保健室登校と保健委員
教室が嫌い。
学校が嫌い。
クラスメイトが嫌い。
好きなものなんて、1つもない。
好きなことなんて、1つもない。
そう思っていた筈なのに。
好きな人、出来た。
「……おはようございます」
「おはよう、朝比奈さん」
保健室登校。
バカみたいだ。
教室が違うだけで、勉強は出来るけど。
保健室登校だと分かった瞬間、クラスメイトや他の生徒は『この子は自分たちとは違う』という目で見始める。
この学校は、そういう子供を受け入れて、普通に接している。
保健室が少し広くて、奥の方に机がいくつか置いてある。
そこで、自主的学習をする、という形をとっている。
本当に、バカみたいだ。
昼休み。
保健委員の人が、保健室に来ていた。
さっきまで先生と話していたけど、先生がどこかへ行ってしまった。
――ふと、目が合った。
じっと、見詰めてくる。
……私は目をそらす。
けれど、まだ見詰めてくるから、口を開く。
「……なに」
「あ、いや……いつもここに居るから、気になっただけ、」
「……名前は?」
「東雲遼……朝比奈と同じクラスだよ」
「……へえ」
「東雲君、これ使えるよー」
先生が戻ってきて、会話終了。
……よくわからない時間が過ぎた。




