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ギルド

第3話 ギルド


気付けば朝だった、天気もいい、雨なんて降らないんじゃないのか?ってぐらいよく晴れた日だった。起き上がれば3人がもう準備を終えて待っていた

「起こしてくれてもよかったじゃねぇかよ・・・」

急いで準備を始める、防具をつけ、剣を左腰に下げる

「気持ちよさそうに寝てたから、眺めてたんだよ」

シャイルが笑いながら言う

「ギルド本部だったよな、どこにあるんだ?」

準備を終えシャイルに聞く

「町の中心だよ、それと無礼な振る舞いは絶対にしないでね、面倒なことになるから」

宿屋の主人に聞いたところ、この街は5つのギルドが権力を握っていると聞いた、余計な振る舞いをすればその権限を振りかざしてくるのだろう、俺はそんな権力を盾にする奴は大嫌いだ

そしてその5つのギルドの頂点があのハンターズと言うわけだ

「んじゃいきますかねぇ・・・」

ディアが先陣をきって出て行く

「・・・」

俺は黙っているしかないなと思った、シャイルとミレイズもやや緊張が見られる

本部と言うだけあって規模が大きかった、5ギルドというだけあるからかそれなりの規模であることは予想していたが、大きさで権力の大きさを現しているかのようだった、本部の正面まで来ると警備の男に呼び止められた

「待て、ここはギルド本部だ、用事無き者は入ることは許されない」

この上から目線気に入らないなと俺は思った、だが何も言わない、言えば周りに迷惑がかかる

「私は、今日ハンターズのギルドマスターと面談するためにここへ参りました」

シャイルは男にそういうとその男はこういった

「見かけない顔だな?まさか嘘を言っているんじゃないだろうな?」

シャイルの肩を掴む

「やめろよ」

俺はそう言って間に入る

「何だ?てめぇはよ!」

胸ぐらをつかまれ、殴られる

「そうやってすぐ手を出すんだな、これだから権力を持った奴は嫌いなんだよ」

男は剣まで抜いてきた

「何だよ、やろうっていうのか?上等だこいよ!」

俺は剣を引き抜き、構える、相手は凶器を振りかざす、それを剣で受け止め斬り返す、このやり取りを繰り返すたびに金属音があたりに響く、向こうは完全に殺す気で斬りかかってくる、俺はもう面倒くさくなった

「邪魔だ」

剣をはじき、かかとおとしを喰らわせる

「こいつ・・・こうなったら」

男は起き上がり味方を呼ぼうとする、建物の中から声がした

「やめないか、そのような事を頼んだ覚えはないぞ」

中から大剣使いが出てくる

「はっ、申し訳ありません、怪しかったもので」

なんだこいつ、態度変えやがってむかつくと思った

「それに客人は素直に通せ言っただろう!馬鹿者が」

警備の男は、去っていく

「いつもこんな事になってるのか?」

俺は大剣士に尋ねる

「あぁ・・・規模が大きくなりすぎてね、正直対処ができない、それはそうとついてきてくれ」

ついていくと来客用の部屋へ案内される

「さて、まぁ座ってくれ、さて何から話そうか・・・、まずは自己紹介だな、私はレイザ、昨日はみな無事でよかったよ」

あと数秒遅ければ少なくともシャイルはただではすまなかっただろう

「ありがとうございました」

シャイルが頭を下げる、続いて軽く自己紹介を済ませた

「君達はこの世界をどこまで知っている?」

俺は全く知らなかったから首を横に振った、他の3人も似たようなものだ

「そうか・・・、この世界は閉鎖空間とも呼ばれる世界だ、世界の中心に大陸がある、その大陸には人工的な塔があり、この世界を構築、システム、管理する機械があるんだ、我々はその機械をGMと呼んでいる、そのGMを使えば元の世界に帰ることができる」

おかしいと思った、そこまで分かっているなら何故その機械の元へ行かないのかと

「塔に行けない理由があるんですよね?」

シャイルはそう尋ねる

「その通り、その大陸は結界が張られていてね、その結界を解除しなくてはならないんだ」

「その結界の解除方法は?」

困った顔をしながらこう答えた

「残念だが私にも分からない、すまないね」

アラーム警告音が鳴り響く

「な、なんだ」

「大丈夫だ、恐らくシステムの管理の親機(GM)からここのギルド本部に置いてある子機に世界の情報やその他の便利な物の設計図といったものが届いたのだろう」

レイザについていくと、普通じゃない規模の機械が置いてあった、一部屋埋め尽くすぐらいの規模だ

「何かいい情報でもはいったか?」

俺は何か便利な物でも手に入るのかなとか思っていたがそんないいものではなかった

『最新情報:HPシステムの導入とレベルアップシステムの開始、ステータス画面を開けばレベルとHPが追加されている事を確認してもらいたい、HPのシステムの説明 1/3でやや不自由が生じる 1/4で身体能力低下 1/10で生命の危険(戦闘不能) 数値が0になれば君達は死ぬという簡単なシステムだ。続いてレベルアップシステムの説明だ、今までは倒してもお金とアイテムしか出なかったモンスターも倒せば経験値を取得することができるようになった、レベルが上がれば自分の耐久力(HP)の最大値は増加していくといった感じだ、あとはそれに足して筋力、体力、魔力、幸運の能力上昇も含まれている、レベルも上がれば強くなり死ににくくはなるがそれ相応の危険はあるため無茶は推奨しない、諸君らの健闘を祈る』

俺はようやく理解した、この世界は終わったはずの機械の時代は終わってない、人工知能が世界を征服しているということ、そしてその人工知能は人にモンスター、戦う力を与え高みの見物をしているということだ、元は人に作られたはずのものがやがて人を超えてしまうという悪循環だ、発展しすぎた技術はろくなことがない、俺達人類が遊びの道具にされているという現実、こんな世界は誰も望まない、俺はこの世界を機械から、人工知能からこの世界を開放してあげたいと思った

「馬鹿げてる・・・GMだかなんだか知らないけど、俺らに力を与えてかかってこいって言っているんだろ?そんなもの俺がぶっ壊してやる」

ステータス画面を開けば、レベル、NEXTEXPとHPが追加されていた

「この世界には推定5000人以上の人がいる、協力することができればすぐGMのところにたどり着けるだろう、大陸は5つあるから1大陸におおよそ1000人いる訳だ」

レイザはそう言う

「だが、ギルド加入していない子供やモンスターの恐怖から戦えない人を除けば人数も限られてくるんじゃないのか?」

確かにそうだ、シャイルとミレイズは特殊と考えたら戦えるメンバーは足りないほどだ

「この街では戦う意思のあるものは450人ほどだ、内400人はギルドに参加している」

均等に考えれば1つのギルドに80人いるということだ

「残りの50人は?」

「残りはソロと呼ばれる単独行動を取る人のことだ、分類で言えば情報屋、君達のようなこの世界に来て日が浅い人ぐらいだ」

ディアとミレイズは黙ったままだ、自分の今後どうするかを決めろというのだから

「俺はギルドには参加しない」

俺はそういった、またあんな警備みたいな奴みたいに争うのは面倒だ、そう考えての即答だった

「この状況が分かっていての判断かね?」

「俺は集団で動くのは苦手なんだ、別に協力しないって訳じゃない、それにここの入り口であったようなこと引き起こしたいのか?」

レイザは笑った

「ははは、なるほど君は他人の意思には影響されず自分の意思を貫くという事か」

俺は頷く

「じゃ、私もラザラスくんと一緒に旅する」

シャイルが肩を掴んでくる

「いいのか?危ないと思うんだが」

ギルドにいれば安全度は高い、子供が考えても分かる事だ

「いい、それとも私が居ちゃ何かまずいことでもあるの?」

まずいことなんてひとつもない、むしろありがたいほどだ

「分かったって・・・、ミレイズとディアはどうする?」

ミレイズは笑いながら

「ラザラスについていくよ、でないと意味ないでしょ?」

ディアは複雑な顔をしていた

「その・・・ラザラスよ・・・」

口ぶりから分かった、ついてこないのだと

「いいって、お前がそれが正しいって思ったんだろ、だったら自分を貫けよ」

別にどっちでも俺は気にしないと

「別れちまうが俺はギルドに入る、またどこかで会うだろうけどよ、また一緒に戦おうな」

頷き俺はディアに手を出す

「ラザラス・・・」

ディアも手を出し握手を交わす

「元気でな、困ったらいつでもメールしてきていいからな」

ディアは討伐ギルドハンターズのメンバーとして正式に決まった

俺達のパーティは単独遊撃隊という分類になるらしい、どこにも属さず、単独で行動するパーティということだ

「何かあれば私に言ってくれ、支援や援軍などの手配したり時には協力したりなどで顔をあわせることになるとは思うが、お互いに頑張っていこう」

レイザはそう言いディアと奥へ消えていく

「さて、俺らも行くか・・・ここからどうするかを考えよう」

ギルド本部を後にする、時間は昼ごろといったところだった

「お昼食べようかー、ちょうどそこにレストランあるし」

シャイルが先陣を切りというか、誰の意見も聞かず突撃していく

「人の意見聞いてねー・・・」

俺はついていく、ミレイズは笑ったままだ

店内に入り席へ案内される

「あのさ・・・この店豪華というか・・・お金とか大丈夫なのか・・・」

周りを見渡せば高級感あふれる感じだった

「まぁ大丈夫だよメニュー見ても大した値段じゃないよ」

言われてみれば財布的には余裕のある値段だった、一皿何万みたいなものが出てくるのかと思っていた自分が恥ずかしかった

「わー迷うなー」

ミレイズがペラペラメニューを見ながら悩む

「ここは商業ギルドで運営されてるからねー何でもあるよ」

こんな声が聞こえた

「申し訳ございません、その料理は材料が足りないので提供できません」

後ろを見たら困った様子の店員が謝りに回っている

「商業ギルドが運営してるのに物が不足してるって妙な話だよな」

俺は水を飲み干して言った

「こんなこと今までになかったのになぁ・・・」

シャイルはベルで店の人を呼ぶ

「はい、ご注文はお決まりでしょうか?」

シャイルは首を横に振り、続けて

「何かあったんですか?何かもめてるようでしたけど」

その質問にこう答えた

「先日に西の洞窟で強力なモンスターが出現してしまって食料の入手が難しくなってしまって、今は毎日こんなかんじで・・・」

西の洞窟というのは、モンスターなどほとんど居なく比較的喉かな場所で、近くに村があって農業が盛んと言う話だ、洞窟内は環境がよく作物が育ちやすい場所で質の良いものが取れて人気と言うわけだ

「討伐ギルドに依頼はしたの?」

シャイルがそう尋ねる、ミレイズは水を口に含みながら話を聞く

「いえ・・・それが・・・今は人員を割くことができないから後日要件を伺うと言われてしまい我々も困っているのですが、先日うちのギルドマスターが様子を見に行くといったきり戻ってこないので心配で・・・」

俺は席を立つ

「なら、俺らが様子を見てくる、可能ならモンスターも倒す、それでいいか」

ミレイズとシャイルはそれに頷き席を立つ

「ありがとうございます、ではこちらをお持ちください」

HPポーションと場所を記載した紙を渡される

「ありがとう、助かる」

店の外へ出て話し合う

「でも3人じゃ戦力的に足りないんじゃないかな・・・」

ミレイズが指摘する、続けてシャイルが

「討伐するわけじゃないからマスターさん助けたら戻ってくるよ、いざ討伐になったら討伐ギルドに依頼でいいと思うから」

「この地図によると村が手前にあるな、とりあえずはそこを目指そう」

街を出て西へ行く

「前ほどの移動はないから、夕方には着くと思うよ」

俺は太陽の位置を確認する、1時~2時といったところだろう

「というかもう見えてるな」

小さく村が見える、途中にちらちらモンスターの姿も見える

「モンスターもいるから一筋縄にはいかないだろうから全部倒さずに、可能な限り倒していこう」

モンスターがこっちに気付き襲い掛かってくる

「気付かれたか、2人とも準備はいいか」

武器を構え前進する、ウルフ2体とハーピー1体といった感じだ、よっぽどな事がない限り負けることはないだろう

「バーニングエンチャット!」

杖から放たれた赤い光が武器に付加する

「たぁ!やぁ!!」

地面を思い切り蹴り空中にいるハーピーを叩き落す

「我が内に秘めし小さき灯火よ、全てを焼く業火と化せ、フレイム」

ハーピーに止めを刺す

「そっち終わったー?」

シャイルがウルフを倒し戻ってくる

「随分早かったな、こっちは2人で1体がやっとってぐらいだ」

シャイルはおかしいという顔をする

「スキルとか設定してないの?」

なんのことやらさっぱりだった

「何それ?」

俺はそう答えるとため息をつかれた

「何だよ・・・」

「ステータスからスキルセットでどのスキルを使うかを設定しないと技は使えないよ」

そんな話は聞いてないと思いつつ、スキルセットを済ませる

「これで、地顎砕以外に疾風一閃とほかいろいろが使えるってことか・・・」

シャイルは更にこう続ける

「戦闘中でも変えられるからスピーディな戦闘にはなるけど注意しないといけないのが自分の酸素量に気をつけないといけないの、一回の攻撃で自分の行動できる残り体力みたいなもの、大技は連発できない分高威力って感じ、まぁ戦って自分にあったスキル構成にしないとね、システム上で作られたものじゃなくてもラザラスくんが作ったその二つの技以外にも我流で技を極めてもいいんじゃないかな、レベルが上がってくると酸素消費量も減っていくから次第に大技を連発できるようになったりしてねー」

あははーと笑いながら武器を素振りする

「あぶねぇから振り回すな」

ミレイズも試行錯誤しているが良く分からなさそうだった

「分からない・・・村着いてからでいいかな?」

ミレイズが困りながもそう言う

「あとで教えてあげる」

武器を持ったままシャイルが先行する

「武器しまわないのか?」

後ろについて話しかける

「この辺りは盗賊が出るから気をつけてね」

この道を通るとすれば商人、が主なわけだ、それを狙って襲ってくるのだろう

「ならさっさと抜けないとな」

ちょうど中間まで来たぐらいだった、見覚えのあるモンスターが襲ってくる

「キマイラ!こんなとこにまでいるのかよ」

この前は勝てなかった相手、今日は3人、勝てるかどうかも危ういだろう、逃げてしまうのも手かと考える

「大陸の東側にキマイラの森があって・・・って今はそれどころじゃないね、可能なら倒そう」

シャイルが構える、ミレイズも詠唱を始める

「恐らく一人で突撃しても前の二の舞になる、なんかいい方法とかないか?」

下手に近づけば蛇にやられるだろう

「ミレイズ、蛇を焼いてくれる?」

ミレイズが頷きターゲットを切り替える

「フレイム!」

蛇を焼き落とす、続けて詠唱を開始する

「時間がたてば再生するから今の内に攻撃して削っていくよ」

シャイルが前進し3回斬り、後ろへバックステップを取りつつ、反撃を警戒する

「なんか次元の違いを感じる・・・」

あんな動きまだ真似できない

「とにかく攻撃を受けないようにして攻撃すればいいから、無理に近づかなくてもいいよ」

ミレイズがフレイムをキマイラにぶつける、シャイルは幻襲斬でのけぞらせる

「ラザラスくん、今の内に!」

突撃し剣を突き立て、真上に飛ぶ

「荒天脚!」

さっき警備の男に向かって出した同じ技、切り上げからのかかとおとし

キマイラの頭にかかとおとしを直撃させる、キマイラが反撃してくる

「危ない!」

シャイルが叫んだ、だがもう遅かった、空中攻撃からの落下は無防備で抵抗ができない、とっさに剣を盾にする、キマイラの拳が襲い掛かる、ゴツッと鈍い音が響く、俺は吹き飛ばされた、警告音のようなものが聞こえる、HPの危険域に入ったのだろう、体が痛い、意識が遠のいていく

「ラザラスくん!」

キマイラの攻撃を防御しつつ、叫ぶだが反応がない

「許さない・・・」

ミレイズが怒りをあらわにする、詠唱を開始し4つの魔法を同時詠唱する

「フレイムランス!」

4つのフレイムが収束し槍となりキマイラを消滅させる

ミレイズは気力を使い果たし座り込む、シャイルは慌てて俺に駆け寄る

「ラザラスくん生きているよね」

HPポーションを握り締めて話しかける

「勝手に殺すな、まだ・・・生きてるよ」

HPポーションを受け取り飲み干す、HPが回復する、何とか立ち上がるがまだ立ち眩みがする、とてもじゃないが戦えないだろう

「よかった・・・よかったよ」

ミレイズが泣きながらそういった

「すぐ村だからそこまで頑張ろう」

歩き出す、足が重い、幸い村が近かったため戦闘もなく着くことができた

「あまり人の気配がしないっていうか・・・息を潜めてるそんな感じだね」

宿屋を見つけ入る

「いらっしゃい、珍しいね、こんなところに人が来るなんて」

若い男がそう言う

「あの、一人がちょっと体調が悪いので部屋をかしてください」

「じゃ、そこの階段上ってすぐのところだよー」

鍵を受け取り部屋へ入る

「(・・・これはポーションの副作用とかそんなんじゃない、肉体損傷はまだ直るが、この状態異常は見たことがない『肉体侵食』おそらくキマイラの攻撃を受けたときに受けたか・・・2人には知られないようにしておこう)」

俺は少し横になる

「大丈夫?」

シャイルが覗き込む

「大丈夫だ、情報収集頼んでいいか、俺はちょっと休んでからそっち行くから」

シャイルとミレイズは頷いて部屋を出て行く、それと入れ違いになって若い男が入ってくる

「君もバカだね、どうかしてるよ」

宿屋の若い男が話しかけてくる

「何のことだよ」

「君はそれを隠して心配させまいと思っているのかもしれない、君が死ねば少なくともあの2人は悲しむよ、それを分かっててそれを隠し通すつもりでいるの?」

確かにそうだ、隠し通してもいつかは分かる事だ

「でもなんであんたはそれを知っているんだよ」

俺はそう尋ねた

「肉体侵食、それが進めばその人間はモンスターになる、それを知っても君はその嘘を貫き通すのかい?」

あぁ、と頷く

「じゃ、この薬をあげる、普段は手に入らない高額なものだけど、君にならあげても平気そうだ」

ポーションに似たアイテムを渡される

「何だよこれ?」

「それはね、精霊王の霊薬って言ってね、肉体侵食の状態異常を完全回復、更に精霊の加護スキルを取得して、肉体侵食解除のディスペルを使えるようになる、この魔法の注意点はエンチャットスキル、能力上昇、自身にかかるスキルは全て解除されるから注意してね」

霊薬を使い、体が軽くなるのを感じる

「ありがとうと言っておく、でもあんた何者だよ」

表情を変えずにこう返してきた

「僕は5大ギルド『ワールドショップ』のギルドマスター、ライトです」

目的の人物だった

「あんたのメンバーが心配してたぞ、のん気にこんなところに居てもいいのか?」

ライトは首を振る

「残念だけど、僕が戻ったところで状況は変わらないよ、洞窟のモンスターを倒さないと食料の問題は解決しない、ハンターズも対応が遅すぎる、今度少し言っておかないといけないか」

ぶつぶつ言いながらこっちを見る

「なら、モンスター退治は俺らがやる」

まぁ、この人はモンスター退治しない限り帰らないと言いそうだ

「じゃ、僕も同行して戦闘参加させてもらうよ」

おかしいなと思った、戦闘する能力を持っているなら何故傭兵を連れてこなかったのか

「あんたレベルは?」

こっちのレベルは20ほどだ、恐らく一人で来れるという事はかなりの高レベルだろう

「41だね、まぁレベルだけだからそんなに強くないよ」

武器は投擲系、ナイフ使いといったところだろう、まぁ納得だ、一人でも十分戦える強さだ

「おそらく俺らが足を引っ張ると思うがそれでもいいのか?」

「僕は中距離だからね、長期になると勝ち目がなくなるんだだから同行させて欲しい」

「分かった、じゃよろしくな」

この会話が終わった時に2人が帰ってくる

「いやぁーだめだったよー全然情報落ちてない」

シャイルが笑いながら戻ってくる

「あ、ギルドマスターさんだよ、シャイルちゃん」

ミレイズが親しく話しているようやく慣れたのだろう、まぁよかったと思う

「やぁ、どうも、黙ってるつもりはなかったんだけどまぁ許してね」

あははと笑いながら2人に手を振る

「で、ラザラスよー、本命はどっちだ?」

肩をつかまれそう聞かれる

「別に一緒に旅してる仲間だ、そんな誰かを優先するような事考えてない」

ライトは笑いながら

「まぁ今日はもう遅いから休んで」

そういい残し部屋を去っていく

「そっか・・・もう夜か、ほんと1日って早いよな」

ふとこんな話をした

「剣ってさスキル構築はほぼ我流じゃない?魔法ってどうやって新しいのを構築するんだ?」

ミレイズに聞いてみる

「私はまだシステム上のものしか使ってないけどね、他にも風、地、水っていった感じにあるんだけど、呪文を合わせてればできるよ」

唐突にシャイルが滅茶苦茶な事を言う

「複合させて使えばすごいんじゃない、あはは」

自分で言って爆笑している

「あーそれもらい、明日試してみる」

自由すぎる、ほんと何でもありだなこの世界は・・・

「じゃさーラザラスくんは砂蹴り上げて敵の視力奪うってのはどうかな!」

砂で視力を奪う、なるほどいい考えかもしれない

「それスキル構築するか・・・」

システムを開き、スキル構成を済ませる、一度やれば簡単なものだ、いくらでも技を作れる

「じゃぁさー私の新しいスキル考えてよ」

「スピード系の攻撃が多い気がするから俺の一閃スキルと合わせればえらい事になりそうだな、というわけで一閃の構築スキルを改良してシャイルの幻襲斬と合わせたらすごいんじゃないのか?」

シャイルもスキル構築をするが

「うーん・・・これはちょっと使えないなぁ・・・」

威力速度共に高すぎる

「こんなの使ったら酸欠になりそうだな」

幻襲斬・月影、酸素消費量18.71、最大保有酸素量はレベル20で150といったところだ、これを連発すれば酸欠になり息切れや疲れが生じる、魔法なら気力を消費するわけだ、気力は使えば減り、時間がたてば回復する、喜怒哀楽の感情に反応して回復量が変わる、当然魔法の威力も変わってくるだろう

「うん・・・これは、切り札として置いとくよ」

別のスキル構築をする

「回復がいないから回復スキルとかないのか?」

俺はシャイルに尋ねる

「一応構築はできるよ、作ってみるねー」

詠唱時間、回復量、範囲などを構築、設定する

「ヒーリングか・・・気力消費も少ないし、範囲もそこそこ、回復量は最大HPの20%、十分だな」

みんなも疲れているだろう、今日はもう休むべきだなと俺は思った

「じゃ、今日はもう休もう、今日も疲れた」

ミレイズとシャイルは頷く

「おやすみ」

俺はそう言って目を瞑る

「(この幸せがずっと続けばいいのに・・・)」

深く闇へと堕ちていく

最後まで読んでいただきありがとうございます

今回はゲームのシステムであるHPのシステム、レベルのシステムを導入しました次回は今回最後に製作したスキルを前面に使っていきます

次回は12日に更新予定です、更新は前後するとは思いますが更新が早くなることは絶対ないです

要望があったので、次回でキャラのプロフィールを後書きの方で公開します

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