮華に対して頭を下げる蓮姫


蓮姫「礼としてお前達夫婦を城に置いてやる。さぁ宴じゃ! 」


蓮姫はいい人なのだが豪快な性格の姫であった。


一刀「(しかし、将軍はともかくあの邪鬼とかいう男、なかなかの強者だな) 」


一刀がそう感じている頃


将「ムキーッ!!余は腹が立って仕方ないのじゃ!!♯ 」


邪鬼「将様、気を静めてください 」


将「うるさい!このうっぷんはお前で晴らしてやるわい!♯ 」


スッ!


将は妙な形をしたオカリナを取り出すと


ピ〜ヒョロリ〜ッ♪


将がオカリナを吹いた瞬間!


邪鬼「ぐわぁーっ!? 」


急に頭を押さえて苦しみだす邪鬼


将「フフフッ!我が家に伝わる家宝・鬼笛の威力を思い知ったか! 」


邪鬼「お…お許しください!? 」


ビ…ビキッ!!


将がオカリナを吹いていたその時!


邪鬼の仮面にヒビが入って割れると


バァンッ!!


そこには額に一本、頭に二本の角を生やした黒鬼の顔があった。


将「今日はこれくらいで勘弁してやる。だがいずれ蓮姫ちゃんは余の妻になるのだ!たとえどんな手を使ってもな! 」


オリキャラ紹介


織田 蓮(蓮姫)


大江戸城の城主、胸の大きさ、額の模様、服以外が蓮華と瓜二つ(原作の蓮華体型)で豪快な性格


馬場鹿衛門


大江戸城家老、槍の名手だがすぐに腰を痛める。がみがみじいさんであり蓮姫からはバカ衛門と呼ばれている

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ